アメリカの農民が トウモロコシをたくさん作った
それを中国に売って 暮らしていたんだ
でもあるとき けんかしちゃってね
トウモロコシが 売れなくなって困ってしまったんだ
そこで けんかを売った張本人が ヒーロー気取りで登場
日本のお友だちに 強引に売りつけたんだ
アメリカの農民が困っているのは 捨て置けないと
外面(そとづら)ばかりに気を遣い 買うことを約束したんだって
どうして275万トンもの飼料用トウモロコシが必要なのか わけわかんない
聞いたら いま日本のトウモロコシが 害虫にやられているから
急いで それを買っておかなきゃいけないって 説明したんだよ
ところが 調べてみたら そんなことはなかったんだって
子どもでもわかるようなうそを 平気でつくこの国の偉い人って
ますます 信用ならないね
一番困ったのは 日本の農家と飼料メーカー
価格が暴落すると 農家や飼料メーカーが
壊滅的(かいめつてき)な打撃を 受けるんだって心配してた
特に北海道は 全国の半分もつくっているから 余計心配だ
尻ぬぐいは みんな農家や飼料メーカーが することになるんだよ
日本の農業のことを 真剣に考えているのなら
お友だちに頼まれたからって こんな薄情な仕打ちって できる?
断れない弱みを いつも見せているから
ここぞとばかりに 無理難題を 平気で押しつけてくる
安保条約で お前の国を守ってやってるんだから
もっと金を出せって 脅しながらね
だから 高い戦闘機を 6機846億円で買うはめにもなったんだ
それだけじゃない 攻撃性の高い兵器の新規契約5013億円だって
だれが もうけると思う
人殺しの兵器を たくさん作って売っている アメリカの会社
それが お金をたくさん出して 応援しているから
この人 すっかりテンション上がって トップセールスしてるんだ
でも アメリカの人たちは いつ銃で撃たれるか 心配もしてるんだよ
自分の国の人たちを 銃から守ることもできずに
世界中を不安にさらして 兵器を売り込む 凄腕(すごうで)の死の商人
おぞましいくらい怖い人を お友だちに持つって ほんと勇気がいるね
無理を押しつけるようなつきあい方って そんなの友だちじゃない
相手の弱みにつけ込んで 損得勘定で友だち関係を続けるの 無理無理
普通はそう考えるけれど 似たもの同士なのかな
結構いい感じで 二人並ぶと いつもニコニコしているよ
でもほんとは怖いから 言いたいことも言えないで 我慢してるのかな
どんなふうに言いくるめても
子どもには おかしいことはおかしいって わかるんだ
だから 日本の国は “アメリカの自治州もどき”って教えた方が
わかりやすいかも 知れないね
危険な友だちごっこは まだまだ続く
夏が過ぎても 怪談話は エンドレス
〔2019年9月3日書き下ろし。日米の関係は主従関係なのか。主権国家として主張していることとの非整合と、専守防衛という嘘がまかり通る不気味さをいつまで味わうのか〕