自己肯定感とは

自分であることを 見つめ直し
人として生きることの 価値を見出す

自分を褒めてあげたい
こんな私でも いんですか
お役に立つことって あるんですね
今さらなんですが いいとこありました
みんなが言うほど 悪くはないでしょ
一つぐらい取り柄って あるもんですね
ようやく 自分の考えを伝えられました
失敗ばかりでしたが 認めてくれました
ダメだとあきらめていましたが 最後までやれました
人の話は よく聞く方ですね

嘘つきにも 正気に戻る一瞬があるもんですね
言葉足らずで 誤解させました
悪気は これっぽっちもありません
つい出来心で ほんまは違います
酒さえ入らなければ 仏さんです
苦労したから その辛さは重々わかります
がめついわけじゃなくて 節約です
意地悪じゃなくて 助言です
ずる賢さがなければ 生き残れません
正直だと出世できないから 偽ってきました
つい人と比べて粋がっていましたが みっともないですね

鬼のような形相でも 根はやさしいんです
利己が勝(まさ)って 他己を邪魔してました
不正の感覚がマヒしてるって ようやく気づきました
不義を働いていたなんて いま分かりました
良心の呵責を覚えるってこと あるんですね
周りが褒め称えるので ついその気でいたのが恥ずかしい
座った地位が 私を変えただけでした
偽りの姿に 嫌気がさしました
化けの皮を剥がされ すっきりしました
やってることが 虚しくなりました
いつか罰が当たると思っていたら 当たりました
人の生き血を吸うのも 飽きました

さて どなたの自己肯定感情?
なかなか 性根の腐った人は変えられません
言い過ぎたことで 付け足すことば
「でもいい人だよ」
その一言で 互いが救われます

「有為転変」のこの世です

〔2020年9月20日書き下ろし。人も世も移ろいやすし。世が乱れていても、せめてことの終わりは善き人でありたい。そんな人がいましたね〕