いつも 後出しじゃんけんが 得意だった
たいしたことは できないないと 高をくくっていたら
見事に 痛いところを 平気で突いてきた
いつもなら これくらいは我慢できると思っていたが
頼みにならない年金が これからどんどん下げられる
現役世代の期待を裏切って 痛みを分かちあえと 強制する
誰と誰とで分かちあうって そりゃ貧しい民同士でしょうが
わかりきったことなんか聞いて どうするの
国のためだと 民のためだと 大義を通す高慢な面々
制度をつくり 運用するのは
老後の暮らしなんか 全く心配しない裕福層とおこぼれ層
民の老後は 施し程度の雀の涙で済まそうと
手ぐすね引いて 待っていた 年金改革
殺さぬように生かさぬように ほどほどの不満とちっぽい満足を
バランス良く与えておけば それでいい
10%の消費税アップも 経済の落ち込みは想定済み
わけのわからぬ対策講じて やってる感を見せとけば
民は自力で難題を乗り切るだろうと 切り捨てる
日米貿易協定でアメリカ追従が より鮮明さを増し続ける中
民が求めもせぬ憲法改正へと 旗を掲げて世論を煽(あお)る
憲法改正の目的も どんな国にするのかも曖昧のまま
名声ほしさのパフォーマンス
それより先に 為すべき課題は 目白押し
無能さを 晒(さら)し続けるのは
選ばぬ民への しっぺ返しか
見くびられ民たちは
いつまで 従順にいられるのか
どこまで 現役世代の我慢が 続くのか
世直し運動の歴史は 絶えたわけではない
民の怒りが 静かに そして確実に 溜まり始めている
〔2019年9月29日書き下ろし。消費税10%を直前にして。5日今後の年金の試算が厚労省から戦略的に選挙後に発表された。準備金2千万円の話どころではない。現役に負担を強いて老いを生きることの心苦しさを痛感する〕