学童保育の実態は

全国の学校を休校させた
行き場のない低学年の子どもの受け皿に
放課後学童保育に丸投げされて 強制的に担わされた
青天の霹靂 
エビデンスの全くない独断
政策的な準備が 全くない 
鈴木道知事の思いつきのパフォーマンスに
遅れてはならぬと 飛びついた

あれから2週間余
学童保育の現場から 子どもが罹患したという情報はない
現場の指導員らの手によって
防疫の細かな努力がなされてきた この事実 
ただただ感謝の気持ちが わき上がる

ちょっと待ってよ
子どもの密集する 学童保育の施設の中で
なぜクラスターが 発生しないのか
それなら 広い校舎を持つ学校が
なぜ 集団罹患が発生するといえるのか
この矛盾に 誰が答えてくれるのだろうか

文科省よ
厚労省よ
専門委員の方々よ
この事態について 科学的根拠に基づいた説明を
なぜ いままでしないのか
学童保育は対象外としてきた休校処置が 
正しいと主張するなら
学童保育の現場の 罹患率ゼロのこの事態を 
納得できるよう 説明してほしい

子どもを守ると見得を切り
政治的な判断を下したその先の
感染予防物資の支給に どれだけ万全を期しているのか
学童保育の指導員の心労を どれだけ緩和しようとしているのか
子どもを守る最前線に どれだけ手厚いフォローをしているのか

実態を把握し 適時正しい情報を伝えることを 第一義にしてほしい
もうつまらぬ情報操作や隠蔽は この期に及んでやめてほしい
それが信を失った為政者の 最後の失地回復のチャンスと心得よ

[2020年3月15日書き下ろし。タイミングよく毎日新聞から記事が出た。遅きに逸する感もなきにしもあらず。そもそも子どもを学童保育に丸投げしてほっかぶり。厚労省の管轄には文科省はもの言わぬ縦組織の弊害から、教員も学童に関与せず。ここは取り組んでいる自治体をモデルにして、首長と教育委員会の自主的・自治的判断を急ごう]

付記
「学童保育学会が緊急声明 学校以上に感染リスク高い 予防物資の支給も要請」
児童福祉の研究者や学童保育関係者で作る日本学童保育学会は14日、新型コロナウイルス感染症対策の緊急声明を公表した。子ども同士が密接に関わる場所のため学校以上に感染リスクが高く、国や自治体に感染予防に必要な物資の支給などを求めている。
同学会によると、安倍晋三首相の全国一斉休校要請を受け、多くの自治体の学童保育では朝から児童を受け入れている。だが、消毒液などの物資不足で感染防止対策が十分に取れず、職員の不足や長時間労働も続いている。また、小学校教職員の支援があっても有効な連携が取れないなどの問題が生じているという。
声明では、マスクや消毒液などの物資の支給▽学校や公共施設の有効活用と学校教職員による協力体制の推進▽代替職員人件費などの増加を踏まえた国の交付金の見直し――などを国と自治体に求めた。
学童保育は共働きや一人親家庭の子どもの生活の場。国の補助事業で、自治体や自治体の委託を受けた団体などが放課後におやつを食べさせたり遊ぶ場を提供したりしている。補助事業の枠外で行う民間企業の学童保育も増えている。(毎日新聞2020年3月14日)