平野歩夢の怒り

「怒りはあっても集中できていた。
普段とは違う、強い気持ちがあった」(平野歩夢)

11日北京冬季五輪スノーボード男子ハーフパイプ決勝
2回目の得点が91.75と知ってイライラした
「トリプリコーク1440」を含む最高難度の演技
ただひとり決めたにも関わらずだ
3回目完成度を高くして同じ演技で臨んだ
96.00 勝った!

弱冠23歳のアスリートに教えられた
凡人は不平不満を後に引きずる
そして八つ当たりする

イライラが怒りに転化する
怒りを見事にコントロールする
集中力へと昇華させる

幾多の修羅場で培ってきた精神力
凡人は怒りで感情を高ぶらせる
そして簡単に自滅する

己と戦う心の構えを教えられた
己を信じて立て直す
ハイレベルの演技に再び挑む

歳を喰っただけの凡老人は
怒りをコントロールできず
感情を露わにしてひんしゅくを買う

歳の分だけ長生きした凡老人は
怒りとうまくつき合えず
感情をキーボードに叩きつける

〔2022年2月12日書き下ろし。己の未熟さを青年から学ぶ〕