たび重なる国家の不祥事 戦争へとつながる道は 今年も続く
身も心も寒々させる つまらぬ者たちが 偉そうにひしめきうごめく
世の中は 官も企業も私利私欲の悪しき塊表出し とどまることを知らない
世も末路 思うがままに掟を変える政(まつりごと) 取り巻きたちが支え預かる
にべもなく 強い者にまかれし民は ひたすら堪え忍ぶ
恥ずかしさを とうの昔に忘れし者たちは 今年も厚顔無恥をさらけだす
次代を生きる子らを 「身の丈 端境期」と残酷に貶(おとし)め 平気で裏切る
涙痕(るいこん)の乾かぬうちの災害も 人災にして民は何度も泣かされる
この国のかたちのデザイン定まらぬ その場しのぎの風見鶏
唱えし言葉は いつもの乾いた口調 仁政の一欠片(ひとかけら)も感じない
ならば民よ 仁愛をいまこそ広げよう
悔いるべきは この国を無能な輩に任せた大罪
誇るべきは 痛みを分かち合う情愛を いまだ民は失っていないこと
超えるべきは この国に蔓延する若者たちの政への無関心と無気力
理不尽な目に遭うのは若者世代 若者よ いまを明日を直視せよ
躊躇(ためら)わず なすべきことに気づき考えよう そしてトライしてみよう
覚醒せよ 民よ いまのままで本当にいいのか 次代の子らを考えよう
苦渋を味わい尽くした民の 世直しの底力を 次代の子らに見せていこう
いま道を間違い 次代に遺恨を抱かす愚かなことだけは 決してしてはならない
気概ある生き方を次代に見せてこそ 我が人生を生きることにならないか
世に生を受け 倖せを手にするためには 一人ひとり果たすべきことがある
憂(うれ)えし世の暗雲を裂いて 誇り高き民として世直しの光を浴びよ
〔2019年12月29日書き下ろし。かくありたいとおもう民のひとりです〕