久しぶりに ひとり野幌森林公園を散歩した
ふと歌詞が浮かんで 歩きながら口ずさんだ
♪死んだ男の残したものは
ひとりの妻と ひとりの子ども
新型コロナウイルスの感染が 拡散している
死者の数が積み上げられ カウントされる
餅で喉を詰まらせて 亡くなる人よりも少ないと
死者の数を比較して 不安がることはないと言う人もいる
3日 WHO〔世界保健機関)は発表した
新型コロナウイルスの致死率は 約3.4%
季節性インフルエンザの1%未満を 大きく上回ると
♪死んだ女の残したものは
しおれた花と ひとり子ども
ウイルスに冒され 死に逝く者たち
世間は 不運だったと諦め顔で 死者を葬る
名のなき者たちが 抗うこともなく静かに逝く
その人生を その人なりを 想うことなく
犠牲者として カウントされる
高齢者施設では 感染防止に万全を期して 必死に護る
零細な自営業は 開店休業を補償されることなく 必死に堪える
学童保育所は 指導員に丸投げされて 必死に世話する
休校中の学校は 家庭と地域に子どもを預け 静観中です
国会は ウイルスに侵食されて 疑惑はぶっ飛びました
♪死んだ子どもの 残したものは
…思い出ひとつ 残さなかった
※「死んだ男の残したものは」は、谷川俊太郎の作詞、武満徹の作曲による歌。ベトナム戦争のさなかの1965年、「ベトナムの平和を願う市民の集会」のためにつくられ、友竹正則によって披露された反戦歌である。
〔2020年3月4日書き下ろし。新型ウイルスとの戦いです。韓国の感染も止まらない。国境を越えて、共にひとつのいのちの尊さを想像したい〕