挽歌を捧げる

自由意思を持たぬ 哀れな者たちよ
すでに志は萎み 保身に走る 

自らすべき判断を ボスに委ねし者たちよ
さも決断と 詭弁を弄する

選挙で勝つには 己を捨てる者たちよ
タレント気取りで 変節を繰り返す

その者たちへの挽歌

派閥という力の論理に 従う者たちよ
同志という束縛に 安住する

勢力のバランスを 見極める者たちよ
派閥のドンには 逆らえきれぬ

派閥を誇示して 争う者たちよ
優位に立って おこぼれに預かる

国民をと嘘で飾り 本心を欺く者たちよ
この世の春が 巡ってくると信心する

その者たちへの挽歌

何も変わらぬ 派閥の風習
風を読む 媚びへつらう者たち 
虫唾(むしず)が走る 裏取引
駆け引きに 群がる者たち 
戦慄はとまらぬ 出来レース
したり顔の 勝利を確信する者たち 

その者たちを葬ることなく
政治への信託は 
不信から始めるしかないのか

〔2020年9月1日書き下ろし。総裁選挙、底の知れたタレント気取りの者までもメディアに露出させるマスコミへの挽歌でもある〕