出所:ICF視点での福祉教育実践を展開していくために/福祉教育実践講座/京都府社会福祉協議会、2014年3月5日。
謝辞:転載許可を賜りました原田正樹先生と京都府社会福祉協議会に衷心より厚くお礼申し上げます。京都府社会福祉協議会の渡邊一真さまには格別のご支援をいただきました。記して感謝申し上げます。
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信と不信
わたしを信じるか信じないかは
世間が決めること
あなたが信じなくても構いません
でも事実は変わりません
わたしの失敗を許すか許さないかは
世間が決めること
あなたに許しを乞う必要はありません
でも事実は変わりません
わたしの嘘が見破られるかどうかは
世間が決めること
あなた如きに分かるはずはありません
でも事実は変わりません
ただ無知な世間は相手にしやすいのです
だからわたしは世間に信を問います
あなたが不信をつのらせても大丈夫
でも世間の風向きが変わると怖いです
世間に幅をきかせて生きてきました
思い上がりが鼻についてきたようです
信が不信の二字に変わる予感がします
私欲は隠しようがありません
世間は潮時を告げようとしています
世間が求める三つのこと
詭弁を弄せず 事実を明らかにすること
虚言を恥じて 事実を素直に受け止めること
虚勢を捨てて 事実を正しく認めること
さらに為すべきひとつのこと
己に誠実に生きるということ
〔2021年3月1日書き下ろし。政治家や官僚の往生際の悪さが目につく。家族も辛い。世間を蔑ろにしたしっぺ返しはコロナのリバウンドで勢いを増すだろう〕
旅立ちの日
たった一度の人生に
生きてく不安と苦痛が ダブルで襲った
いじめられて こころが折れた
たまんないほど こころが砕けた
のびのびと こころ呼吸したかった
苦く辛いおもいは 過去に捨て
望んで挑む 自ら求めた道へ
さあ旅立とう
できもしないくせにと 笑われようと
怯むことなく 正直に生きたい
理不尽なことに こころが萎えぬよう
野に咲く花のように こころに強く根を張りたい
希望のひとかけらを握りしめ 歩き始める
めざすのは 人としてありたい自分
いま旅立つ
学校や級友という まとわりつく悪しき集団
その呪縛から 解放される日
自らの人生を生きると 覚悟した日
いまを生き明日をつくる 主人公になる日
待ち遠しかった 旅立ちの日
こころから 卒業おめでとう
〔2021年3月1日書き下ろし。辛く悲しいおもいを背負ってきた子らの旅立ちの日に〕
島根県知事の涙
カネの切れ目が 縁の切れ目
カネがないから 支援は打ち切り
カネでしばるのは もう無理です
野となれ山となれ
野垂れ死にしようがしまいが
好きにするしかないでしょ
国の懐あてにせず
客の懐あてにして
営業するしかないでしょ
一見さんは無理でしょ
常連さんに泣きついて
どうぞ経営努力してください
運転資金貸し付けてます
もう借り入れ無理だって
そんなら助けようがありません
これからは五輪にシフトします
もう飲食店など構ってられません
生き残るなり潰れるなり
ご随意にどうぞ
〔2021年2月27日書き下ろし。五輪に前のめりになっている政権に、丸山達也島根県知事が涙して苦境を訴える。その姿に地域経済の切迫した危機を痛く感じる〕
付記
消える支援金 不安濃く 札幌時短終了 「客足戻るとは…」
新型コロナウイルスの感染対策で、札幌市内全域の飲食店などに出ていた道の営業自粛要請が3月1日に解除される。営業制限の全面解除は約4カ月ぶりとなるが、札幌・ススキノの飲食店主からは「客足が戻るとは思えない」とため息が漏れた。同居人以外との飲食自粛などの要請は続く一方、営業自粛の協力支援金はなくなる。「歓送迎会の人出も見込めなくなる」と冷ややかな受け止めも広がった。
「さあ3月からという期待は、とても持てない」。ススキノで居酒屋を経営する木村正美さん(58)は嘆いた。異動期の宴会需要は見込めず、「支援金はなくなり、厳しい現実だけが残る」とこぼした。 (北海道新聞2021年2月27日)
かるいとおもい
なんてかるいんでしょ
まるでシャボン玉のよう
すぐにかぜにとばされます
あなたのことば
なんておもいんでしょ
まるでおもしのよう
すぐにはかつげません
あなたのおしごと
なんてかるいんでしょ
まるで鳥のはねのよう
すぐにおそらにまいあがります
あなたのおしり
なんておもいんでしょ
まるで気がしずんだよう
すぐにはもどせません
あなたのせきにん
なんてかるいんでしょ
あなたのことばとおしり
なんておもいんでしょ
しごととせきにん
かるさもおもさもかみしめて
まじめにはたらいています
かるさもおもさもわきまえて
それなりにくらしています
かるさとおもさをちがえれば
もうたべてくことはできません
かるくとも
おもくとも
正しいことをするだけです
〔2021年2月26日書き下ろし。見たくないものを見せつけられる官僚たちの醜聞劇場。自律心のなき者たちの哀れな顛末。それでも生き残る魔界を見る〕
平岡国市と子供民生委員制度
出典:阪野貢「平岡国市と子供民生委員制度」『戦後初期福祉教育実践史の研究』角川学芸出版、2006年4月、13~65ページ。
続ミャンマー22222
ミャンマーの民は勇敢に銃口の前に立つ
無念にも命を奪われた犠牲者へ哀悼の意を表したい
不服従せよ
敵は軍事クーデターで民政を揺るがす国賊だ
敵は民意に背く許しがたき叛逆者だ
敵は私欲を貪る由々しき犯罪者だ
救国の民は平和的デモに参加する
救国の民はゼネストで軍政を追い詰める
不服従せよ
民は正義なり
選挙で選ばれた文民政府を支持せよ
軍部の偽りの民主主義を排除せよ
不当に権力を得た者たちを糾弾せよ
心ある軍人よ 服従せよ
民意を疑うことなく信じて従え
民と共にこの難局に立ち上がれ
銃を捨てデモに参加せよ
悪魔の命令を放棄せよ
軍人も不服従せよ
その前に一人の優しき民なり
境遇への慈悲と情をかけよう
家族への中傷と差別は許さない
寝返りへの良心の呵責は真なり
民政に服従させよ
ミャンマーの国は民政によって統治する
軍司令官を追放せよ
ミャンマーの国は民政によって正される
軍司令官を法廷で裁け
ミャンマーの国益は民政によって守られる
軍司令官の資産を凍結没収せよ
不服従運動が全国に広がる
国民に向けられた銃口は静かに下ろされる
軍政は内部からも崩壊していく
指揮した者たちは厳しく弾劾される
真の民主主義を実現するために
選ばれし民政は混乱を鎮め
仁政を国内外に示さねばならない
そうあってほしいと強く願わずにはいられない
道遠しといえども希望への一歩はここに始まる
〔2021年2月25日書き下ろし。ミャンマーの軍事クーデターに立ち向かう国民の民主主義を死守しようとする覚悟とその先にある希望に託す〕
福祉教育・ボランティア学習を巡る今日的な状況について
出典:福祉教育・ボランティア学習を巡る今日的な状況について/『日本福祉教育・ボランティア学習学会研究紀要』、Vol.21/日本福祉教育・ボランティア学習学会、2013年6月、37~46ページ。
謝辞:転載許可を賜りました原田正樹先生と日本福祉教育・ボランティア学習学会に衷心より厚くお礼申し上げます。
気が緩む
春の陽ざしに誘われて
花の香りに惹かれて
人恋しさに魅せられて
いま心を解き放ちます
他人様に迷惑かけぬようにと
膝を抱えて寂しさに堪え
長い巣ごもりの季節を過ぎて
いま暮らしが戻ります
お外は明るさに満ちてます
人混みは生気であふれてます
商店街は人出で賑わいます
いま世間が活気づきます
伸びをする
弾(はじ)ける
箍(たが)を外す
気が緩む
欲求を満たす
衝動に駆られる
マナーを無視する
気が緩む
ワクチン打つまでと気を紛らわす
そのときスッとコロナウイルス入り込む
あっという間に世間に広がり
不平不満が世を満たす
〔2021年2月24日書き下ろし。五輪やりたさに一刻の猶予もならぬ宣言解除。それどころではない事態に、しっかりと備えるしかいまはない〕
付記
首都圏知事、宣言解除要請に警戒感「気を緩めたら努力が無に」
関西圏や中京圏の知事が政府に緊急事態宣言の解除を要請したことに、東京や神奈川など首都圏の4都県知事が住民の気の緩みにつながるのではないかと警戒を強めている。4知事は23日にテレビ会議で新型コロナウイルスの感染状況などについて意見交換したが、「気を緩めたらこれまでの努力が無になる」などの厳しい声が相次いだ。宣言解除ができるのか、首都圏は正念場を迎えている。
4知事が懸念しているのは、新規感染者数の減少ペースの鈍化や、変異株の広がりが確認されているためだ。感染対策の切り札であるワクチンも行き渡るには時間がかかる。こうした中で「宣言解除要請」の情報が広がれば気の緩みにつながり、リバウンドで一気に新規感染者数が増加する恐れがあるとみている。
テレビ会議では、小池百合子・東京都知事が「とことんみんなで協力して対策を進めなければ、(宣言の期限である)3月7日の解除につながらないし、その後の再拡大も防がなければならない。一人一人のもう一段の協力が、今の事態を抜け出すためには必要だ」と強調。黒岩祐治・神奈川県知事は「今は(感染者や病床使用率が)下がっていても、暖かくなって梅や桜が咲き、卒業や入学シーズンだとワッと人が出始めれば、患者が激増することがありかねない。(宣言解除の)前倒しなんて冗談じゃない」と語気を強めた。(毎日新聞2021年2月23日)