最期までクリアな頭でいるには無理がある
死に方を選べるなら苦しみたくはない
たくさんのパスタをぶら下げられるのは御免被る
死を宣告されたなら延命治療は勘弁願おう
最期はきっと意識もなく逝くだろう
無信仰であっても光に導かれるかもしれない
魂や霊がしばらく彷徨(さまよ)うかもしれない
今生の別れを告げに来たと勘弁願おう
最期を自ら演出はできないだろう
予感もなく遮断されるかもしれない
躊躇なく下された最期に意識はきっとない
いまからでも少しずつ断捨離はしておこう
最期までの一刻一刻を大事にしよう
デタラメで気ままな暮らし方も面白い
その日の気分と体調で寝たり起きたりするのがいい
まだやるべき事があるからと死に神は遠ざけておこう
〔2021年9月20日書き下ろし。72歳の誕生日。最近82歳の師とよく死生観を話題にする。40歳の時に書いた延命拒否の文書を妻に託している。納得して迎えるには、いまをどう生きるか。大事な人たちから学び勇気づけられている〕