世界の感染者800万人超える

3月11日 WHOは「パンデミック(世界的流行)」の状態と認定
1ヶ月後の4月16日 200万人
12日後の4月28日 300万人
13日後の5月11日 400万人
11日後の5月22日 500万人
10日後の6月1日  600万人
8日後の6月9日   700万人
そして8日後6月17日 800万人を超えた
およそ1ヶ月単位で 倍々になった異常な増加急曲線
死者は 2ヶ月前の13万7千人から43万9千人
3.2倍にも膨らんだ

欧州と中東は ピークは一旦収まったようだが わからない
中国は 北京で2ヶ月ぶりに集団感染が発生 再び厳戒態勢を敷いた
米国は 200万人をゆうに超えた
経済活動再開の矢先に 黒人暴行死事件が起きた
これを契機に人種差別・コロナ・失業の三重苦の不満が 一気に爆発
トランプの分断を煽る挑発的な言動も 火に油を注ぎ
「Black Lives Matter」を掲げた抗議デモは 全米から世界に拡散した
新たな感染リスクを抱えて 収束はまだ見えない
ブラジルの政権は 感染防止に何の手立ても施さず 完全放置
ここ数日中に 100万人は超えるだろう
ロシアもインドも まだまだ収まる気配はない

この2週間ほぼ毎日 十万人以上の新しい感染者がカウントされる
これから南半球が 冬に入る
新型コロナの感染は 途上国を中心にさらに勢いを増すだろう
南米やアフリカ諸国の 爆発的な集団感染を憂畏(ゆうい)する
アフリカや中東などの難民や避難民のキャンプも 不差別にコロナにさらされる

数を見ながら 思いたい
その数に見合う対策は
その数に見合う治療は
その数を支える家族の数は
その数を支える人と資金と物資の数は
その数は単に数として積み上げられ数えられていく
際限なく増え続ける〈無機質な数〉

カウントされるだけでは 
〈その人の存在〉は無となる
そこに生きる・生きた一人ひとりの存在
生き残った者は
死に至った者を悼み
悲嘆を超えて 生き続けねばならぬ
彼らの痛みを想像し 
心を添えることこそが 共生への道標となる 
そう信じたい

悲惨な事態を回避する 
その努力を続けねばならぬ最中に
いがみ合うバカどもが 
子どもらの未来を 無惨に踏みにじる

〔2020年6月18日書き下ろし。無機質な数をどうとらえるのか、その想像力がいまこそ求められる〕

付記
「世界の難民、8千万人に 過去最多更新、全人口の1%」
【ジュネーブ共同】国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は18日、迫害や紛争の影響で国外に逃れた難民や難民申請者、国内で居住地を追われた避難民などの総数が、昨年末時点で7950万人に上ったと発表した。2013年末に戦後初めて5千万人を超えた後も、過去最多の更新が続いている。
グランディ難民高等弁務官は「世界人口の1%に相当する規模」と危機感を表明した。
内訳は国内避難民が4570万人、難民が2600万人、難民申請者が420万人のほか、難民の厳密な定義から外れるものの、政情不安が続く南米ベネズエラを脱出した国外移住者が360万人に上る。(北海道新聞2020年6月18日)