五輪へと駆り立てる

わたしは 五輪をしてほしくない
その関心は 誰かさんの作略と知って失せました
その感動は 誰かさんの思い出話で薄まりました

しかしIOCが 一方的にゴリ押ししてきた
世界中がコロナ禍で やってられないってときに
たかが民間団体が偉そうに五輪するなんて ほんと許せない
そんな不条理な五輪の世界に わたしを巻き込まないでよ

IOCの指導者は 悪意の塊のような人間だ
あんたも人のことはいえないけど
安心安全って なにを根拠にしてるのか皆目不明
賠償金払えって脅かされて 国民のいのちを担保にするのは許せない
意地汚い者を相手に闘うどころか 借りてきた猫となる
片意地を張るだけで 問答無用と開き直る
小心者の空威張りは 見苦しいだけのこと

IOCは崇高な五輪精神を実現するために開催する
崇高な五輪精神の元々はなんだったけ?
「女性や性的少数者を排除し、開催地住民や先住民から土地を奪い、反対の声を無視して強行されてきた暴力的な歴史をもつ。五輪はこれまでも、これからも、誰かの命を脅かし生活を破壊するものだということを知ってほしい」(井谷聡子「差別と開催地蹂躙こそ五輪の歴史『平和の祭典』という虚構から目覚めよう」(週刊金曜日6月11日号)
戦後リメークされた五輪の崇高さの裏の顔 バレバレなんだよね
恥ずかしいから 言い繕うのはもう止めようよ

誤って犠牲を出すことがある だがIOCは強引に開催する
故意にすることで 誤ってなんて嘘でしょ ごめんで済むはずありえない
いのちを危険にさらしておきながら IOCへの弱腰はなんなの?
戦後占領された 欧米人への負い目と人種的なコンプレックス?
みっともないから もう捨てようよ
開催すれば 助かるいのちも助からない
感動の共有なんてくそ食らえ!
子どもでもわかる これ常識

IOCは卑劣な言動と戦略を用いている
五輪って美しいものじゃないって ほんとは知ってるでしょ
アスリートを前面に出す戦略も みんな卑劣で残忍だよね
緊急事態宣言中でもやるって よく言うよ
リオの五輪後の荒廃を見たら 身の毛もよだつ
暮らしを奪われた残骸を もう一度見ておかなきゃいけない
札幌で冬季五輪誘致なんて やめてくれ!
全く説得力は ゼロ!ゼロ!ゼロ!だよ

IOCが受けた被害は小さく 国民に与えた被害は甚大
平和の祭典なんて いまじゃ誰も信じはしない
よくそうやって 世界中を騙してきたんだよ
東京では すでにリバウンドの兆候が表れたって!
そりゃそうだよ
五輪ありきのイベントごっこには ついていけない
呆れてしまうのは 当たり前でしょ

知識人も芸能人も この開催を疑いだしている
観客入れるとか 酒を提供するとか
水際対策失敗しても 知らん顔するとか
開催前倒しで進めるツケが 出てきただけのこと
中止や延期の声を小さくする マスコミの情報操作装置が働く
文化人よ 科学者よ 経済人よ 教育者よ 芸能人よ 信念あるマスコミ人よ 
民主主義の根幹が揺らいでいるのを 傍観するのかい
もっと中止の声を 大きく上げよう

IOCの大義は 神聖なものである
あんたらの さもさもらしい五輪神聖論
五輪教の布教は 御免被ります
ワクチンの接種も効果も間に合わない
供給できぬと 申込中止を指示する体たらく
期待し準備してきた 職場や大学の集団接種も戸惑い頓挫する
ここはAll Japanで乗り切るしかないと 腐りきった精神論
その言葉が吐かれるたびに どれだけの犠牲を払ってきたのか
学ばぬ者たちよ 黒歴史をいまさらながら読み返そう 

この正義に疑問を投げかける者は 裏切り者である
国威発動を夢見た者たちは 集団暴走し始めた
正義に見せかけて煽る戦術は もうたくさんだ
五輪に反対して 喜んで裏切り者になろう
五輪へ導くプロパガンダの法則は 通用しない
都議会選挙も始まった
都民はその良識が問われることを 心して欲しい
見せかけの者たちに惑わされぬよう 見極めて欲しい

開催ありきに執着する明日はままならない 
五輪名誉総裁天皇陛下も懸念されてると拝察される と報道された
官僚は揃って沈静化に躍起になる
安心安全を科学的な説明もできぬまま あざとい企てを続ける 
責任も覚悟も見せぬまま 論議を避け逃げ続ける
その滑稽さは 見事にみっともない恥のかきすて
少し賢くなったわたしは 拒絶権を行使する  
ただすでに「壮大な社会実験」に 
承諾なく強制的に参加させられている
そのことが 悔しくてたまらない
屈辱を味わい 強い義憤を覚える

※「壮大な社会実験」:BuzzFeedでの五輪開催に関するインタビュアーで東京大学先端科学技術研究センター教授牧原出氏の言葉。  

(2021年6月25日書き下ろし。『戦争プロパガンダ10の法則』(アンヌ・モレリ)をアレンジしながら、五輪開催に狂信する者たちに問う)