元旦の新聞各社の社説のタイトル
毎日 拓論’20 民主政治の再構築 あきらめない心が必要だ
朝日 2020年代の世界 「人類普遍」を手放さずに
日経 次世代に持続可能な国を引き継ごう
読売 平和と繁栄をどう引き継ぐか…「変革」に挑む気概を失うまい
東京 年のはじめに考える 誰も置き去りにしない
京都 新しい年に「縮小社会」生き抜く知恵を
神戸 視界不良の時代/先人の歩みに未来のヒントが
北海道 多様性の時代に 相互理解と協調への礎を
琉球新報 新年を迎えて 民主主義が機能する国に
河北新報 災害多発の世紀/安全こそが豊かさの基盤だ
秋田魁新報 新年を迎えて 人口減に立ち向かおう
西日本 ワンチーム九州 逆境はね返すスクラムを
各社の論説委員が 年頭に当たって
課題の重さを 書き綴る
一年の計は元旦にあると
日本の行く末を 書き綴る
ただただ社会の実態は 論ずることの裏返し
許せぬことを 漫然と見過ごしてきた罪過なるかな
社説が担うべき責務は何か 今一度問うてみたい
その言葉が しおれる
見出しに惹かれる人が どれだけいるのやら
その言葉が しおれていく
その発する意味を どれだけ理解できるのやら
その言葉が しおれて劣化する
いまを享受する輩には いらぬ説教ばかりやら
捨てきれない 活字文化の最前線
やりきれない 社会認識の低下と貧困の増加
関わりきれない 人や事との複雑なしがらみ
断ちきれない 政権と官僚たちの忖度と傲慢さ
だんだん言葉が 枯れだした
どんなに言葉を尽くしても 益々人は利にさとくなる
さらに言葉が 枯れていく
醜聞だけを追いかけて 低次元の大衆文化に手が染まる
ついに言葉が 枯れはてた
朽ちて土に還らず 霧散する
〔2020年1月1日書き下ろし。新聞の果たすべき役割をふと考えてみた。現代の知的財産の放棄を食い止めるにはどうするのか〕