五輪に揺れる世相を見る

悪事千里(あくじせんり)を走る
いやはや千里どころか 世界中にIOCの悪巧みが知れ渡る
IOCの敵は 日本国民なり
なぜか日本人が身を慎むのは 本末転倒か
一毛不抜(いちもうふばつ)の利己主義者を 許すまじ

夏下冬上(かかとうじょう)
炭を熾(お)すのに 夏は火種を炭の下に冬は上にするとよい
東京五輪の火種は 下からは燃え上がらず燻(くすぶ)り続ける
北京五輪の火種は 号令一下上から燃やすしかない
どちらも先見之明(せんけんのめい)を誤るは 必須なり

悪木盗泉(あくぼくとうせん)
いつまでやせ我慢が続くのか 限界が来ている
五輪開催のレガシーを捨てれば みんな楽になる
巷では緊急事態宣言の規制を破らねば生きてはいけぬ
そもそもの悪の権化は IOCなり

首尾一貫(しゅびいっかん)
『美しい国へ』を提唱した誰かさんに 加担した
五輪をやると決めたら 猪突猛進(ちょとつもうしん)
民の命を山ほど犠牲にしても 一命は賭けない 
IOCに「何と我慢強いのでしょう」って言われてる場合か

人間青山(じんかんせいざん)
どこで死んだっていいじゃないか
日本までやってきて そうも言い切れません
ワクチン打ったから大丈夫との保証はない
自己責任? コロナで死ぬのはご免だな
アスリートの声も聞こえてきます
濃厚接触するボランティアも危ないぞ!

惰気満満
LGBT法案 今国会不成立の情勢となった
性的指向と性自認を理由にした差別は 許されない
でも 自民党から反発が噴き出したんだとさ
差別を容認する議員たち 秋には居残りできるかな
危険な五輪は黙認して 馬耳東風と決め込む輩に
LGBT法に 因循姑息の旧態依然とした自民党の正体見たり

一喜一憂(いっきいちゆう)
五輪開催の世論の反対と世界の批判報道
世界と国内のコロナの感染者数の変動と死者の増加
医療機関の体制と重症ベッドの確保数
ワクチンの供給状況と接種の体制 接種者の増加数
五輪不参加の国や 不安を抱くアスリートの動向
つまびらかになる五輪予算の執行状況と無駄金
先憂後楽を旨とすべし
いまさら無理難題か 五輪を私物化する方たちには 

右往左往(うおうさおう)
国会に集う二束三文の輩は 我田引水に走り
大事を前に 拱手傍観する
政治家としての矜持は すでに捨てられていた

※惰気満々(だきまんまん):惰気は、怠る心。 なまけ心。 惰気が満ちてしまりのないさま。やる気満満の反対。
※因循姑息(いんじゅんこそく):旧習を改めようとしないで,その場しのぎに物事をする・こと(さま)。
※先憂後楽(せんゆうこうらく):天下のことについて世の人に先んじて憂え,遅れて楽しむこと。常に天下の平安を心がけていること。
※拱手傍観(きょうしゅぼうかん):重大な事態に当面しながら,手をこまねいて何もしないでいること。

〔2021年5月31日書き下ろし。いまさらのことかと〕〕