間違えがわかるということ

自分で考えて
自分で動いて 感じてみて
ほんとにそれでいいのか 立ち止まってみて
考えたとおりになったら 一番だね
でももしかして 間違えていたらどうする?

そこが肝心なことなのさ
人から指図されて 動くときは
上手くいったとしても 感動も達成感もきっと宙ぶらりん
間違えにも きっと気がつかないでスルーする
もし間違えても 自分のせいじゃないって言い訳できる
そのときに 間違えを正さず
自分に嘘をつくようなことを 平気ですることを覚えると
自分も人も騙し続けて 生きることになるんだよ

でも自分で考えて決めて動いたときには
これでいいのかなって 少し心配しながら
自分で決めたんだから やるしかないと頑張れるんだ
上手くいったら 感動も達成感も半端ない
でも 間違えてしまったらどうしよう!

間違えるのは誰でもあるけど そこなんだ
立ち止まって考える 
考えていたことと違う こんなはずじゃなかった
このまま続けられない 続けてはいけない 
誰かに迷惑をかけてしまう
大事なのは 
自分で決めたことだから 間違えに気づくんだ

間違えは いつでも誰にでも起こる
自信を持ってすることって 滅多にないよね
ときには誰かの助言も 必要かも知れない
結局は 自分で決めてすることだから
諦めたくなければ 間違えを正して やり直すしかない

自分で考えて動くということは
正しいと思うことに 心が動かされていくこと
でも間違えが分かるというのは 
正しいかどうかを判断する力が 
自分のなかに育っているということなんだ
心の物差しで測る力が 備わってきている証拠だよ

大人になるまでに
たくさん失敗しながら
正しいかどうかの心の物差しを身につけること
正しいと思うところを判断して 行動すること
いま君が自分で考えることを 人に委ねていたならば
君は君自身ではなく その人に操られる人形だね
そもそも そこから間違えに気づかなきゃいけないんだ

大人になるって
自分で決めることや
責任を持って行動することを
少しずつ増やしていくことなんだ
でも残念な大人は 子どもに失敗させまいと 
先回りして いい思いだけをさせようとするんだ
なんでも出来るって 変な自信を持ってる子っていないかい
だから 間違えが何かも知らず
失敗すると立ち上がれない やわな子がたくさん育ってしまうんだね

でも君は違う
間違えを間違えとわかるだけでも 凄いことなんだ
失敗にめげずに 自分で決めたことにトライする
そうして大人になったときに
自分が何をすべきか きっと分かって生きていくことだろう

いますぐ大人にならないわけは
子どものうちから
間違えを正して 自分を正しく導き
君らしく生きる 基本のきの字の力を 
君を愛する人たちの力をもらって
自分で育てなければならないからさ
そうして 
自分を信じる強い力が 生まれてくるんだよ

〔2020年12月28日書き下ろし。間違えを正すことなく平然と嘘偽りに身を預ける輩への警告と、善なる行為も時に間違えを冒すこともあるが間違えに気づく力こそ自己成長のキーとなるのでは〕