暑気払い

札幌も30度の炎天下
昼から ビールを飲んだ
クラフトビールの 味比べをしながら
丸いグラスを 次々空ける

木漏れ日が降り注ぐ テラスは
涼しい風に伴われ 冷やされる
万緑に満たされた 夏空の下
ビールのほろ苦さが 喉をつたう

4人に貸し切られた店
暑気払いの宴は 忘却の時を刻む
ススキノの外れで 無秩序に草木が茂る
小さな庭は 静かに酔客を歓待する

都会の喧騒もない
穏やかな風の流れに 身を置きながら
木々の葉に透ける光を仰ぎ
もう1杯のビールを 求めた

〔2021年7月26日書き下ろし。暑気払いで英気を養う。仲間と飲むビールに歓喜する〕