「鳥居一頼の世語り」カテゴリーアーカイブ

古い資料を捨てる

ようやく捨てる時が来た
ファイルに綴じられてきた古い資料
手に取られることもなくなった古い資料
利用価値からも開放された古い資料

いつか使うかもしれないという呪縛症
ないと困るかもしれないという心配症
取りあえず残しておこうという保管症
いつでも捨てられるという先送り症

煮え切らない態度が思慮を欠いていまがある
大事だという思い込みが度を超していまがある
集めた時の思いを忘れられずにいまがある
知的財産を捨てる事への罪悪感でいまがある

ボランティア運動に関する貴重な実践記録は廃棄した
段ボール5個に詰められた資料は輝く時を失った
いま研究資料も講義の教材も無用となった
数十年に渡る世相の変遷は関心事の蓄積だった
教育・福祉そして社会への尽きぬおもいの足跡だった

すでに自室の収容スペースは限界を超えた
机下にもびっしり積まれ足の置き場がない
いずれ大きな本箱1つを処分しなければならない
介護用ベッドを入れるスペースが必要となる
元気なうちにベッドの使用勝手に慣れる策略だ
ベッドの周りに何を配置するのかは構想中
好きな書籍で埋もれるのもいいと思案する

福祉の授業で子どもたちからもらった手紙と感想文
きっと老いの暮らしを慰めてくれるだろう
捨てがたい人生の宝物は千通をゆうに超える
処分は残った者に任せよう

優柔不断で今日まで置かれた古い資料
断捨離を決してどれから処分しようか
そこからすでに迷いが生じる

〔2021年12月13日書き下ろし。まずは段ボールの用意から始めようか〕

仕事納めとオミクロン株

今日で遠方に出かける仕事を終える
9月末の「緊急事態宣言」解除まで予定が狂った
日程は晩秋以降に集中した

正月明けまでは家に籠もる
来週本の校正が入ってくる
2月納品の段取りがついた

積み残した仕事を片付けよう
ひとつ終わればまたひとつ始まる
エンドレスの仕事に感謝する

2年ぶりの穏やかな年の瀬は素直に嬉しい
12月に入り札幌市内の感染者はゼロから5人
オミクロン株の蔓延までしばし猶予がある

年が明ければ3月初めまで動き回る
オミクロン株は邪魔立てするに違いない
移動規制を強いられ仕事は頓挫する
道民の暮らしも圧迫されて忍従を強いられる
経済は失速し10万円など焼け石に水となる

願わくはそうならぬように尽力せねばならぬ
緊張が弛んだいまこそ油断大敵と心得たい
市政も道政も不安を払拭し安心を担保しなければならない
最悪の事態への体制は万全なのか明らかにしなければならない
札幌五輪誘致で民意を軽んじはしゃいでいる場合ではない

仕事納めは新たな事態への準備を始める日となる

〔2021年12月12日書き下ろし。穏やかに過ぎる年の瀬の緩やかな時間の流れを噛みしめたい。そして次に備える〕

共有の本質

錯覚に過ぎない
一時の同意でしかない
自己決定の保留

諦めに過ぎない
一時の同調でしかない
自己意思の妥協

場の空気に過ぎない
一時の同一でしかない
自己意識の依託

思い込みに過ぎない
一時の同行でしかない
自己実現の停止

曖昧な理解に過ぎない
一時の同異でしかない
自己欺瞞の表出

浅き思慮に過ぎない
一時の同和(どうか)でしかない
自己完結の放棄

他者との関わりに過ぎない
一時の同化でしかない
自己存在の懐疑

〔2021年12月11日書き下ろし。共有するということの本質は、己の弱々しい存在そのものであるかもしれない〕

連携という誤謬

連携します
連携しましょう

連携
なにげなく使われている普段着語
拘束する何ものもない形式語
汗かくことまでは求めない適当語
異業種との会議でよく使われる体裁語

連携
行政の計画書の文末に鎮座する責任軽視語
学校・機関・団体でも頻繁に使われる適切語
電話一本かけただけでも連携となる無用語
会議に参加しただけでも連携となる無力語
イベントに名前を貸しただけでも連携となる無能語

連携
異業種や他団体そして市民との連携を標榜する建前論
無駄に時間は経過していつしか置き去りにされる消去論
一抹の期待も消散して課題が取り残される瓦礫(がかい)論
付けとけば訳知り顔に見られる曖昧論

連携
表面(おもてづら)を繕うだけのたわいない言葉
格好をつけるだけの中身のないお飾りの言葉
分かったふりしていい人ぶる使い勝手のいい言葉
相手との心地よい無干渉な距離間を維持する口当たりのいい言葉
そこから先には決して踏み込ませない柔らかな意志表示の言葉

連携
内実のお粗末な連携もあり
行動が伴わない連携もよし
後退を繰り返す連携しかり

連携
懲りずに連呼し失速する連携らしさ
共にをカタチに見せかける連携もどき
目的に執着すらしない連携くずし

連携の本義を確かめてほしい
複合的に補填し合い問題解決に動く
連携の先にある連動を見出したい

連携できっかけをつくってしてほしい
行動へのモチベーションを絞り出す
連携から連動への強い道筋を創りたい

連携の悪しきレベルを超えてほしい
協働の理念と行動は頓挫させてはならない
連携から連動へのエネルギーへと転化させたい

連携から連動へ
連動から連帯へ
連帯への願いと行動を枯渇させてはならない

〔2021年12月10日書き下ろし。連携を連動させて、さらなるおもいは連帯へと連なる運動論か〕

依頼と変更

インタビュー原稿の依頼
過去をインタビューされる側で
する側が2人の変則企画

締め切りが締め切りで
3人とも無理を伝えた
次号に延期した

通り一遍のことでは物足りない
読者もきっと興味は湧かない
魅力ある面白いものにならないか

インタビュアーがこの面子なら
わたしにインタビューではなく
わたしがインタビューする
それならもっと刺激的な中身になる

立場を逆転させた
現役の二人の福祉や教育への思いを引き出す
それでもいまひとつ何かが足りない

地域福祉のど真ん中で実践する社協マン
プラスワンしてもっと刺激的にする
想像しただけでワクワクする

企画を編集者に提案した
今までの企画ではなくなった
掲載枚数も倍に膨れた
面白がってゴーサインが出た

連載企画のイメチェン
活きのいいバリバリの40代
福祉と教育のいまと明日を熱く語る

そこを引き出すセンスがあるのか
旭川で4人が揃う1月31日まで
手ぐすね引いて待つとしよう

〔2021年12月9日書き下ろし。仕事への情熱を燃やす3人の実践者の熱いおもいを伝えたい〕

戦争ときずな計画

12月8日 80年を迎えた太平洋戦争開戦の日
戦争の犠牲となった多くの兵士と国民に哀悼の意を捧げます
犠牲と苦渋を強いられ残された遺族の痛みとその後の苦難を想像します
間違えを正そうともせず負ける戦いを命じた者たちを糾弾します
戦争反対者を密告し非国民と嘲り排除した者たちの護身は否定できません
常に戦争を商売にして軍人や政治家と結託して儲けた者たちを許せません
その歴史の教訓から学べぬ者たちがいまも政治の要にいることを批判し続けます
懐古主義者が平和憲法を統治に都合のいい改正を目論むことに反対します
議会政治の根幹をなし崩した者たちへの糾弾と批判はやむことは決してありません

戦争体験した世代がこの国の礎となる
平和な暮らしの中で人として幸せに生きたい
この願いを実現するために貧困にもめげず
一生懸命働きさらに働いて経済を成長させた
自衛の為の自衛隊もしっかりと平和憲法を遵守する

80歳以上の高齢者は戦争の過去を忘れてはいない
予科練で青春の挫折を味わった亡父も94を数えていただろう
世界中の紛争を見聞きするたびに身につまされ憤りを覚える
どれほどか人間は愚かで残虐なのか悪の限りを尽くす

登別市の第4期きずな計画はカタチを成してきている
策定に参画し地域を福祉で耕してきた戦前戦中派の委員の方々
17年間地域で平和を築き上げてきた戦前戦中派の委員の方々
その労苦に感謝しつつ平穏な日々を送っていただくために
次世代の市民は平和な社会を築くために誠心誠意努めたい

戦争ときずな計画は対極にある
武器を持つ手は福祉を拓き耕す手に変わる
誹謗する醜い心は福祉で浄化され寛容の心に変わる
病んで老いて死にゆく身は福祉の支えで平穏無事を保つ
子どもらも若者たちも福祉から平和を学ぶ
次世代は福祉で平和な社会と暮らしを体現する人となる

その指針として地域福祉実践計画きずなを市民と共有したい
平和を希求してやまない市民の願いを知恵と行動に結集する
ここに生まれてよかった暮らしてよかったと語り継ぎたい
きずなのきずなたる大きな福祉力を見える化するのは
ひとりの人として家庭人として市民として地球人としての責務です

〔2021年12月8日書き下ろし。日々の暮らしに当たり前にある平和を登別市きずな計画に見出すことが、悪しき戦争の歴史を繰り返さない決意でもあるかとはたと気づいた〕

小さな社協の話を聞く

事前に郵送された今年度の社協事業計画書
事業一つひとつの実情や課題が
小さな文字で書き添えられていた

同席した友と三人で事業計画をチェックする
たった二人のスタッフで回してきた多くの事業
こなすだけで精一杯の現状に心が痛んだ
事業の改善を声に出してもいつの間にか立ち消えた
見直しも不完全燃焼のまま既存の事業が続いてゆく

資料の中の理事の数に目がいって驚いた
当初から自治会の協力を得ることを前提に16地区から出してきた
評議員も一時40人を数えた時代もあったという
理事・評議員で現在も40名近い
自治会役員のあて職となってきたことで
理事会の運営もしんどかったに違いない
組織そのもののスリム化と再構築が求められる
幸いにして理事の半数は役場OB
行政職にいた人ならば納得すれば行動は早い
事務局の改革提案では弱く無理である
理事の中にもおもいを持つ人はいる
数人固まればきっと力になる
友はそう助言した
理事者との共同改革の始まりを示唆する

事業計画の基本目標
特色のない一般的な目標である
果たして実質が伴っているのだろうか
計画につながる事業の実態を聴き取った

基本目標1 住民参加を主体とした地域福祉の推進
マチの産業祭に参画したふれあい広場
社協のPRの機会と祭りの賑わいづくりへの高齢者の参加
講演と座談そして懇親会を兼ねた地域福祉推進懇談会
座談はその先の動きにつながらないおしゃべり場
福祉委員活動の推進
各地区から40名の登録があるが活動の実態は把握していない
共同募金会から4団体・小中4校への助成と後期高齢者への歳末物品贈呈
これらの事業で自主財源は吐き出される
自主事業を企画しようにも財源がないから諦めが先に来る

基本計画2 住民一人ひとりが参加するボランティアの推進
高齢化と成り手不足はどこの地域も同じ課題を抱えて四苦八苦
ボランティアセンターの運営は建前論
行政は決まり文句のようにボランティアに期待する丸投げ論
登録ボランティアの弊害と新規登録は期待薄の悲観論
運営委員会とボランティア連絡協議会の二本立ての無理論
愛情銀行の名称が残りすでに馴染んでいて変更不要論

基本計画3 高齢者が安心して一生を送れる福祉サービス事業の推進
相談と生活資金の貸出
町からの受託事業の給食サービス事業は月曜から金曜まで1日12件余
在宅介護者の集いは対象家庭70世帯に対して参加者5名前後
安心して一生を送れる福祉サービスの提供はいかに壮大な計画か

重点推進目標も
推進のために関係機関との連携や
ノーマライゼーションの普及啓発を掲げ
文末は努める・図ると締めくくる
行動目標的な表現は避けられ無難に処理される
実行うんぬんよりも努め図ったことが優先される

これらの目標も数年は変わらず踏襲されてきた
毎年変更するにはこの体制では無理がある
だからこそ中期計画があれば拠り所がきっとできる
地域に密着した地域福祉実践は一般のマニュアル通りにはいかない
その指針となるプランは住民と共に作ってこそ福祉力となる

メールをいただいた
「事業1つ1つを自分自身でもかみ砕いて理解していないこと、視野が狭すぎていることに、改めて反省をしております。何故この事業をするのか、事業によって人を、地域をどのように支えていくのかというところが抜けてしまっていると感じました。自分なりに、事業毎に整理して、改善に向けていきたいと思います。とりあえずは、難しく考えず、頭の中を整理して進めたいと思います」

小さな地域の社協を悩ます現状維持の運営体質
応募してもなり手がいない慢性的な人材不足
この人も長年悩みながら事業をやり繰りしてきた
そこにいくつかの改善の提案やヒントを残してきた
まだまだ改革は先のことになる
どこから手を付けたらいいのか途方に暮れていた段階から
少し前向きになったことが嬉しい

地域福祉の推進に元気を出していただけるのなら
決してひとりぼっちにならぬよういつでも応援しよう
帰路の車中友と語り合いながら熱くなった自分がいた

〔2021年12月7日書き下ろし。社協マンだった友と語り合いながら、道内の小さな社協で頑張る人におもいを馳せた日となった〕

海陽丸と散歩と見守り

檜山管内江差町鴎島に復元された海陽丸が係留されている
1866年オランダで造船された徳川幕府の旗艦
1867年4月海陽丸は150日の回航後横浜に入港
1868年鳥羽伏見の戦いに敗れた慶喜の大阪脱出にも出動した
大政奉還王政復古の大号令の中戊辰戦争が起こる
旧幕臣榎本武揚は幕府の艦隊を率いて決戦の場を蝦夷地に求める
海陽丸は江差を攻略するため海路で向かった
11月松前から陸路で来る自軍を待つ間に猛吹雪が襲い座礁し沈没する
明治新政府は榎本軍追訴令を発令し函館五稜郭に追い込み降伏させる
1869年こうして箱館戦争は終わった
NHK大河ドラマ「青天を衝け」の回想ともなったが
悲劇の旗艦はいまも江差沖で眠る

鴎島は地域の高齢者の格好のお散歩コース
連れ立つ人もひとりで楽しむ人もまちまちだけど
なってまだ1年足らずの若い民生委員の女性も散歩に訪れる
ここに来ると顔見知りの高齢者とも挨拶したり言葉がけもする
地域を回って歩くよりも日常の中で様子を垣間見ることができる
数日顔見てないなと気にかかると散歩中のご近所の人から情報が入る
観光地を舞台にそこで暮らす地域の人たちがつながっている
民生委員と構えることなく散歩という習慣が安否確認の場となる

日々の散歩で人が穏やかにつながる
健康づくりの散歩はそろそろ今年も終りか
コロナが治まり巣ごもりの季節が始まった
海陽丸まで座礁させた凍てつく日本海からの浜風を受け
新米の民生委員は訪問活動を再開させる

〔2021年12月6日書き下ろし。檜山管内での新任民生委員児童委員研修で紹介された。こうして日々地域の高齢者とつながっている場所があることと活動を意識することなくさりげなくしていることに心惹かれた〕

厄介な訪問者

月に1度必ず発疹にさいなまれる
虫に刺されたような発疹
それが所々全身に現れる

かゆみ止めの塗り薬はまだあった
アレルギーを抑制する薬を処方された
五日間服用して前回は完治した

体質が変わったのだろうか
原因不明の発疹にハッキリしたこと
自宅でいる時には症状は出ないこと
さらに食べ物ではないこと
食物アレルギーなら時間差はないだろう

医師は診断にいまひとつ確信が持てなかった
今回は症状が軽くて済みそうだ
忙しくしていたことでの疲労が関連するのか
何とも不思議なことが身体の中で起こっていた

70の齢を超えた身体は抗体力が弱くなる
何が起こっても受け入れるしかない
診察券だけでどれだけたまったことだろう
厄介な訪問者は加齢と共に増えることだろう

久しぶりに出た腰痛もようやく治まりつつあった
厄介な訪問者とは仲良くしたくはないけど
時々の体調の変化にどのように対処するのか
介護準備はこうして身につけていくのだろう
いつかの日のために今は安心が求められる

〔2021年12月5日書き下ろし。昼前に函館に発つ。常備薬と腰痛、アレルギーの薬を持って、安心を担保する。今年も今週で旅は終わる〕

町民から出された意見の仕分け

2日第3期月形町あずましプランの第4回策定委員会が開かれた
町民フォーラムに参加した町民から出された300の意見を仕分けする

フォーラムでグループワークを進めた委員全員の感想から始まった
慣れない進行で戸惑いながらも肯定的な意見が場を和ます
1時間で2本のテーマは時間が足りなかったと残念がる
もっと話したかったというおもいが場を支配する
提言も含め指摘されたいくつかのことに感謝する
今夜の仕分け作業の段取りを説明しながら意欲が場に満ちてゆく

ただし有償性に関する40余件は協議から除外する
新規事業に組み入れてプロジェクトチームを設置しモデル事業化する
2期計画でもアンケート調査に色濃く表れ検討を求められていた
ようやく気運が熟してきたと判断して次回に協議することとした
有償性実現への取り組みは3期計画の大きな目玉となるだろう
贈与を個々人の関係から公の関係にする試みがここから始まる

意見は事務局で4つの基本目標に関することと新規の事業提案
行政などへの要望事項などその他の3つに振り分けた
それらを4つのグループに割り当て3つの視点で1時間の協議に入った
事業として取り上げる
保留して後回しする
取り上げるには無理がある
進行はすべてグループに一任した
協議中質問を受けることは皆無だった
当日参加できなかった委員も活発な討議の輪の中にいた

終了を告げた
もっと協議したいというおもいが会場を包む
2時間という会議の時間は約束されてきた
すぐに立ち去ることが多かった風景は一変した
取り残した意見へのもやもや感を引きずりながら
仕分け作業で熱く語り合った余韻をそのまま残した
会議前不安そうだった委員は笑顔で帰宅の途についた

町民から集めた意見をどのように集約していくのか
委員にはその過程を1ヶ月かけて追体験してもらった
ひとりの生活者として町民として推進委員として
その自覚と責務を自分事にする過程でもあった
そこで垣間見たのは委員の力量と資質の高さだった
前向きの参画にも強い推進力を与えられた
委員個々が相互理解できた機会でもあった

残された仕分けと整理は事務局に引き継がれ束ねられてゆく
翌朝気にかかっていた委員がひとり参加した
とても嬉しい戦力だった
基本目標毎に選別された意見をさらに16のキーワードに分けた
情報の提供や周知が他の事業にも関連している
あずまし食堂の運営方法など事業内容に言及した関連意見も多い
例えばフードバンクの設置など支援の方法も提起されていた
防災に関するコミュニティづくりも大いに参考になる
様々な意見を大事にしてきた過程を踏まえて整理作業は慎重になる
フォーラム後提出された委員のふり返りペーパーからの意見も挿入した
意見は半分以下に精査され夕方ようやく目処がついた

従来の計画の見直しはすでに終わっていた
そこにどれだけ関連付けられるのか
一部データの整理が終わっただけである
さらに類似意見を整理しつつ町のアンケート調査のデータも加味されて
新規事業の創設と既存の実施計画の内容の一部に付加されてゆく
新規事業はその可能性を確定し創設の理由づけが求められる
こうして次回の委員会までに計画の骨子が組み立てられてゆく
楽しく根気の要る作業はまだまだ続く
光明が見えたぶんだけモチベーションは維持される

地域福祉を担う小さな町の社協だからこそ
やらねばならぬことがある
町民とおもいを一つに束ねて動く実践計画
福祉社会の実現に向けてようやく確かなカタチを見せ始めてゆく
まだ先は長い
委員と共に熱い論議を続けたい
それが町民と築く福祉でまちづくりの基調となり基盤となる
社協の事務局長は思い入れの深かったあずましプランが
委員に受け入れられたことを素直に喜んだ

10年かけて福祉でまちづくりの土台をつくってきた
福祉課題と解決への行動指針を共有し行政共々町民と協働する
ダイナミックな動きが生まれることを予感した
昨日まで降り積もった雪は冷たい雨にとかされてゆく
心に積もった福祉へのおもいだけはぬくもりを増していた
胸に去来する熱いおもいを束ねて計画づくりは愉しきものとなる

〔22021年12月4日書き下ろし。町民フォーラムの意見の集約作業が終わった。計画づくりの要の作業を丁寧にすることからしか我が事の計画と実践への動機付けにはならない。地域包括ケアシステムの協議体の欠陥はここにある。建前だけでは民心は動かぬ。月形町の第2期あずましプランはHPで掲載中〕