春の陽ざしに誘われて
花の香りに惹かれて
人恋しさに魅せられて
いま心を解き放ちます
他人様に迷惑かけぬようにと
膝を抱えて寂しさに堪え
長い巣ごもりの季節を過ぎて
いま暮らしが戻ります
お外は明るさに満ちてます
人混みは生気であふれてます
商店街は人出で賑わいます
いま世間が活気づきます
伸びをする
弾(はじ)ける
箍(たが)を外す
気が緩む
欲求を満たす
衝動に駆られる
マナーを無視する
気が緩む
ワクチン打つまでと気を紛らわす
そのときスッとコロナウイルス入り込む
あっという間に世間に広がり
不平不満が世を満たす
〔2021年2月24日書き下ろし。五輪やりたさに一刻の猶予もならぬ宣言解除。それどころではない事態に、しっかりと備えるしかいまはない〕
付記
首都圏知事、宣言解除要請に警戒感「気を緩めたら努力が無に」
関西圏や中京圏の知事が政府に緊急事態宣言の解除を要請したことに、東京や神奈川など首都圏の4都県知事が住民の気の緩みにつながるのではないかと警戒を強めている。4知事は23日にテレビ会議で新型コロナウイルスの感染状況などについて意見交換したが、「気を緩めたらこれまでの努力が無になる」などの厳しい声が相次いだ。宣言解除ができるのか、首都圏は正念場を迎えている。
4知事が懸念しているのは、新規感染者数の減少ペースの鈍化や、変異株の広がりが確認されているためだ。感染対策の切り札であるワクチンも行き渡るには時間がかかる。こうした中で「宣言解除要請」の情報が広がれば気の緩みにつながり、リバウンドで一気に新規感染者数が増加する恐れがあるとみている。
テレビ会議では、小池百合子・東京都知事が「とことんみんなで協力して対策を進めなければ、(宣言の期限である)3月7日の解除につながらないし、その後の再拡大も防がなければならない。一人一人のもう一段の協力が、今の事態を抜け出すためには必要だ」と強調。黒岩祐治・神奈川県知事は「今は(感染者や病床使用率が)下がっていても、暖かくなって梅や桜が咲き、卒業や入学シーズンだとワッと人が出始めれば、患者が激増することがありかねない。(宣言解除の)前倒しなんて冗談じゃない」と語気を強めた。(毎日新聞2021年2月23日)