ジョー・バイデン新大統領
「民主主義が勝利した」
「団結こそが未来への道だ。一つになった時、われわれは決してしくじらない」
「尊厳と敬意をもって互いに向き合い、感情を静めよう。事実がねじ曲げられ、時にでっち上げられる文化を否定せねばならない」
「国民と米国の結束に全霊をささげる」
「アメリカの物語を書き進めよう。恐怖ではなく希望を。分断ではなく団結を。闇ではなく光を」
「私は正直さと良識を望む。国民に接するように、お互い接してほしい。国民は我々のために働いているのではない。我々が国民のために働いていることを忘れないでほしい」
就任式で22歳の詩人アマンダ・ゴーマンが朗読した「The Hill We Climb」から
《国は壊れてはいない。ただ、未完なだけだ》
《未来を最優先に、亀裂を閉じる》
《慈悲と威力、威力と正義を一つにすれば、愛が私たちのレガシーとなる》
《光は常にある。それを見つめるだけの勇気さえあれば。光になるという勇気さえあれば》
副大統領カマラ・ハリスの初めての発言
「私たちは大胆かつ勇敢で野心的です。信念は曲げない」
元大統領バラク・オバマ氏のバイデン氏に向けたメッセージ
「賛成する人の話を聞くだけでなく、賛成しない人の話も聞くべきだ」
ドナルド・トランプの退任直前のメッセージ
「何らかの形でまた戻ってくる」
何をか語らん
夜明け前の闇をつく光も弱く
大義貧しき日本の政治論争
民主主義は 未完のまま形骸化していく
〔2021年1月21日書き下ろし。米大統領就任式に関連した報道から抜粋し記録する。菅首相の所信演説は、バイデン大統領の就任演説を参考にすべきだった〕
付記
バイデン米大統領の就任演説要旨
バイデン米大統領が20日に行った就任演説の要旨は次の通り。
一、きょうは民主主義の日だ。民主主義は貴重で壊れやすいことを改めて学んだが、民主主義は勝利した。
一、暴力が議会の礎を揺るがそうとしたこの神聖な場所に一つの国として集まり、2世紀以上続く平和的な政権移行を実行した。
一、米国史上、今ほど試練に直面した時はない。100年に1度のウイルスが第2次大戦時よりも多くの命を奪い、雇用は失われた。人種差別や環境問題、国内テロにも打ち勝たねばならない。
一、これらの課題を克服するには、民主主義において最も捉えどころのないものが要求されている。それは団結だ。
一、国民と国家の団結に全霊をささげる。
一、最近では団結を口にすると、ばかげたおとぎ話のように聞こえるかもしれない。分断の力は深く、現実に存在するが、それは目新しいものではない。
一、団結こそが未来への道だ。一つになった時、われわれは決してしくじらない。
一、尊厳と敬意をもって互いに向き合い、感情を静めよう。事実がねじ曲げられ、時にでっち上げられる文化を否定せねばならない。
一、暴徒らが暴力を用いて民主主義の行為を妨害しようとしたが、実現しなかった。きょうもあすも、永遠に実現することはない。
一、私は全国民のための大統領になる。
一、赤と青、地方と都市部、保守主義とリベラルが戦うこの野蛮な戦争を終わらせねばならない。
一、この暗い冬を乗り切るには全ての力が必要だ。政治を脇に置き、パンデミックに一つの国家として立ち向かう。われわれは共にこれを乗り越える。
一、世界が米国を注視している。同盟関係を修復し、世界に再び関与する。米国は強く、信頼できるパートナーになる。
一、米国の歴史に新たな章を書き加えた時、子供や孫たちはいつか、われわれが全身全霊で義務を果たし、傷ついた国を癒やしたとたたえてくれるだろう。
一、憲法と民主主義、米国を守ると誓う。権力ではなく可能性、個人の利益ではなく公益のために尽くす。
一、民主主義と希望、真実と正義はわれわれの目の前で死にはしなかった。米国は自由を守り、もう一度世界の灯台になった。