目覚めと共に浮かんだ 言葉
負い目
覚醒していない 脳裏に降りた
負い目
拭いきれず澱のように 沈殿していた
負い目
心の片隅に住み着いて 負担を強いる
負い目
どんなにあがいても 逃げることはできぬ
負い目
忘れたころに 鮮明に思い出させる
負い目
好き勝手に生きてきたことへの 悔恨を求める
負い目
今さら返すに返せない 人生の借りを訴える
負い目
負い目を秘めながら 何事もなくいまを生きる
誰に返したら この負い目は軽くなるのだろうか
そう自問自答しながら 特別の朝を迎えた
〔2020年9月20日書き下ろし。71歳の誕生日の目覚めの朝。重たい言葉がふってきた〕