「1783年に起きたアイスランドのラキ火山などの大噴火では、火山灰が北半球に広がり、世界中が低温状態に陥った。欧州大陸では穀物の不作が続き、89年のフランス革命の遠因になった、との研究がある。影響は日本にも及び、天明の大飢饉(ききん)(82~88年)の被害に拍車をかけたといわれる」(朝日新聞2022年1月16日「地球冷却化」を懸念する人々)
「1991年のフィリピン・ピナトゥボ火山の噴火と似ている。噴火規模を0~8で示す火山爆発指数(VEI)も同じ6程度の可能性がある」と指摘した。ピナトゥボ火山の噴火では、噴出物が成層圏に大量に放出され、太陽の光が遮られて世界的に気温が下がった。2年後には記録的な冷夏となり、日本では米が大凶作となってタイ米を緊急輸入する事態になった」(朝日新聞2022年1月16日)
真夜中携帯のアラームで眠りが妨げられた
津波警報が太平洋沿岸に発令された
15日13時トンガ沖で海底火山が爆発したニュースが流れた
気象庁は津波などの影響は低いと判断していた
瞬時に1960年のチリ沖地震を想い出した
幌別(登別)の浜まで友だちと見に行った
二階の家屋を越し破壊する津波の凄さを間近に見て恐怖を感じた
近所の一つ上の小学六年生の男の子が巻き込まれて死んだ
南半球の地震が北半球まで影響するとは驚愕だった
朝ネットで気象衛星ひまわりからの写真に見入った
高く上がった噴煙は大規模な噴火を物語っていた
吹き上げられた火山灰は成層圏に達していた
数年後地球を冷やし穀物の不作を招くだろう
不作で飢饉を誘発する事態を想像すると空恐ろしい
世界は2年経ってもコロナウイルスに痛めつけられる
日本は正月明けから第六波が襲い急速に列島を席巻する
トンガの海底火山の噴火が追い打ちをかけるかも知れない
地球は何の前ぶれもなく突然牙をむく
防ぎようのない自然の気まぐれに翻弄される
畏敬の念を失った人間の傲慢さへの裁きなのか
いまも津波警報は解除されることなく
1メートル越の津波が東北沿岸に押し寄せる
NHKは実況報道を続け注意を喚起する
明日は1995年に発生した阪神淡路大震災の日
自然の戒めを強く心にとめていきたい
〔2022年1月16日書き下ろし。不穏な空気を感じた。地球は一つである〕