村上 のすべての投稿

企業の経営理念と政治献金

1955年 トヨタ・日産・いすゞ・日野の自動車四大メーカーは
政府・世界銀行・米国輸出入銀行などから大型融資を受けた
生産設備の近代化と豊富な熟練労働力の再編成により
生産性は急速に向上した
生産台数は16万2000台から10年後197万8000台と 飛躍的に伸びた
2020年度 世界の自動車メーカーの販売台数で
トヨタは 952万8438台でトップだった
トヨタは いまも世界のトヨタである

最初に輸出された国産自動車は 全米の失笑を買った
「GM」「クライスラー」「フォード」
ビッグスリーの足下には 及びもしなかった

トランプは米国の自動車産業と就労の場を取り戻すと
白人労働者の不満と憤怒に訴え 大統領選を勝ち取った
露骨なアメリカンファーストで 白人支持層を取り込んだ
商売根性に徹したトランプ政権は 金勘定を前面に打ち出した
政敵も商敵も 汚い言葉で徹底して叩き 政治的に排除した
日本の自動車産業も標的にされ 規制と関税アップで脅された
中国との過激な経済戦争は いまも火の粉をまき散らす
トランプの大統領選は 国を二分したまま敗北した
共和党は いまもトランプの影を恐れてその影響下にいる

国内外の企業は 政治家や党との微妙なバランスを取りながら
利権の確保と保護を 求め続ける
田中角栄のロッキード事件で その構図が暴かれても
政治献金は 法により正当化され許されたものとなる
それでも小物たちは 裏でちまちま懲りずに繰り返す

自由経済市場は 苛酷な経済戦争を繰り返す
利害関係を生む献金は やめるにやめられない
是非の判断は 企業の経営理念に照らすしかない
トヨタは ようやく中止した
それは民主党ではなく 共和党内部からの批判を受け 
利害関係者への配慮からの決定でしかない
経営理念に従ったのか 良心の呵責は何一つ生まれてはいなかった
反トランプを唱える党内政治闘争に巻き込まれることだけは
避けなければならないと 判断した
政治との関係は 八方美人的な微妙なバランスの上にあることを
如実に示した献金中止
それが報道されたことだけでも トヨタへの信頼はまだ残るのか

日本の候補者は コロナ禍で選挙資金の回収に血眼を上げて走り回る
五輪よりも 自分の首の心配で小物たちが競って闇を走る
コロナよりも 自分の首が心配で小物たちは競って餌をあさる
企業は 政治献金の振込先を打診する

おっと忘れていた
マスコミは 盛んに五輪を煽り政権に追い風を送る
ポリシーの一欠片もなく 貪欲に五輪に誘導する
茶番の報道の分け前は Win-Winでペイされる

線状降水帯は 今日は南九州を襲う
五輪のお祭り騒ぎなど 災害復旧には何の役にも立たない
災害など知ったことかと 政治と企業が五輪の利権の分け合う
IOCの連中と各国のゲストたちは 
豪華な歓待を受け 優雅に五輪を独占観戦する
歓楽街の酒屋と居酒屋では 命を削る夜が続く
被災地では 梅雨明けの苛酷な熱波がその時を待つ

〔2021年7月10日書き下ろし。政治と企業・団体との癒着は、官僚も同様。したたかに食いつなぐ者たちの明日は? 被災地の厳しい暮らしと苦悩を分かち合いたい〕

付記
トランプ派議員への献金中止 トヨタ、米国内で批判受け
トヨタ自動車は八日、昨年の米大統領選でトランプ前大統領が敗北した結果の受け入れを拒んだ共和党議員に対し、政治献金を中止すると発表した。
共和党内の反トランプ系団体「リンカーン・プロジェクト」が同日、トヨタを非難する動画広告を公開するなど批判の声が上がっていた。
トヨタは声明で「大統領選の結果に異議を唱えた一部議員への支援が、一部の利害関係者を困らせたと理解している」と説明。「利害関係者の意見に耳を傾け、現時点では特定州の選挙結果に異議を唱えた議員への寄付を中止する」と表明した。
市民団体「クルー」によると、1月6日のトランプ氏の支持者による議会襲撃以降、約二百社・団体が選挙結果を否定した「トランプ派」議員への献金の中止を発表した。
しかし、トヨタは38人に計5万6千ドル(約615万円)を献金。人数は圧倒的に多く、金額も航空機大手ボーイングや小売り大手ウォルマートなどに次ぐ四番目の規模だったという。(中日新聞2021年7月9日)

最初と最後の教え子

18年間の教師生活で出会った
二人の教え子に再会した

洞爺湖畔の小さな僻地の小学校
教職の最初に担任した5年生4人
もう58歳になっていた

胆振東部地震で被災した早来の小学校
教職の最後に担任した6年生46人
もう43歳になっていた

58歳は 民間会社で研修担当の管理職に異動していた
二年半ぶりの再会だった
研修プログラムの改革のポイントや
講義の組み立てや展開の仕方のノウハウ
部下の指導や育成についてのアドバイス
抱える問題に悩みながらも
改革への熱意とモチベーションは 本物だった
異業種の仕事の苦労は知らなくとも
そのおもいを受けとめることの喜びは 
何ものにも代えがたいと知らされた

43歳は 自営業だった
卒業以来31年ぶりに再会した
担任当時 湾岸戦争が勃発した
ヨルダンで避難民の救援にあたる日赤医療団に
助けてあげてほしいと みんなで手紙を送った
「ぼくらの未来が小さくなった」
戦争の大過を感性鋭く批判した言葉に 衝撃を受けた
彼の豊かな創造力と卓越した表現力に 感嘆しつつも
教師を辞める決意と 社会教育へ歩む覚悟が揺らいだ

競輪選手だった
結婚後伴侶は難病を発症したが 子を授かった
愛おしく夫婦付随で 子育てした
4年後病状が悪化した
引退して 妻の看病に専念した
人工呼吸器を最期まで拒否した妻を 看取った
胸が張り裂けるこの愛は切なすぎる 真実の愛だった
妻似の可愛い息子は小学3年生 二人で暮らす

今日と明日の話題になった
妻のことが契機になって 健康づくりに動いた
競輪でのトレーニングを生かせないか
理学療法士の資格を取るために 3年間専門学校に通った
3月 治療院を開いた
子どもの健康づくりにも関心があった
運動の苦手な子であっても 
身体を動かす楽しさを知って欲しいと 教室を開いた
数人の子と土の上で ストレッチから縄跳び ランニングをする
コロナでストレスを溜めている 子どもらの心と身体の健康を
思いっきり走り跳んで心呼吸して 自然の中で取り戻したい
地球の健康が治癒力を高めて 命あるもの全てを生き生きさせる
そんなおもいの中で 彼の夢が語られてゆく
純朴さと真っ直ぐな生き方は 強さと優しさを身に纏う

メールがきた
「先生とお話しできて、自分の方向性が見えてきたように思いました。先生に教えてもらった事、自分が経験したことを今の子どもたちに伝えたい気持ちが強くなりました。コロナ禍で人と人との繋がりが希薄になり、どうにか打開策をと、考えております。今後わからなくなったときには、ご連絡させていただきます。先生のお力貸してください」
社会教育に目覚めた彼の力になりたいと ただただ嬉して仕方なかった

それぞれの人生で たった2年という時間でしかない
そこに豊饒の時が流れていたことを 実感した
一期一会の出会いが 級友らと共にショートさせる共育の場があった
「生きる」というエネルギーを 発散し影響し合ったと確信がいった
再会は「生きていく」という明日へのエネルギーを充填する場となった
二人の悩みや希望が 明日への生きるエネルギーとなることを祈った

教え子とは なんと不思議な存在なのか
教え子には なんのてらいもなく素の自分をさらけ出す
教え子の言葉は 素直に心に響く
教え子との再会は 別れの時間を超越していまを語る
教え子に この年齢で出逢えることこそ奇跡かもしれない
教え子に たくさんの失敗をおかしたことにいまも悔いを残す
教え子は 私の生きた証であり人生のたからものだ
教え子との絆の結び直しに 人生の最良の刻を迎える

教え子たちよ
未熟で不勉強な教師であり 不寛容な人間だったことを
心から深くお詫びしたい
教え子たちよ
いつも支え助けてくれ 人間教師として育ててくれたことに
心より厚く感謝したい
教え子たちよ
君たちの真剣なまなざしが 明日の道を希望で照らすことに
心から熱く応援したい

私の教え子たちよ
君たちとの一期一会の出会いに 人生の価値を見出したことに
心の底からの有難うを伝えよう

〔2021年7月10日書き下ろし。小学校時代は心の性根を育てる一方、人間教師の性根を鍛えてくれる。それが教え子たちの共育力である〕

おちょくるな

おちょくるな
五輪を優先するなど問答無用
五輪にたかるIOCなど有害無用
五輪が無観客なら開催無用

どれだけおちょくれば 納得するのか
五輪は歓迎されぬ
五輪で命は救われぬ
五輪で喰ってはいけぬ

どれだけおちょくれば 気が済むのか
なぜ五輪をするのか わけさえ言わぬ
なぜ五輪が特別なのか わけすら知らぬ
なぜ五輪を中止できぬのか わけさえわからぬ

おちょくるな 
五輪が暮らしを ビシビシ叩く
五輪が命を ミシミシ奪う
五輪が民意を ガンガン分断(わけ)る

おちょくれば民意は変わる
五輪で政権支持率アップはあり得ない
五輪で政治家の選別カウントダウン始まる
五輪が政治のあり方を見極める

おちょくるなら覚悟を決める
政治に目覚める若者たち
政治を直視する無党派たち
政治を大きく動かす有権者たち

おちょくられてたまるか
五輪の開催に全力を尽くすなど
求めてなんかいない
前代未聞の社会実験に与(くみ)するなど
断じて許されない
たとえ開催されても 強く反対する

〔2021年7月9日書き下ろし。東京4度目の緊急事態宣言、8月22日まで。大規模な社会実験が東京を舞台に始まる。犠牲者は人間ではなく数字にしか過ぎまい〕

付記
4都県、五輪無観客 会場規模・昼夜問わず一律 宮城・福島など4県は有観客
23日開幕の東京五輪の観客の扱いについて、政府、東京都、大会組織委員会、国際オリンピック委員会(IOC)、国際パラリンピック委員会(IPC)の5者は8日、代表者会議を都内で開き、4度目の緊急事態宣言が出る都内の会場は無観客とすることを決めた。引き続いて開いた関係自治体との協議会で、まん延防止等重点措置が適用されている神奈川、千葉、埼玉の会場の無観客も決まった。
全42会場のうち34会場が1都3県にある。収容人数の大小や競技時間の昼夜を問わず一律に無観客とする。安倍晋三前首相が大会延期を決める際に表明した「完全な形での開催」はかなわず、緊急事態宣言下で開催し、大半の会場が無観客となる異例の五輪となる。
資格認定証が発行されているIOC関係者らは入場できるが、組織委が「真に必要な人数」を精査する。丸川珠代五輪相は「具体的な数字を議論したわけではない」と述べた。
宣言や重点措置の対象ではない宮城、福島、静岡、茨城の4県は有観客となった。宮城、福島、静岡は「収容人数の50%か1万人の少ない方」、茨城は学校連携の児童・生徒らのみ入れる。北海道は引き続き調整する(9日「収容人数の50%以内で最大1万人」を上限に観客を入れて開催決まる)。
首都圏会場が無観客となることで、パラリンピックを含めて900億円を見込んでいたチケット収入の大半はなくなり、組織委は赤字になる可能性が高い。招致時の立候補ファイルではIOCに負担義務がなく、都や国と協議する方針だ。
パラリンピックの観客は「7月16日までに決める」としていた方針を変え、五輪閉幕後に決める。(朝日新聞2021年7月9日)

IOC御用達ニッポン!

東京に緊急事態宣言発令!

いえいえ違います
厳戒体制発令の言い間違えです

バッハ閣下が来日します
ニッポンは 五輪を安心安全に開催するしかありません
東京がどうなろうと 知ったことではありません
各地で水害が起ころうが 構ってられません
五輪より些細なことです
厳戒体制とってもらって IOCは安泰です

開会式は 初の無観客の特別イベント
バッハ閣下 オンリーワンの世界です 
ニッポンは IOCに逆らうことなど決してしない国です
ニッポンは 騒乱など決して起こらぬ国です
ニッポン人は ものわかりがよくて忍耐強いです
ニッポンが 閉会後どうなろうとIOCは無関係です

観客を入れようが入れまいが 知ったことではありません
貴賓席で ファミリーと独り占めした優雅な時間を満喫します
高級ホテルで ファミリーと成功を祝ってパーティ三昧です
シークレットサービスは 万全ですから安全に滞在します
経費は ニッポンに回しますので安心です

厳戒体制のお陰で 至福の刻を味わい尽くしました
貪(むさぼ)り尽くしました
何だか貧素な日本の首相 
評判落として退陣したとか 風の便りに聞きました
IOCはもうニッポンとは関わりありません
いまさら ニッポンにどうだのこうだの言える立場ではありません
次の生け贄(生け贄)を 探すことに集中してます  

見返りを期待して五輪の開催に尽力された方々
祭りの後は 国民の厳しい審判しかありません

〔2021年7月8日書き下ろし。東京五輪中止しかない〕

よろず相談承ります

困ってることがあれば 相談してください
役所の敷居が 高すぎます
窓口に行くまでに 勇気が要ります
座れば 根掘り葉掘り聞かれます

困っているから 相談に来ました
煮詰まっているので 身動き取れません
無理を承知で 恥を忍んでお願いします

困ってることがあれば 相談に応じます
ズバズバ事務的に 応対されます
ドギマギしながら しどろもどろで答えます
要領よく言えず 申し訳なさが先に立ちます

困り果てているので 相談に来ました
規則があるから すぐには無理ですか
そこを何とか 何とかできませんか

困ってることがあれば 誰でも相談できます
冷ややかな表情から 抑揚のない声を発します
頭を下げて 謝りながら応答します
一人で来ずに 連れがいればと後悔してます

困りに困って 覚悟して相談に来ました
話を聴くだけで解決するなら 誰でもよかったです
親身に乗ってくれると期待した分 外れました

困ってることがあれば いつでも誰でも相談してください
できればお世話になりたくないと 暮らしてきました
頼れるところは役所だけと 観念して来ました
なにか責められて 辱めを受けてるような気分です

困ったことのない人が 困った人の相談に乗ります
まずは 規則を盾に追い返します
つぎに 書類の不備で戻します
困ったら 別の部署にふって難を逃れます
目的は 無駄な税金使わぬように処理することです

こんな役所の人たちに 定年延長かかります
65歳まで いい仕事ができてあぶれません
困ることのない人たちは 老後の仕事も暮らしも安泰です

〔2021年4月18日書き下ろし。コロナ禍役所でどれだけの人が嫌な思いをしたことか。「親身になるポーズの取り方実習中」かと。さらに定年延長で若者の雇用を阻む〕

お隣さんの足になる

お隣さんが ピンポンを押した
画面越しに 苦しそうに訴えた
すぐに車を出して 病院に運んだ

容体は治まり 連れて帰った
お隣さんの娘が出迎え お礼された
独り暮らしの老婦人だった

何かあったら いつでも声をかけてください
リップサービスに 深い意味はなかった
その後から お隣さんのお願いが始まった

病院への送迎
買物への送迎
まるでタクシー代わりに 電話がかかってきた

このままでは ストレスが溜まる一方だった
どこかで ケジメをつけねばならなかった
善意では済まされない 苦痛となった

声をかけてと言った手前 反故するには心が痛んだ
断りをしない限り 当たり前のようにふるまった 
善意が重荷となり 苦役となった

つけあがってくるのを 抑えたかった
どう切り出そうかと 悩んだ
いい人ぶるのは辞めようと ようやく決めた

緊急の時には 手を貸すことを伝えた
通院や買物は 娘さんにとお願いした
タクシーを 利用することも薦めた

その後 お隣さんの攻勢が始まった
身勝手な隣人は 被害者になりすました
あることないこと 近所に吹聴された
世間に肩身の狭いおもいで 暮らさざるを得なかった

付き合いの限度のバリアが外された瞬間
要求はエスカレートして 断り切れぬ事態に陥る
関係の破綻は 我欲が支配する結末であった

お一人様がどんどん増える
支える善意の人は減る一方
隣人とのちょうどいい関係づくりこそ
求められるきずなづくり そのものか
そこに挑む人たちがいることだけが 
いまの世の救いかも知れない

〔2021年4月18日書き下ろし。「時々入院ほぼ在宅」を支え合う隣人たちの善意に頼る自助と互助はすでに限界は見えている。そこに挑む社協や民生委員にエールを贈りたい〕

求められて動く

才覚があるわけでもなかった
お金なんかあるはずもなかった
世話好きだけは 母親譲りだった

頼まれれば 二つ返事で引き受けた
意気に感じて 地域を走り回った 
人の良さだけは 父親譲りだった

貧しさの辛さは 身に染みこんでいた
親の情愛の深さは 心に染みこんでいた
他人への温情は 父母譲りだった

困った人が近くにいれば 捨て置けなかった
貧しい人が頼ってきたら 相談にのってあげた
親身になって 話を聴くことしかできなかった

一つだけ誇れるのは 人儲けだった
求められたことに 汗をかいて励んだ
そこは 父母譲りで長けていた

かれこれ8年 民生委員を続けてこられた
善かれというおもいに導かれて 続けられた
他人様(ひとさま)のおかげで 人として育てられた

子どもが健やかに心優しく育つ
障がいのある人も家族も安心して暮らす
オレもすぐに仲間入りする先輩たちが
ここを終の住処に生涯を全うする

世間に役に立つことが まだ残っているようだ
もう一期 民生委員を務めよう
一番喜ぶのは きっと父母かも知れない

〔2021年4月17日書き下ろし。親が子に何を求めていたのだろうか。世のため人のために求められる人になることかと〕

解散選挙なんだ

17%
道内の医療者に配分されたワクチンの供給量
20万2千人に対して たった3万5千人分

12日高齢者への先行接種が始まった
高齢者施設は この1年リスクゼロに挑んできた
ようやく報われ これで一息付ける
でもまだこの先の高齢者への接種は不確かだ

4月に高齢者への接種をすると 盛んに宣伝した手前
アリバイづくりの いつもの政治的パフォーマンス
やった感で 世論の反発かわすだけの目先の政策
ワクチン確保も ホントに入るか不確実
それよりも 注射する医療者の確保が喫緊課題

6月には 高齢者への接種を重点的にするという
医療者や福祉従事者 エッセンシャルワーカーへの接種の計画は不確定
ただただ高齢者へターゲットを向けて アピールする
この段階での 衆議院の解散はない
高齢者が概ね打ち終わった後に 解散する!

なぜか
未接種の世代は 投票場が遠のく
保守層の高齢者は いつも圧倒的に投票場に行く
恩着せがましいこのやり方こそ 偽善の政治の真骨頂
タヌキの正体 暴いたり

世界で初めて対面で会うという 米バイデン大統領との会談
いまじゃ他の国の指導者のように ONLINEで済む
さも鴨が葱を背負っていくように 小躍りしながら出向いていく
どんなお土産手にしていくのやら 取らぬタヌキの皮算用にならぬよう
くれぐれも属国扱いだけは 避けていただきましょう
これも解散選挙に向けての 点数稼ぎでしかない
安倍首相とトランプ大統領のバカさ加減で 食傷気味にも関わらず
お友だちになりたい症候群を抑えられない パフォーマーの面目躍如か

第4波がきているいま ワクチン接種は高齢者どころじゃない
それよりも 医療従事者を優先的に為さねばならない
菅義偉首相 相変わらずの鈍感力で 幻想の世界に入り浸る
「全国的な大きなうねりとまではなっていない」と

大きなうねりとはどういう事態なのか
科学的根拠に疎い者が 日本学術会議を袖にする
こんな政権の元で 1年以上も命と暮らしが脅かされる
いい加減目覚めなければ 犠牲者は増えていくだけ
政治の劣化は 政党と議員そして官僚の能力の低下に起因する
死活問題を抱える事業者には 中途半端な生殺し政策がこれからも続く

ただただ五輪の開催と解散選挙の勝利だけが
権力者の望むところでしかない

〔2021年4月15日書き下ろし。解散選挙の読みが当たっているかもしれない。ところで、大きなうねりになっているでしょ!〕

付記
医療者ワクチン不足なお 道内供給17% 接種ゼロ町村も
道内でも高齢者向けワクチン接種が始まった中、接種を担う医療従事者向けのワクチン不足が続いている。道内の接種対象20万2千人に対し、3月末までに配分されたワクチンは3万5千人分で供給率は17%余り。医療従事者が1人も接種できていない町村もある。高齢者接種を先延ばしせざるを得ない自治体もあり「ワクチン確保に胸を張る政府の姿勢に憤りを感じる」との批判も上がっている。
「医療従事者向けワクチンが届かず、配分時期も分からない。高齢者にワクチンを打つ側が未接種のままというわけにはいかない」(中略)(北海道新聞2021年4月13日)

新規感染、2日連続4000人超 大阪1208人、東京729人 新型コロナ
国内では15日、47都道府県と空港検疫で4576人の新型コロナウイルス感染者が新たに確認された。新規感染者が4000人を超えたのは2日連続。大阪府では1208人の感染が判明し、3日連続で1000人を超え、過去最多を更新した。
全国で確認された死者は35人。厚生労働省によると、重症者は前日比23人増の631人だった。大阪府では、重症者数が261人と過去最多を記録。府の病床確保計画に基づく重症病床224床の使用率が100.9%に達した。臨時で確保した病床のほか、軽症・中等症患者向けの病院で重症者の治療を継続することで対応している。
東京都では、729人の感染者が確認された。1日当たりの感染者数が700人を超えたのは、2月4日(734人)以来で2カ月半ぶり。新規感染者の直近1週間平均は523.4人で、前週比122.6%となった。都によると、年代別では20代が203人で最も多く、30代145人、40代122人などと続いた。重症化リスクの高い65歳以上は83人。都基準による重症者は前日から4人減り37人だった。(時事通信2021年4月15日)

何と穏やかなのでしょう

世界も日本も コロナの感染力はいまだ衰えを知らない
1年以上も前 コロナは瞬く間に世界中に広がった

コロナは 多くの人を悲しみの淵に追いやった
コロナが 老人施設で流行り 利用者も職員もあらがいきれなかった
未知なる脅威は恐怖に変わり 不安との葛藤が心を乱す
ただ ここで退(しりぞ)き 怖じ気づくことはできなかった
穏やかな日々の暮らしを 護ることこそ本分だった
だから コロナを老人ホームに 決して持ち込まぬよう
コロナとの 厳しい闘いはいまも続いている   

職員の献身的な介護は 緊張を決して緩めることはない
職場でも家庭でも予防を怠りなく 家族とともに続けている
友と外で飲むことも歌うことも自粛して ストレスを溜める
家族と外で遊ぶことも食べることも自重して 家に籠もる  

1年以上も自らを律して 利用者の命と暮らしを護ることに徹する 
厳しすぎるくらいの自己管理に身を慣らし 平常心を保つ
リスクゼロに挑むことが いまでは当たり前の日常となった
マスクも手洗いも消毒も 日常の習慣となっていた
マスク越しの笑顔と明るい会話が 穏やかな暮らしを支えた 
そして 誰一人として 感染者は出ていない

成果は感染を予防するワクチンが 優先的に接種されることで報われた
コロナの感染を抑えるワクチン接種は
利用者を護るため ストレスとの戦いともなった窮状を救う
このタイミングのワクチン接種で 一息つける安堵感が嬉しい
ただ 世間の目が注がれる以上 油断は決して許されない
緊張の糸を緩めることなく 当たり前となった日常に戻る  

うつさぬよう うつらぬよう 
日々防疫への備えと心構え 一人ひとりの暮らし方にいたるまで
全て利用者への介護に 身を粉にしている姿がまぶしい
ケアに誠心誠意尽くす姿こそ 福祉社会の実現である
ケアの現場を護り高める意識こそ 福祉教育の実践である 
賢明にケアする人たちこそ 世の希望である

そう信じてやまない 多くの人の理解と支えの中で
今日も逞しく介護の現場で
終の住処に生きるお年寄りと共に
穏やかな暮らしをつくる ケアのプロとして精魂を尽くす

「何と穏やかなのでしょう」
それが最高の褒め言葉となる

〔2021年4月13日書き下ろし。ワクチン接種後の老人福祉施設の職員に宛て、1年間のご苦労に感謝したい〕

やればやったで笑えます

こうまでしてもせなあかんことです
ならぬ堪忍するが堪忍
お心広くして 笑ってやってください

いてもたってもおられんことです
ならぬ堪忍するが堪忍
聖火を灯したこの日 笑ってやってください
 
なにせお祭り好きの大阪人です
ならぬ堪忍するが堪忍
コロナ千人超えのこの日 笑わんでください

ほんまはやりとうなかったことです
ならぬ堪忍するが堪忍
そうでもせんと 江戸に示しがつきません

ほんまはせにゃならんことが山ほどあります
ならぬ堪忍するが堪忍
言うこときかんと 江戸からお金が回りません

ほんまに情けないのは承知してます
ならぬ堪忍するが堪忍
トーチ掲げて 半分降参スタイルで走ります
思う存分笑って 今日見たことは忘れてください

笑かして 笑かして
心の憂さを 吹っ飛ばします
笑かして 笑かして
大阪のド根性を お見せしましょう

〔2021年4月13日書き下ろし。コロナと五輪と大阪万博の3点セットをどう引き回すのか、地方自治の政治力が問われている。大阪生まれの母なら笑かす者の心意気をどう示したろうか〕

付記
閉めきった万博公園で異例の聖火リレー
東京五輪の聖火リレーは13日、新型コロナウイルスの感染拡大で公道での走行が中止された大阪府で、代替措置となるリレーが万博記念公園(大阪府吹田市)で始まった。公園内を閉めきって一般の観客を入れない異例の形式で行われ、太陽の塔や国立民族学博物館周辺など約3キロを15区間に分けた周回コースをランナーが走った。公道でのリレー中止は全国で初めて。(読売新聞2021年4月13日)

大阪の感染者、初の千人超 急増続き過去最多更新
大阪府で13日に確認された新型コロナウイルスの新規感染者が千人を超えることが分かった。府関係者が明らかにした。千人を超えるのは初めてで過去最多となる。府内では、5日からコロナ対応の改正特別措置法に基づく「まん延防止等重点措置」が適用されているが、感染者の急増傾向が続いている。
府内の感染者は8日に初めて900人を超えた。重症者は12日時点で218人。府が確保した重症病床の使用率は9割を超え、医療体制の逼迫が深刻化している。府は医療機関に対し、不要不急の入院や手術を控えるよう求める通知を出している。(共同通信社 2021年4月13日)