村上 のすべての投稿

ときめきのとき

こころ ときめきました
だれも 知らない悩みの果てに
過去の 小さなアルバムに
こころ 閉じ込めてきた わたし

こころ ときめきました
だれも 気づかずにそっとして
小さな恋の 始まりに
こころ 感じて開いた わたし
 
ときめきは いのち生かす純愛
ときめきは いのち燃やす真実

こころ ときめいています
だれにも 知られることもなく
忍ぶ恋の いくすえに
こころ うずいてしまう わたし

こころ ときめいています
だれかと 告げるときがきて 
激しい恋の 予感に
こころ ふるえている わたし

ときめきは いのち尽くす熱情
ときめきは いのち踊る歓喜

ときめいて ときめいて
あなたの こころ奪いたい
ときめいて ときめいて
あなたと いのち輝かせたい

〔2020年12月13日書き下ろし。忘れてしまったときめきを、思い出すのも悪くはないかと〕 

改革への道

上手く立ち回ろうとして 裏目に出た
間を取り損なって 不快にさせた
考えが及ばず いつも頓挫した
分かっていても きっかけがつかめなかった
とちっても 誰もカバーはしてくれなかった
文句があるのは百も承知で やってみるしかなかった
かなり企てしてみたが 失敗を承知でやるしかなかった
ずいぶんてこずったが 少し陽が射してきた

不断の努力を課して 取り組む改善
相手の懐に飛び込み 懐柔する才覚 
いい加減な妥協はせず 確信ある裁量
度胸と企画力で 勝負する根性

休むことなく 思考回路に刺激を与える
利害関係は バランス良く配慮する
飲みニケーションで 盛り上げ融合する
こだわり流されぬよう 自己制御する
志向は常に求める人への 熱意に尽きる
手を差し伸べる当たり前は さりげなさに込める
儚(はかな)くも散る命を 限りなく愛しみ尊ぶ
なくしてはならない温情を モチベーションにして挑む
ランナーとして 競うことなく人生を走り続ける  
為すことによって知らしめる 豊かな学びの世界へ誘(いざな)う
いまできる最善は 求める人たちへ最大の誠意として示す

改革への道は 自己変革を求める先に現れる
いつか来る日のために 準備を怠ってはならない
改革へのおもいは 自己意識の高揚に導かれる
苦汁をなめてこそ 挑戦への道が開かれる
平坦な道を求めず 時に荒野に立つ勇気が試される
いかなるときも 決して孤独を恐れることなく
突き進む覚悟を 共感する者たちと抱き歩めよ
ポエムの如く 情感を豊かに躍動させて

〔2020年12月13日書き下ろし。仕事へのおもいの熱さを持つ若い者たちへのエール。仕事の変革は気づいた者たちからしか始まらない。その一歩にエネルギーがいる〕

コロナと失業と子どもの貧困

スマホでLINE通話につないだ

「こんばんは」

「いいもんですね。会えなくてもこうして話せるって、スマホに替えてよかった」

「いやまさか大家さんとこうしてつながるなんて思いもしませんでした」

「それもコロナのお陰で東京の孫とも会えずにいたら、娘から盛んにガラ系からスマホにしなさいとやいやの催促で、いやいや替えたんだけれども、写真やら動画やら毎日のように送ってきて、家内もせっせとやりとりしてます。なかなか人と話すことが出来なくなって、少し心配になっていた矢先、こうしてLINEが使えるようになって、あなたともやり取り出来るのは嬉しいですね」

「そういっていただけるだけでも有難いです。なんせ、今夜はちょっとばかり愚痴を聞いていただきたいと思いましてね」

「お珍しいことで。どうなさいました?」

「いえね、この間の土曜日ひと風呂浴びてビールでも呑もうとしたら、ピンポーンって鳴るんで、うちのが出たら、子ども連れの若い女の人が立っていたんで、どうなさいましたって聞いたら、下向いたきり何も答えられずに涙を流すばかりで、うちのも困ってあっしを玄関口に呼んだ次第で」

「それで、どうなさいました」

「玄関口じゃ話にもならないだろうし、ましてや小さい子を連れているんで、ここじゃなんだからと家にあげたんですよ」

「あなたのことだから、親身に事情をお聞きになったのでしょう」

「はい。身も知らない人が突然ピンポン鳴らすなんて、よほどのことがあったんだろうと、少し身構えましたが、お金がなくて困っているって言い出すんですよ」

「なにか差し迫ったわけが、おありだったんですね」

「地域に住んでいるという若い母親と子どもでした。春に民生委員の名簿みたいな広報を全世帯に配ったことがあるんですが、それを捨てずに置いといたらしく、思い出して私のところに出向いたというんです。昼間は人目もあるし働いているかもしれないと思い、コロナ感染のことも重々承知しながら、切羽詰まって押しかけてきてしまって、申し訳ないって言うんですね」

「よほど困られていたんですね」

「母親にすり寄る子どもの不安そうな様子を見ながら、『ぼうやお腹空かしてるだろう。まずは腹ごしらえしてから、相談に乗りましょう』って、うちのがあり合わせのものを出して、遠慮していたけれども、腹は正直でまずは食べてもらいました。少し落ち着いたところで、事情を聞いて、一致も察知も行かなくなって、訪ねてきたっていうんですね」

「その事情ってのは、なんですか」

「夜のお店で働いていたんですが、コロナで営業制限が出て、お客は敬遠して店の金回りも悪くなり、店は解雇するしかなくて失業してしまったというんです。PCR検査も当時受けて陰性だったとのことでした。ただ蓄えも尽きて、子どもも保育園に預けられず、だから仕事もなかなか見つからないという悪循環。先月分の家賃を払ったら、手元に1万円札1枚しか残らなかった。食費も切り詰めて今日まできたけど、このままではアパートを追い出される心配もつのってきた。相談するにもどうしてよいかわからず、そのときに思い出した民生委員なら相談に乗ってくれるかも知れないと、思い切って訪ねてきたというんです」

「いやいや、それは捨て置けないことですね」

「そんなことで、ともかくほっとくわけにもいきませんし、もしなにかあればと胸騒ぎしましてね、手元にあった当座のお金を渡して、月曜日に一緒に役所に行きましょうと約束して送り出したしだいです」

「それで役所はどうされました」

「生活保護の手続きには時間がかかりそうなので、社協の方に相談に行って生活福祉資金(緊急小口資金)を貸してもらおうと思いましたが、社協独自で法外援助資金の貸付もしてるっていうんです。生活資金は多少時間がかかりそうなので、すぐ対応できる法外資金を借りることにしました。どちらも借りられるので、二つの資金の貸付の手続きをして一段落しました。まずはコロナが少しでもおさまると有難いんですが」

「ご苦労さま。そんな事情を抱えながら,女手で一つで子育てしている若い方は多いんでしょうね」

「ほんとうに、コロナできつい生活に陥った人への救済や支援はまだまだ足りないって実感します。GOTOなんてお金のある人のお話で、暮らしのレベルが違います。ただ,今日愚痴をこぼしたいのはそのことじゃないんです」

「それじゃなんですか?」

「その話を民生委員の偉い方にお話ししたら、えらい叱られましてね」

「どうして?」

「民生委員がお金を貸すなんてことは、御法度だっていうんです。お金やものの貸し借りはしてはいけない。相談を受けて役所や社協につなぐのがそもそもの役目であって、それを逸脱しているっていうんです」

「それも確かに一理ある」

「いま食べる物にも事欠いて、小さな子がお腹を空かしているのを、黙って見ていろっていうんですかって反論したんです。ましてや困り果ててやってきた母親を玄関口で帰すなんてできません。子どもに土日何も食べさせずに辛抱させることってできますか?」

「その事情を呑み込んで、お役目を超える判断をされたんですね」

「お役所のように規則を持ち出して、出来る出来ないって線引きするは簡単です。公平さを求められますからね。特別にするにはそれだけの理由がなければならないわけでしょ。それが正しいかどうかは、別の問題ですがね。ただ、人としてほっといてはならないことってありますよね。そうしないで後々後悔することって。後悔したくないからご飯を食べさせたわけじゃないけれど、食べさせなければ生きていけないって思うから、当たり前のことをしただけのことを、規則を持ち出されて施しを与えてはならないって、割り切れますか?」

「あなたの性分じゃ無理ですね」

「頑として規則を破ったことを咎(とが)めるもんで、最後に啖呵を切ってしまいました」

「民生委員なんてこちらから御免被りますって、言ったでしょう」

「ズバリおっしゃるとおりです。ただのお人好しが良心でしたことを、いいの悪いのと言われる筋合いはありません。まずはお叱りを受けご指導もいただきましたが、承服できかねますので、口頭で失礼とは存じますが、辞めさせていただきます」

「それで相手さんは、どうなさった」

「相手もさる者、ムッとした顔をして、私の一存では受理できませんから、預からしてくださいって、言ったきり音沙汰なしです」

「難しいところですね。あなたも正直だから、規則を破ったことを重々承知で、上の人に報告をしたところ、責められた。その責め方に合点がいかない。お腹を空かしている子をほっとけない。尋常ではない事態にどう対処するのが正しいのか。そこですね、判断の分かれるのは。民生委員としての立場で相談を受けた。施しは民生委員ではなくあなたの個人的な配慮。ここに明確な線引きができないところに、ジレンマがあるのでしょう。きっといままでも、あなたのように見捨てておけなくて身銭を切った方もいたことでしょう。そこで誰かが問題にした。だから規則を持ち出して、トラブらないように整理するしかなかったかも知れません。あの人はこうしたけど、この人は冷たくあしらったといった、対応の個人差が生まれることが、組織としては統制が取りにくかったに違いありません。組織と個人という立場による判断の違いが、組織そのものの信用に関わるということもあるのでしょうからね。ただ…」

「ただ、なんですか?」

「あなたのように、民生委員と地域の住民としてのジレンマは、必ず起きているということです。ダブルスタンダード、二重のルールに身を置いている人の避けられない葛藤です。役所は、規則を建前に前払いを食わすことなど大して難しくはない。お上意識が強い分、下々は従順にしていればいいといった支配的な関係がすでに出来上がっているので、反発するにも専門的な知識がないとなかなか攻略できない。ほとんどは、不満を持っていても不公平な目にあっても、泣き寝入りするしかない。これが法で守られている公務員という人たちの一般的な仕事ぶりです。民生委員も特別職の地方公務員という肩書きを与えられているのですから、法で守れられているわけです。だから法を遵守しなければならないという建前は、歴然としてあるわけです」

「大家さん、よくご存じですね。私以上に詳しい」

「いえね、あなたが民生委員になったと聞いて、コロナ禍で家に閉じこもっているだけでは憂鬱になるんで、関心のあることを片っ端から調べてみようと思い、少しかじっただけです。そうでもしないとあなたと話が合わないと思いましてね」

「有難うございます。おっしゃるとおりでそういう立場ですし、個人的な個別支援は原則してはならないと知っています。でもその原則がそもそも曖昧ですよね。例えば、緊急事態にどのように対応するのかも、原則論で言ったら個別に助けには行くなってことでしょ。でも東日本大震災では、多くの民生委員が犠牲になりました。命を助けたいとの思いから当たり前に動いた結果、惨事が起こってしまった。いまじゃ自分の命を最優先にという、教訓を生かして災害時の行動規範も出来ました。原則があっても、我身を顧みず救命に動いていたことは、確かな事実です。命に関わる緊急事態にどのように対処するのか、災害時のルールは出来たとしても,日常的な暮らしの中で起きている子どもの貧困や自殺の問題なんかに、原則論を持ち出して防ぐことが出来るのなら、率先してあっしもやりますよ。でも違うでしょ。できないからどうしょうって悩んでいるんでしょ。コロナだって、沢山の命と暮らしを脅かしているのですから、緊急事態ですよ、いまは」

「その通りですね。個人と組織のことを先にお話したのは、まず筋論を明らかにしておいて、その上で論議しなければ,感情論に流されてしまう。それを避けたかったからです。組織と個人の判断で揺れるというのは、暮らしを営む現場で起きる個々の問題だから、一概に規則で一律に統制することは難しいということは、民生委員の皆さんは承知していることだと思います。そこで個人的判断の許容度を、どれだけ組織として認めることが出来るかどうかですね。個人の裁量でしたときには、その責任の度合いも問われる事になるということでしょ」

「世間で言うところの、面倒見がどこまで許されるかどうかですね」

「ただその女の方は、町内会やご近所との付き合いもきっとなかったのでしょう。だから身近に相談する相手もなく途方に暮れて、知らないあなたのところに、民生委員だからと助けを求めてきたというのがほんとのところですね」

「その通りです。だからあっしも出来ることをしてあげただけのことなんですが、それを頭ごなしに叱責されたことに、どうも合点がいきませんし、この年で一方的に規則を出してきていわれた日には、正直腹が立ちましたね。大人げないといえばそうなんですが、相手の心の痛みに添うばかりでは、腹をこしらえることはできません。決まりは人を助けるためにあるのであって,自分たちを守るだけのもんじゃないと思うのは間違えですか」

「理で諭されるよりも、情にほだされるのが人間です。そこが蔑(ないがし)ろにされてはいけませんね。問題は責任の持ち方でしょう。皆さんが同じことが出来るとは限りません。出来ることと出来ないことがあるとすれば、出来なければやらないというということなのか、出来る人は自己責任でやるということなのか、個人の出来ることを組織としても認めてサポートするということなのか。そのあたりのことが明確にされているかどうかを、皆さんでこれを機会に確かめてみることも大事かも知れません。一方的な叱責には疑問が残ります。その方もいまだ辞任の意向を預かっているところを見ると、迷われているのかもしれません。ただ、自分のせいで辞めることにでもなれば、面子が潰れるとお考えになっているのであれば、組織としては機能不全を起こしています。組織の私物化の一つの表れになっていることが心配です。でもあなたという人材を失いたくないというふうに考えておられるのなら、誰かに相談されている最中かもしれません。そう考えたいですね」

「わかりました。その人の出方次第ですね。どのように対処されるのか、曖昧にはできない問題です。ただあっしは自分のしでかしたことですが、自分の良心には逆らわなかったことだけは、大事にしたいと思います。その上で、皆さんと話し合うことにいたします。まずは声がかかってくるまで、うるかしておくことにいたします」

「相手の方にも、クールダウンは必要です。長くなさってきて、こうあるべきだとかこうしなければならないとか、経験上自分を律してきた方でしょうから。あなたの行動がその方の意に反したのかも知れませんが、まずはお互い謝罪から始まるのではないでしょうか。片意地が邪魔して壁にならないようにしなければなりませんね。それこそが自分を律することに他なりません」

「有難うございました。あっしも少し心持ち楽になりました。どこに問題の根があるのかも見えました。辞めると啖呵を切りましたが、まずは撤回することにします。だって誰かまたピンポン押す人がいるかもしれません。その人のためにも、頑張らなきゃいけませんよね。どこまで務まるかわかりませんが、助けを求めてくる人には、門戸を開けておきたいと思います」

「ほんとにあなたという人は、底抜けにいい人で真っ直ぐですね。どうぞその真っ直ぐさを大事にされて、守るべき人たちのことを、特に子どものことをよろしくお願いします。ありがとうございました。その後どうなったか、また教えてください」

「こちらこそ、気持ちの整理が出来ました。子どもたちもコロナに負けぬよう応援していきます」

〔2020年12月13日書き下ろし。感染状況の数字を出して説明するばかりで、暮らしを追い詰めている実態に即した対策が見えない。特に母子家庭で母親の解雇が厳しい現実を知らせる。地域の民生委員もコロナ禍で活動が制限されるなか奮闘中であることを伝えたい。特に学校も子どもの状況を是非把握して欲しい〕

付記
「今後5年間は子どもの貧困増加」 ユニセフ報告書
【ニューヨーク=共同】国連児童基金(ユニセフ)は10日、日本や欧米諸国など高所得国41カ国で新型コロナウイルス流行の子どもへの経済的影響を分析した報告書を公表。各国政府の支援は不十分で、少なくとも今後5年間は子どもの貧困が増加し、新型コロナ前の水準を上回る状況が続くと予想した。
各国政府が新型コロナ対策として行った財政支出のうち子どもや子育て世帯への支援に充てられたのは2%にすぎないと強調。報告書作成を主導したユニセフ・イノチェンティ研究所のオルセン所長は「学校よりもレストランやバーの再開が優先されてきた」と指摘。最貧困家庭への無条件での所得支援や家賃免除などの施策が必要だと訴えた。
報告書によると、41カ国では今年2~7月、新型コロナ対策に計10.8兆ドル(約1123兆円)が費やされたが、うち約9割が企業向けか企業を通じた経済対策に振り向けられていた。約3分の1の国は明確に子どもの支援を目的とした施策を行わず、学校給食や家族手当などの支援策を行った国でも3カ月ほどの実施にとどまった例が多かった。
報告書は、企業支援の必要性も認める一方、企業偏重の姿勢は「社会的に最も立場の弱い子どもやその家族を排除することにつながる」と危機感を表明した。
ユニセフは各国で広がる休校を巡っても、学校は感染拡大の要因とは言えないとして可能な限り授業を継続するよう呼び掛けている。(日経2020年12月11日)

感情労働としくじり

しくじった
心臓が高鳴り 目眩(めまい)した
震えが止まらなかった
取り返しのつかない 後の祭りだった

しくじった
相手の意向を 聞き入れられなかった
わがままし放題で 意固地に言い張った
だから 堪え切れずに言い放った
誰が勝手な言い分 聞いてくれるの
誰にお世話されてると 思っているの
誰のお陰で 暮らしていけるの

しくじった
上手くなだめようとしただけなのに
いらぬことを 口走った
我慢してきたのにと思った瞬間 切れた
よかれと思ってしてきたことだった
善意が仇になって 信用もなくなってしまった

しくじる
関係修復は 難しい
誤解ですと 逃げる一手も使えない
感情の支配下では しばらく冷却期間を置くしかない
相手に非があったとしても 言ってはいけない言葉を吐いた
自分に非があるのは してあげてるというおもいの強さ
自分の非力さが 表に出てしまったことのあてつけか
 
しくじり
相手の挙動が 腑に落ちないことばかりでも
見下すような言葉を吐くのは 卑しい品格
包容力と寛容力が求められる この仕事
感情労働だからこそ 覚めた頭で対応しなければならない
謝罪をしなければ お互い気詰まりになる
受け入れてもらえるかどうかの不安もある
それがしくじりで負ってしまった自己責任

仕事を続けるには 
しくじりを覚悟して 臨むしかない
しくじりを糧にするしか 立ち直れない

〔2020年12月8日書き下ろし。感情労働をしている方の我慢を強いられる仕事の厳しさを、しくじりで想像した〕

運から見放される時がきた

どうでもよくなった
このまま放置すれば 叩かれるのは目に見えた
放り出すには 惜しい座だけど
老獪(ろうかい)に詭弁を弄すも そろそろ限界
〆の博打の大芝居を 楽しもう

前にイメージダメージした手を また使う
持病の悪化といえば 世間も納得するだろう
周到な用意が必要だった
シナリオ通り 絶妙のタイミングで辞任発表
見事な引き際と 甘い世間は名残を惜しむ

してやったりと 数ヶ月後
薬が効いたと色艶良くなり 元気はつらつ
選挙区を笑顔で回る 桜の挨拶代わり
議員の信望も取り付けて 
経済政策の成果を自我自讃する

なんだか少しおかしくない
辞任するだけの 症状悪化
難病とも言われる 潰瘍性大腸炎
薬が適合したから 改善しました
いけしゃあしゃあと おっしゃるけれど
なんでもっと 早くに治療をしなかったのか
日本でも優秀な主治医は 一体どんな治療をしてきたの
本来ならば 手抜きと批判を受けることなのに
追求されることなく 賞賛される

7年8ヶ月 嘘を嘘で固めた政治 
逃げ切れずに 飽きられてジエンド
次の人は 何の準備も実力もなく 
運だけで その座を射止めただけのこと
さも庶民ぶっていたけれど その正体がばれてきた
おつきの人の 紙がなければ語れず 
自分の言葉すら危うい 木偶の坊ともおぼしきお方

ガースーなんぞと言ってる場合か わきまえ知らず
言うこと為すこと 世間はそむかれ離れて行った
北海道の子飼いの知事も 政治判断し遅れて評判落とす
GOTOへのこだわりだけが 痛ましい結果を生み出し続ける
桜の後始末から 旧大臣たちの不始末の後片付けまで
丁寧にスピード感をもって 善処?するしかない

総合的俯瞰的に判断して
そろそろ運も尽きてきた
コロナの後手後手の対策では もう無理でしょ
放り出すなら シナリオライター待機中
後塵を拝し ただいま執筆中

〔2020年12月12日書き下ろし。ご祝儀相場は冷え込んで、カウントダウンが始まった。運が尽きればそれまでのこと。十分な検討もされずに予算が組まれ、制度設計にも危うさが懸念される。その前に霞ヶ関の職員の疲労度は限界か。ただ毎日の世論調査が時事通信とはずいぶん違うことにも着目を〕

付記
菅内閣不支持率49%、初めて支持上回る コロナ対策評価せず62% 毎日新聞世論調査
毎日新聞と社会調査研究センターは12日、全国世論調査を実施した。菅内閣の支持率は40%で、11月7日に行った前回調査の57%から17ポイント下落した。不支持率は49%(前回36%)で、菅内閣発足後、不支持率が支持率を上回ったのは初めて。
菅政権の新型コロナウイルス対策について聞いたところ、「評価する」は14%で、前回の34%から20ポイント下がり、「評価しない」は62%(前回27%)に上昇した。新型コロナ対策の評価が下がったことが、支持率の大幅減につながったようだ。
新型コロナに対する日本の医療・検査体制については、「不安を感じる」との回答が69%で、「不安を感じない」は17%だった。「どちらとも言えない」は14%。8月の調査では「不安を感じる」は62%で、「不安を感じない」は23%だった。新型コロナは「第3波」で、新規感染者が過去最多を連日のように更新。重症患者の急増で、各地で病床が不足するなど医療体制が逼迫(ひっぱく)していることに、多くの人が危機感を持っているようだ。政府が緊急事態宣言を再び発令すべきだと思うかとの問いには、「発令すべきだ」は57%で、「発令する必要はない」は28%、「わからない」は15%だった。政府は今年4~5月、約1カ月半にわたって宣言を出した。宣言が出ると対象地域の知事は市民に対し、外出自粛要請、学校や福祉施設などの使用停止の要請や指示などが可能となる。
安倍晋三前首相の後援会が主催した「桜を見る会」の前夜祭に関して、安倍氏のこれまでの説明に納得できるか聞いたところ、「納得できる」は9%で、「納得できない」は66%にのぼった。「関心がない」は25%だった。安倍氏側は前夜祭の費用を補塡(ほてん)したことを認めており、東京地検特捜部が捜査している。安倍氏は国会で「補塡したという事実はない」などと答弁していた。
政党支持率は、自民党が33%で前回の37%より低下した。その他は、立憲民主党12%(前回11%)▽日本維新の会8%(同6%)▽共産党6%(同5%)▽公明党3%(同4%)▽れいわ新選組2%(同3%)▽国民民主党1%(同1%)▽社民党1%(同0%)▽NHKから国民を守る党1%(同1%)――など。「支持政党はない」と答えた無党派層は31%(同31%)だった。調査は、携帯電話のショートメール機能を使う方式と、固定電話で自動音声の質問に答えてもらう方式を組み合わせ、携帯714件・固定351件の有効回答を得た。(毎日新聞2020年12月12日)

漂流する民

時事通信が4~7日に実施した12月の世論調査
菅内閣の支持率は前月比5・2ポイント減の43・1%
自民党が24・7%
ダサい支持率
自民党の岩盤 たったの4分の1で
民意だとよく言うよ

立憲民主党4・1%
公明党3・3%
日本維新の会1・8%
共産党1・5%
国民民主党0・9%
れいわ新選組0・6%
社民党0・4%
情けない支持率
野党は軒並み 地盤の沈下の真っ最中
見飽きたリーダー 貧困戦略 メッセージ力ゼロ
支持などまともに得られぬ ドングリの背比べ
野党共闘だと騒いでも ネズミ1匹出てこない
野党は 審議もできず玄関払いを食わされる
与党にすり寄り 信義も外聞もなく転向するも
いいように鼻であしらわれるのが 関の山

支持政党なし 60・3%
政党を見限った 風見鶏の如し
支持政党なしの 宝の票田
見せ金見せて 関心引くのは 定番の攻略法
ここが ずる賢い与党政治家の処世術

そもそも 政党政治の衰退期
コロナで やることなすこと 後手後手の体たらく
政治判断などと格好つけ メッキの剥げた者たちが
人心離れ 信頼なんて邪魔なだけ
すが(管)っていれば いいもの当たる
すが(管)りつかなきゃ はじかれる

そんな利己的政治家ばかりで うざいだけ
それでも 選挙はやるしかない
国会の赤い絨毯を踏みたい一心で 
老害だらけの者たちが あがきもがく
人間どう転んでも 大して違うもんじゃない
肩で風切る風体も 負ければただの人となる

外では 漂流する6割の民の 息づかいが聞こえる
コロナ禍で抗議の声を いままさにあげんと力む

〔2020年12月11日書き下ろし。60%が国の舵を握る。自民党に愛想をつかせながらも、他に支持する拠り所もない人もいる。政党に失望し漂流する民が溢れる〕