1月苫小牧で 鵡川高校3年生に 出会った
胆振東部地震で 人生の道を見つけたという
地震の朝 家族4人 外に飛び出し 無事を確認した
家の窓ガラスは割れ 室内は家具が倒れ モノが散乱していた
大きな余震が来るという フェイクニュースが流れた
だから 車内で4日間暮らした
親戚知人から 食料が届けられた
人の恩にすがるありがたさを しみじみ知らされた
町の復旧作業が進んでいった
高校生といえども やるべきことがあった
コミュニティビジネスに 惹かれ参加した
町を復興させる一つの手立て
産業振興が これからの鵡川に必要だと考えた
1年経って 進学を決めた
選んだ学部は まちづくりに関わる地域振興
淡々と話した
初めて震災からの心の内を 他の町の人に聞いてもらった
自分の人生を決めた経緯を 気負いなく語った
その語り口が 聞く者たちのこころに素直に響いてきた
そして 迷うことなく 将来を語った
大学で学んだあと 故郷に帰ることを 決めていた
若者のその清々しさに こころが洗われた
震災から1年4ヶ月
この高校生の純な決意を もっと早く知りたかった
彼の決意が きっと多くの人の希望となるだろう
飾らない語りが 共感を呼ぶ
こんな子が ふるさとの明日を救う
〔2020年2月4日書き下ろし。胆振東部地震で被災した若い人たちの声を、丁寧に聞き取ることをしてきただろうか。金や物品をつぎ込むだけに終始する復興以上に、若者の声に耳したい〕
付記
コミュニティビジネスとは
「コミュニティビジネスとは、地域の課題を地域住民が主体的に、ビジネスの手法を用いて解決する取り組み」と捉えています。近年、“ソーシャルビジネス”という言葉が使われるケースが増えていますが、“ソーシャルビジネス”が社会的課題全般の解決を目指すのに対し、“コミュニティビジネス”はそのうちの地域的な課題に特に着目しています。従って、“ソーシャルビジネス”は“コミュニティビジネス”を包含する概念ということもできます。
コミュニティビジネスの組織形態・活動分野とも特に決まったものはありません。組織形態では、NPO法人が比較的多くを占めますが、個人、会社組織、組合組織等、様々な形態が存在します。また、活動分野としては、まちづくり、環境、介護・福祉、IT、観光、地域資源活用、農業、就業支援等、あらゆる分野に活動が拡がっています。形・数などの定量的側面ではなく、地域課題解決というミッションを第一義に活動していることが、コミュニティビジネスたる所以です。
コミュニティビジネスの効果については、地域課題解決のためのビジネスの場を形成することで、地域における創業機会・就業機会を拡大する効果が望まれます。また、地域住民自らが主導し実践することによって、地域社会の自立・活性化、地域コミュニティの再生などの効果が期待されると同時に、活動主体たる地域住民にとっては、社会活動へ参画することで自己実現を図ったり、生き甲斐を得る機会となります。(「経済産業省関東経済産業局」ホームページから引用)