大丈夫だよ~こころを痛めた子どもたちへのメッセージ~

もうふりかえらない
ふりかえって そこに何があるというの
過ぎた時間の断片のかけらに
一体きみは 何を見つけ出そうというの

苦痛と悔しさ、そして悲しみのいっぱいつまった こころのアルバムに
顔を埋めているのは 自ら悲劇のヒロインを 演じているだけ
そこから 心躍る何かが 生まれるというの

いつまでも 過去を抱え込んでいるだけでは
この先に続く 長い未来を 捨てることになるんじゃないの
きみは 過去に固執(こだわる)ことで 
未来に 不安を引きずって生きるっていうの
でも 考えてみてよ 
たかだか 15年の人生
その ごくごく短い時間にこだわり続けることに 
どんな価値があるっていうの

今日 きっぱりと「さよなら」して
きみの明日に向かって しっかり顔を上げてみないかい
きみの そのこころと身体を支える足を 一歩前に踏み出してみようよ

大丈夫!
きみはひとりではない ひとりぼっちではない
ここには きみと同じように 辛い過去を背負った仲間もいる
その子らを 支え励まし続け 寄り添ってきた先生(おとな)もいる

大丈夫!
きみを慈しむ 家族がいる
きみが幸せになることを あったかく見守り願う家族がいる 

大丈夫!
きみの未来は きみの手の中にある
あきらめない めげない へこたれない
心の痛みのわかるきみだからこそ 本物のやさしさを 強さに変えられる
それが 未来を切り拓く 戦う力となる

大丈夫!
ひとりで悩むことはない
この学校は きみのとっておきの居場所 
きみが望めば きみ自身を自ら変えられる そう信じよう
今日からの新たな世界と時間は いまきみのものになる
だから“笑顔”で 仲間と一緒に前に進んでみないかい

きみなら きっとできる 
大丈夫 自分を信じて…
大丈夫 きみなら きっとできる

〔2019年8年20日改訂版。こころに傷を負い悩む子と支える教師へのメッセージ〕