清々しい朝

朝日が眩しい
北の秋 今年一番の冷えこんだ朝 
外に出る
澄んだ空気と 広がる青空
冷気は 眠気を瞬時に覚ます
収穫後の隣の畑は 土色を見せ
周りの木々は 秋の彩りを増してゆく

出勤する近所の女性と
初めて顔を合わせた
「おはようございます」
その挨拶が 今朝のご馳走だった
「おはようございます」
と返した言葉に
「有難うございます」
と無言で感謝を足した

心地よい朝のたたずまいと
快活な朝の挨拶
心にゆとりを感じながら
今朝の元気を確かめる

日常のありふれた朝の風景
清々しい一日の始まり
ただそれだけのこと
だからこそ捨てがたい

〔2020年10月21日書き下ろし。挨拶を返すことなく朝を不愉快にする者たちがいる。あのしみったれた表情に哀れさえ感じる。真逆な朝が美味しい〕