検証しよう
放課後学童保育クラブに
クラスターは 起こったのか
鈴木道知事が 唐突に法的根拠も科学的根拠もなく 全道休校を宣言した
安倍首相は 遅れまじと感情的独断で 全国休校を宣言した
これが 英断だとばかり さも自信ありげにふるまう
これで 政治の底の浅さを知らしめた
これは 支援する者たちの 贔屓(ひいき)の引き倒しになるかもしれない
国会では 子どもの健康が優先され
文科省も 学校教育が重要だと
科学的根拠のないまま 休校措置が正当化された
学校を追われて 行き場のない子どもたち
厚労省は 学童保育にその受け皿を強いた
学童保育は ほっておかれた
広い学校は すっからかんだった
狭い学童保育は 朝から夕方まで過密状態
与党も野党も 当たり前のようにほっといた
感染リスクの低い 学童保育の子どもと指導者の実態を
国会で取り上げて 論議することもなかった
検証する時間は 十分あったにも関わらずに…だ
子どものいなくなった学校で 教員たちは忙しかった
学童保育のサポートは 管轄外で業務外
子どもらが どんなことをしていても干渉無用
いまのところ問題が起こらぬ以上 静観します
学童保育の指導員
狭いところで 感染リスクを負いながら
やんちゃな子どもらの 健康管理に神経をすり減らす
宿題どっさり持ってきて 寺子屋になっちゃった
検証しよう
その場しのぎの「日本モデル」と 吹聴されぬよう
次の感染の波が起こる前に 休校措置は適切だったのか
学童保育の指導者たちや親たちが なぜクラスターを防げたのか
その経験値から学ぶべきことを 妨げてはならない
学校のグランドで遊べぬ子らは 近くの公園で元気に遊び回る
〔2020年5月29日書き下ろし。学童保育クラブでなぜクラスターが起こらないのか。今後学校を封鎖する際の科学的根拠が問われる。秋入学論議が沈静化したが、それ以上に検証されなければならない。学童保育の指導員に敬意を払いながら、6月から学校が始まる〕
付記
コロナ休校「感染防止の効果薄」 小児科学会「心身へのデメリット大きい」
新型コロナウイルス対策として、多くの自治体で続いた学校の休校や保育施設の休園について、日本小児科学会が「感染防止効果は乏しい一方、子どもの心身に及ぼすデメリットが大きい」などとする報告をまとめた。同会の予防接種・感染症対策委員会が、国内外での感染事例や論文などを分析した。
取りまとめに関わった長崎大学の森内浩幸教授は「情報が少なかった当初の休校措置を否定するものではない」としながらも、今後、再び休校などが検討される場合には「子どもや保護者に及ぼした影響も考慮し、慎重に判断すべきだ」とする。
報告によると、子どもが感染した場合、多くは経過観察や対症療法で十分な軽症だった。その上で、インフルエンザと異なり、学校や保育施設で子どもが感染源となった集団感染はほとんどなく、子どもの感染例は親から感染したケースが大半だと指摘している。
例えば、4月に富山県の小学校で教師と児童計5人の感染が判明したが、感染者が校外で私的に交流していたことなどから、校内で広がったとは考えにくかった。子どもはウイルスに感染しにくく、感染してもウイルスの排出が少ないことが考えられるという。
一方で、休校で教育機会が奪われたり、屋外での活動や社会的な交流が減少したりといった影響が大きいことを強調する。抑うつ傾向の子どもが増えると推測される中国のデータがあるほか、家庭内暴力や虐待リスクの増加も懸念される。「子どもたちにとってはウイルスが直接もたらす影響より、休校措置などによる健康被害が大きくなりかねない」と指摘している。(朝日新聞2020年5月28日)