2月3日午後から 吹雪き出した
北のリゾート地 富良野にいた
北海道上川管内は 北から南まで400キロメートルある地域
9日管内の江丹別では ー36.0度まで下る
国内でー35度以下になるのは 19年ぶりだ
旭川市を除いた 3市13町1村
民生委員児童委員初任者研修で
170名が 集まった
ワークショップは
3年前に この地域を襲った暴雨水害を彷彿(ほうふつ)させる
詩『わたしがここで暮らす理由』の朗読からスタートした
昼食後の眠気を まず覚ました
グループでの 詩の朗読や話合いが進むにつれ
徐々に打ち解け合い 笑い声や拍手の音も強くなってきた
大きな不安と小さな不満を抱きながら 参加した研修
終盤に 手持ちの資料の色を使って意思表示させる
簡単なアンケートを実施した
「腹をくくってやるしかない」と
前向きに考え始めた人が多かった
不安は なかなか払拭できないだろう
それでも「来たときよりも 元気をもらった」
現任は「新任のときに こんな研修を受けたらよかった」
別れ間際に お礼を言われた
参加者は会場を後に 吹雪く中帰路につく
無事の帰宅を 祈った
富良野支部長は 玄関口で見送る
タクシーに乗り込む 道民児連職員と私を追って
降りしきる雪の中に立ち 最後まで見送ってくださった
他の会場ではなかった その人柄が滲み出た温情だった
彼女のさりげない知の佇(たたず)まいを 静かに感じた
※『わたしがここで暮らす理由(わけ)』:鳥居一頼の世語り(26)2019年8月11日投稿 から引用する
〔2020年2月8日書き下ろし。14支庁の半分の研修を消化した。会場を担当する地元に感謝しながらも、このような見送りにこころ和み温まる。私もまた旅人なり〕