だれでも 先生になれます
だれでも 教えられます
だれでも 定職に就けます
だれでも というのが〈一番〉です
適当に仕事しても バレません
学級王国は まだまだ崩壊してません
適当に教えても 文句出ません
それを承知で 雇われています
待遇は 社会保険もついてバッチリです
長時間勤務なんか 拒否すれば済みます
待遇は良くても 問題は先輩教師です
指導と称して干渉しますが 聞き流します
子どもは うまく手懐(てなず)けます
反抗的な子は シカトしとけば済みます
親には うまく言い繕います
批判的な親は騒ぎ立てますが 首にはできません
子どもの学力心配ならば 塾を薦めます
授業力なんてないのは 自覚しています
子どもの成長心配ならば 塾を薦めます
一人ひとりを見ることなんて できるわけありません
子どもは ホント苦手です
授業はできる子相手にすれば 格好つきます
子どもは ホント嫌いです
うるさくて 面倒くさいだけです
研修は 適当にスルーします
だって 難しいことは理解できません
研修レポートは コピペでいけます
いままでも そうしてスキルを磨きました
先輩に 見透かれました
そんな教師は お前だけじゃないって
先輩の中にも 結構いるんです
だから その人に付いて処世術を学んでいます
使命感と情熱は そもそも持ち合わせておりません
土日は休めるので いい車を買って遊び回ります
熱心なポーズして騙すのは 得意です
良心の呵責? 何ですか それって
〔2021年7月12日書き下ろし。子どもの受難時代が始まった。教育の質をどう担保するのか、現場は雑多の新人を相手に忙殺されることだろう〕
付記
大学生にも…教員不足で臨時免許 「“裏ルート”の乱発は制度の形骸化」警鐘
大学や短大を卒業して取得する教員の普通免許ではなく、欠員を補うための臨時免許で教壇に立つ「先生」が増えている。九州7県での臨時免許交付件数は2020年度、小中高と特別支援学校で計2197件に上り、14年度の約1・3倍。全体の3分の1に当たる755件が小学教員で、特別支援学級の急増や35人学級の導入に伴って必要な教員数に採用が追い付かない状態にある。研究者は「“裏ルート”の乱発は免許制度の形骸化を招きかねない」と警鐘を鳴らす。
14~18年度は文部科学省が公表している全国の県別データがあり、19、20年度分は西日本新聞が九州7県に問い合わせて集計した。
中高の普通免許を持つ人に小学校の臨時免許を出すケースや、塾講師など何らかの経験者が多いとみられ、過去に福岡県では、教職を目指す大学生に臨時免許を出した事例もあった。福岡県は教員の大量定年の時期に当たって全国最多水準が続いており、20年度は682件で14年度の約1・4倍。半数以上が小学教員で、県教育委員会の担当者は「正規教員の確保が追い付かない」と説明する。
福岡、北九州両政令市を除く県域だけでも、本年度は特別支援学級の増加により、新たに200~300人の教員が必要になったという。1学級当たりの上限人数を40人から35人とする35人学級が本年度、従来の小1から小2に拡大されたことも影響し、県域の公立小中では5月1日時点で74人の欠員が生じた。
県教委は市町村教委から出される推薦文や人物証明書で判断し、臨時免許を出している。それでも、県域のある公立中では社会の教員が足りず、特別支援学級の担任が通常学級で授業をしているという。勤務する男性教員は「正規採用ではない講師も目立ちアンバランスだ」と嘆く(後略)。(西日本新聞2021年7月12日)