ワクチンの優先順位

福祉施設の利用者が感染すると
悲惨な集団感染を引き起こした

リスクゼロに挑む 福祉の人たち
社会では
3密とソーシャルディスタンシングを叫びながら
老人施設では
日々 着替え 食事 排泄 入浴・清拭 環境整備
当たり前にある生きる営みを 触接で介助する

リスクゼロに挑む福祉の人たち
省けない
回避できない
拒否できない
相当の覚悟をして 厳しい職務に励む

リスクゼロに挑む福祉の人たち
利用者が罹らぬように
外から入るその元を 
制御するのが 防疫の基本中の基本
水際は 施設の玄関口
水際は 家庭の玄関口

リスクゼロに挑む福祉の人たち
一日たりとも 24時間緊張は解けぬ
私生活を 厳しく自制する
在宅ケアやデイサービスの従事者は
家族と住む 地域に住む利用者だけに
感染リスクは 自ずと高い
だから もしものことが起こらぬよう
私生活も 厳しく自制する

リスクゼロに挑む福祉の人たち
いつも医療従事者が注視され ものも金も動く
日本医師会の政治力は とほうもなく大きい
福祉関係の政治力は とてつもなく小さい
厚労省の 専門家会議でも分科会でも
福祉畑の委員は 誰もいない
医療対策と経済優先の政策は 
いつも福祉の現場が 軽視され後手に回される

リスクゼロに挑む福祉の人たち
社会の目を向けてほしい
ワクチンが 優先的に接種されるよう
エッセンシャルワーカーにも 優先的に接種されるよう
強く強く 切望する

〔2020年8月20日書き下ろし。なぜリスクゼロに取り組む福祉の現場や従事者の姿を報道しないのか。厳しい現場でリスクゼロに挑むエッセンシャルワーカーにも優先的にワクチンを!〕

付記
医療従事者、高齢者を優先=コロナワクチンの接種計画―政府
政府は19日、新型コロナウイルスのワクチンが実用化された場合、医療従事者や高齢者、基礎疾患を持つ人へ優先的に接種する方針を固めた。21日に新型コロナウイルス感染症対策分科会を開き、接種計画の大枠を取りまとめる見通しだ。
新型コロナのワクチンをめぐっては、世界各国で開発が進んでいる。政府はこれまでに米国や英国の製薬大手と、ワクチン供給を受けることで基本合意。早ければ来年初めにも日本で接種が開始される可能性があるという。
こうした状況を踏まえ、政府はワクチンの接種順位を定めた計画を策定する。十分な医療提供体制を確保する観点から、感染リスクにさらされる医療従事者を優先。重症化する可能性が高い高齢者と、糖尿病や高血圧など基礎疾患がある人も対象に加える。
分科会では当初、妊婦も優先接種の対象に挙がっていた。しかし、政府関係者によると、新型コロナのワクチンは臨床試験で、頭痛や発熱などの副作用が生じる確率が、他のワクチンと比べて高いことが判明。このため、政府は妊婦への接種を優先扱いとせず、本人の意向確認を徹底するなど慎重に対応する考えだ。
政府は9月上旬にも接種計画を正式決定。費用は全額を国費で賄う方針で、新型コロナ対策として確保した予備費から、実施主体の市区町村に関連経費を充当する方向で調整する。(時事通信社2020年8月20日)