理念なき教師

相模原市緑区の障がい者施設「津久井やまゆり園」
16年7月26日 入所者ら45人が殺傷された
「税金を障がい者に使うのは無駄。重度障がい者は殺した方が良い。俺は殺せる」
20年3月16日 植松聖被告に 横浜地裁は死刑判決を言い渡した

障がい者差別による凄惨な事件 
判決は 現場の教師にどんな問題と影響を与えたのであろうか
3月コロナで全学休校措置の取られたタイミングで
休校の対応と学年末の多忙さに追いまくられて
猟奇な殺人事件として 瞬時に流されていったのか
我関せず 心動かされることもなかったのか
被告への同意の感情を 押し隠したのか

学校教育は 崇高な仕事を担う資質を要して 
尊敬に足る者としては存在しない
特別な人間 選ばれし人間が 教鞭を取るわけではない
ごく普通の平凡な人間が その役割を託されているだけだ
なかには 勘違いして偉ぶる者もいることはいる
熱心に仕事に励む者も ずぼらな者も当然いる
そつなく仕事をこなし フリータイムを謳歌する者もいる
能力に乏しくとも 子どもに好かれている者もいる
千差万別 一概に教師に資質と人間性は語りきれない
だた 理念に燃え努力する者が救われてほしいとは願う 

理念なき教師の三失態
決してやってはいけないことを
やってしまうのは 罪が深いという
いつも依怙贔屓(えこひいき)して
いたぶるのは 犯罪もどきという
存在を平気で否定することが
わからないのは 教師失格という

教師失格の三態
差別と蔑視感を変えずに齢を重ね 
教壇に立っていることを 欺瞞という  
さもさもらしく非難するポーズをとって
教壇で教えることを 偽善という
人権問題を考えることなくスルーして
教壇で稼ぐことを 強欲という

〔2021年1月24日書き下ろし。教育が関わる社会的な事件から真摯に学べないことは学校と教師の質を劣化させる。校長の指導力も強く問われる〕

付記
「障害者や犯罪者が子供でいたら…」 教員が差別的ツイート 特別支援学校
群馬県西部の特別支援学校に勤務する再任用の60代女性教員が、ツイッターに障害者を差別する内容の投稿をしていたことが明らかになった。
県教育委員会によると、女性教員は昨年10月中旬にアカウントを開設し、「障害者や犯罪者が子供でいたらいない方がまし」「労災にならないように気をつけます。いきなり強くつかんだり殴ったりする障害のある人」などと投稿。複数回ツイートし、学校の取り組みや上司や同僚の実名を出して、批判するなどしたという。学校名が書かれていたことで発覚し、今月中旬、学校が県教委に報告した。女性教員は調査に対し、「日記のような個人記録として書いた。フォロワーがゼロで、誰でも読めるという認識が薄かった」などと認めているという。投稿は県教委の指導で削除した。県教委は「指導する立場の教員が差別的な内容を投稿することは不適切で、あってはならない」とし、今後、女性教員の処分を含めて検討するという。(毎日新聞 2021年1月23日)