我感知せず

雑用にかまけて 忙しいから
子どものことは おかまいなく

学習指導こそ 本分なれば
生徒指導は おかまいなく

家庭にこそ 問題あるゆえ
学校のことは おかまいなく

子どもに 少々てこずるけれど 
指導のことは おかまいなく

不登校の子の行けない理由
教師とうまくいかない頼れない 38%
学校の不登校の要因の回答
教職員との関係をめぐる問題 2・5%

学校があげる不登校の要因
家庭の状況30・9%
いじめ以外の友人関係 30・1%
学業の不振 24%

かまいたくなるこのデータ
信頼関係が築けないと子どもは悩み
教師は問題ないと突き放す

子どもは思い悩んでいる
なぜ学校に行かねばならないのか
家庭にも友人関係にも そして教師との不和も

教師は真剣に取り組んでいる 
自分が原因とは思いもつかない 鈍感力を磨く
我関知せずの距離を取りつつ とりなす態度を養う 

子どもと教師の断絶
教師の感知できぬ資質に因あらば
このギャップは 決して埋まることはない
雑用という名の下に 疎(いと)まれる子ども
指導という名の下に 怯(ふる)える子ども
学校という名の下に 守られる教師たち

〔2020年12月20日書き下ろし。「平成30年文部科学省調査・学校家庭調査関連」から浮かび上がった不登校に関わる要因は、子どもと教師の鮮やかな断絶である〕