札幌大通公園の噴水が
夏の暑い日を浴びて
キラキラと 硝子のように屈折する
それを一瞬遮(さえぎ)るように
幼子(おあさなご)二人が 陰となる
嬉しそうに 池の中で はしゃぐ
風向きが変わり
煌めく飛沫を 顔に浴びて
屈託のない大きな笑い声をあげる
噴水の音は 一瞬に消され
光と水の世界に戯れる㓜子らを
冷たい飛沫が やさしく包み込む
さりげなく幼子のいる夏の風物詩
見守る者たちの 安らぎの時を刻む
風に踊る飛沫は
幼子らに キラキラ世界を夢見させる
〔2020年6月22日書き下ろし。札幌市は6月19日、大通公園などの噴水を通水させた。いつもの夏と変わらぬ夏であってほしい〕