「鳥居一頼の世語り」カテゴリーアーカイブ

進軍ラッパが聞こえた

♪ 勝ってくるぞと勇ましく
競って大ボラぶち上げる
拳を握って国守れ

♪ 作り笑いに騙される
鎧(よろい)で固めた国防論
自衛唱えて打って出る

♪ 戦争知らずの者たちは
愛国心をぶち上げて
非国民をあぶり出す

♪ 殺戮(さつりく)兵器は最強だ
核は不用と傘の下
安保バックに示威行動

♪ 攻めよ敵陣容赦なく
やられてならぬ防衛論
人の命は二の次だ

♪ 命令一下で殺し合う
死線を越えた武勇伝
死なば靖国祀(まつ)られる

♪ 攻めよ守れよ命かけ
国家の命運賭けし者
安全地帯で生き延びる

〔2021年9月23日書き下ろし。総裁選で進軍ラッパが聞こえた。自民党員は国民のたった1%、99%は蚊帳の外の不運〕

大言壮語のオンパレード

そんなの言ったもん勝ち
できるなんて思っちゃいけない
できると思わせることが肝心さ

そうでも言わなきゃ勝てないだろう
せめてでっかい夢を語るしかない
祭りが終われば夢から覚める

勝たなきゃ前には進めない
悪政の批判は封印しておもねる
大言壮語でカモフラージュするしかない

得意のパフォーマンスで煙に巻く
貧しいタレントをひたすら隠す
ボロさえ出さねばまだまだいける

メディアは祭りの熱気を連日あおる
なってみなきゃわからない
公約なんぞ捨てるほどある屑の山

鳥かごの喧騒に飽き飽きする
小才が利くだけでは不安しかない
四の五の言っても届かぬおもい

だれが勝とうとバックが物言う
なればなったで圧力かける
改革なんておこがましい

祭りが終われば元の木阿弥
仲良しごっこで政治を動かす
椅子取りごっこで政治が動く

大言壮語のオンパレード
それは法螺合戦という
それを論争と言い換える

〔2021年9月23日書き下ろし。喰えない話しばかりで、何をか言わん〕

なぜか嬉しい

9月 8日:180(98):政府「緊急事態宣言」延長方針固める
9月 9日:144(84):「緊急事態宣言」30日まで延長決定
9月10日:117(51):「緊急事態」後で最少に(札幌も)
9月11日:156(88)
9月12日:116(58):「緊急事態」後で最少に
9月13日: 55(46):「緊急事態」後で最少に(札幌も)
9月14日: 91(51)
9月15日:110(66)
9月16日: 94(56)
9月17日: 84(54):札幌市24日ぶりに前週の同曜日上回る
9月18日: 77(50):「緊急事態」後で2番目の少なさに(札幌も)
9月19日: 75(54):「緊急事態」後で2番目の少なさに
9月20日: 50(36):「緊急事態」後で最少に(札幌も)
9月21日: 36(26):「緊急事態」後で最少に(札幌も)

毎日午後3時過ぎ UHBTVの速報をチェックする
アベ政権の無為無策を棚に上げ 
票ほしさの総裁選がヒートアップする中で
今日の数字は なぜか嬉しい

「経済による及ぼす影響、少なくとも外で飯を食う、人に会う等々の制限をいつまでされるおつもりなのか、根拠は何なのか、本当にそれが必要で効果があったもんなのか」
アソウ暴言にただただ呆れかえる
どんだけの人が苦しみ泣いているのか
どんなおもいで野辺の送りをしてきたのか
他人事のように侮(あなど)りふざけた言動が いつも民心を逆撫でる 
もうしばらくの辛抱だと どうして謙虚な一言がかけられないか
お粗末で貧しく傲慢な心が 80を越しても改まることはない

アベからスガに続く危機管理は ずさんそのものだった 
感染症の防疫や医療の体制が不整備だったのは
あんたらの無能でダレた政治の責任でしかない
アベノマクスは 忘れられない醜態さらす
そもそも規制をかけてきたのは 一体どこのどいつだ

それでも今日の数字は 希望が生まれる
規制が緩和されるまで もう一息頑張ろう
明日も数字が下がって欲しいと 願わずにはいられない
長いトンネルを抜けるとそこは…
願い求める世界が訪れますように

〔2021年9月21日書き下ろし。数字以上の効果は、前向きな気持ちが家族や仲間と共有できることか〕

付記
道内36人感染 50人下回るのは71日ぶり 新型コロナ
道などは21日、新たに36人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。道内で日別の新規感染者数が50人を下回るのは7月12日以来、71日ぶり。
発表者別の新規感染者数は札幌市が26人、道が5人、小樽市が4人、函館市が1人、旭川市はゼロだった。死者の発表はなかった。道内の感染者数は延べ5万9810人(実人数5万9625人)、死者は計1466人となった。(北海道新聞2021年9月21日)

蚊帳の外

蚊帳が必要とは 思いもよらんかった
蚊帳の中まで 邪魔な蚊も入ってこられへん
羽音が気に障るなら 蚊取り線香出しとって

蚊帳の中は 喧々諤々(けんけんがくがく)論争中
蚊帳の外には 耳に優しい言葉だけが虚しく響く 
蚊は線香に燻(いぶ)されて 短き命を落とす

蚊帳の中は 泰平極楽命の心配あらへんかった
蚊帳の中には 特別な人しか入れてもらえへん
生き血を吸われるんは ほんとは蚊なんやって

蚊帳の中は どやって生き血を吸うのか策略中
蚊帳の中で 分け前預かるもんが血眼になって争奪戦
蚊帳の外で どんだけあがいても無駄だった

蚊の如き存在は 
悪しき笑いに誘われて 
生き地獄に 身を晒される
悪しき言葉に燻されて
生き地獄に 身を焼かれる
悪しき企てに騙されて
生き地獄に 身を滅ぼす

蚊帳の中は 生き血を吸う者たちの歓声で盛り上がる
蚊帳の外は 生き血を吸われる者たちがむせび泣く

〔2021年9月20日書き下ろし。蚊帳の外にいることを自覚する。明日の日本のリーダーがほんの一握りの者たちで決められることの恐怖感が募る〕

小さな願望

最期までクリアな頭でいるには無理がある
死に方を選べるなら苦しみたくはない
たくさんのパスタをぶら下げられるのは御免被る
死を宣告されたなら延命治療は勘弁願おう

最期はきっと意識もなく逝くだろう
無信仰であっても光に導かれるかもしれない
魂や霊がしばらく彷徨(さまよ)うかもしれない
今生の別れを告げに来たと勘弁願おう

最期を自ら演出はできないだろう
予感もなく遮断されるかもしれない
躊躇なく下された最期に意識はきっとない
いまからでも少しずつ断捨離はしておこう

最期までの一刻一刻を大事にしよう
デタラメで気ままな暮らし方も面白い
その日の気分と体調で寝たり起きたりするのがいい
まだやるべき事があるからと死に神は遠ざけておこう

〔2021年9月20日書き下ろし。72歳の誕生日。最近82歳の師とよく死生観を話題にする。40歳の時に書いた延命拒否の文書を妻に託している。納得して迎えるには、いまをどう生きるか。大事な人たちから学び勇気づけられている〕

隗より始めよ

政治王道への回帰
安倍1強の終焉
官邸主導の改革
政高党低の是正
立法権の回復
リスク管理体制の強靱化
特に感染症への万全な危機管理
科学と人へのリスペクト

党内改革への本気度
旧習堅持の体制改革
派閥統制の悪弊打破
派閥領袖の世代交代
多元性の復活促進
私利私欲の言動制御

選ばれし者
隗(かい)より始めよ

〔2021年9月19日書き下ろし。まずはここからかな〕

有言不実行

嘘を真のようにのたまう
耳障りのいい言葉を並べ重ねる
賢人ぶりを言動に匂わす
何度騙されても虚仮(こけ)にされても
そこから選ぶしかない 与党のリーダー

影で操る者たちのパワーゲームが始まった
駆け引き上手で老獪さを競うもう一つのゲーム
居並ぶ者の糸をいかに引くのか手腕が試される
何度も騙して裏切り自由なこの世界
いつも汚れていく与党のリーダー

中身のない誇大広告もどきの言葉が乱れる
やるかやれぬではないその場しのぎの言葉の羅列
やらなくてもやれなくても煙に巻く技だけ磨いている
矜持(きんじ)も沽券(こけん)もアクセサリーでしかない
有言不実行を実行する与党のリーダー

総裁になりたいだけの八方美人
鵜呑みにできない言葉が踊る表明ごっこ
アベに斟酌(しんしゃく)批判は封印さもしさ募る
綺麗事を並べて微笑むナルシスト
暗澹(あんたん)たる気分にさせる与党のリーダー

国会開けとこの期に及んで気勢を上げる
言葉に力のない者たちのもの悲しさが残される
批判に批判を重ねるだけで虚構に満ちた現実逃避
大同団結に乗じる大胆さの欠片も感じない
チャンスをみすみす逃す敵対するリーダーたち

有言不実行の世界は続く
だれも逆らうことなく諦める
だれも批判することなく甘受する
だれもが信ずることなく追従する

無言実行の世界は続く
だれも傍観するだけで言葉は要らぬ
だれも嘲笑するだけで言葉が弱る
だれもが沈黙するだけで言葉は消える

〔2021年9月17日書き下ろし。17日自民党総裁選候補者の所信発表に感じた言葉の軽さ〕

あずまし食堂オープン

黄色く色づけられたターメリックライスと
ルーを使わずスパイスだけで味付けられたチキンバターカレー
チキンは前日から煮込まれ柔らかく仕上がっているメインの一品
玉ねぎと人参のピクルス
カボチャチップスと野菜のサラダ
デザートにはカレーの辛さを和らげるヨーグルトムースのフルーツ添え

16日 空知管内月形町月形温泉ホテルのレストラン
あずまし食堂が家移りした記念の500円ランチメニュー
緊急事態宣言が30日まで延期されたので試食会はならなかった
ホテルの広い厨房で忙しく立ち働くボランティアに挨拶をした
出来上がったランチが運ばれ一人テーブルに座り試食した
カレーは汗をかくほどに心地良い辛さと旨味に舌鼓をうった
デザートを平らげると満腹感が襲った

正午過ぎパック詰めにされたランチを取りに三々五々やってきた
社協の役員・地域福祉実践計画あずまし推進会議の面々
久々に会う推進会議の方々と親しく挨拶を交わした
用意された50個の弁当は完売した
みんないい顔でオープンを祝い料金箱には千円札が貯まっていった
本来ならば町民こぞって祝いたい日であった
それでも関係者に社協の事業とボランティアの活躍の一端を
見てもらうには効果的な一日ともなった

食堂は社協のあずましプランの事業のひとつとして始まった
毎月第3木曜日 ボランティアが腕を振るった
味もボリュームも満点だった
コロナ禍でホテルの経営がままならずレストランを閉鎖した
再開するにはダメージが大き過ぎた
ホテルの宿泊客も素泊まりになった
併設する温泉は町民が利用しているが営業は苦しい
厨房の施設設備を腐らすのはもったいないと
町から社協にその使用が許可された
1年半眠っていた厨房をオープンにこぎ着けるまで
清掃や設備のメンテナンスはどれだけ大変だったろうか
プロ仕様のキッテンまわりと広さを見て納得した
ここを拠点に町民の集うしゃべり場づくりが目的となった

月形町社協の地域福祉実践計画あずましプランは第3期の策定に入った
町民主体の計画づくりのアドバイザーを任じられ今日のオープンに参加した
社協の本気度と町民のやる気を身近に感じた食堂オープンとなった
片付けが一段落してO事務局長は事務所に戻った
30分後局長と共に若い二人の担当者との打ち合わせが始まった
今日の仕事のメインは来月の計画策定のための推進会議の運営だった
2期目5年の実践の内容と評価を含め事業の検討を諮る準備をした
11月に開催する町民フォーラムのグループワークのテーマをランダムに挙げた
地域の共通課題を抽出して町民の意向を反映する協議の下ごしらえだ
一晩うるかして翌日改めて協議することにした

人のぬくもりが溢れた一日だった
温泉に身を沈めて疲れを癒やした
コンビニで買い求めた酒と肴で夕食を済ませた
まだひとつ仕事が残っていたが疲れと酔いがまわった
朝4時からパソコンの前で昨日の情景を思い出している
来月のあずまし食堂が町民の憩いの場となることを強く願った
そしてその場にいてそのぬくもりを共に感じたいと切に願った

〔2021年9月17日書き下ろし。社協の福祉実践計画を月形町では「あずましプラン」と呼ぶ。あずましいとは「ゆったりして落ち着く、心地よい、気持ちが良い」という東北や北海道の言葉である。あずましいコミュニティづくりをめざした計画は10年目を迎え、次の5年第3期の計画づくりに入ったが、対面での会議が開かれず、委員はみな10月の開催を持ち臨んでいる〕

青虫と大根の葉

初めて秋大根の種を蒔いた
おでんにしようと企んだ
芽が出てしばらくして間引きした

葉も大きくなってきた矢先
突然虫に食われ始めた
自然の摂理とわきまえてほったらかした

虫の侵攻は止まるところを知らず
葉脈を残すばかりとなった
骸骨みたいな無惨な姿をさらした

今朝何気なく間近で観察した
葉脈に沿って青虫が張り付いていた
全く気づかなかった

無農薬で枝豆もトマトもゴーヤーも育ってきた
多少虫に食われても分かち合いを楽しんだ
ここまでやられた以上はちょっと許せなかった

青虫を一匹ずつ指でつまみ退治した
さてさて無知なる失敗から回復するのか
これからの大根の観察が楽しみになった

いのちを喰(く)らうものとのせめぎ合い
小さな畑で起こった生存競争
そこに人間の欲が絡んで青虫は駆除される

権力を弄(もてあそ)ぶ大根役者のせめぎ合い
三人三様でも同根でしかないお粗末さ
そこに改革の芽があれば青虫に駆除される

〔2021年9月16日書き下ろし。どの世界にもいる青虫、監視は続けることにするか〕

おまえさんが嫌い

偉そうに語るばかりで
優柔不断で束ねられぬ
おまえさんが嫌い

言葉が軽くて
信用されず説得できぬ
そんなおまえさんが嫌い

誰かの顔色うかがい
なまずるい魂胆見える
だからおまえさんが嫌い

取り巻きも不機嫌そうな顔揃え
守るばかりか内輪でもめる
そんなおまえさんが嫌い

右も左も懐柔する懐もない
自愛な小心者に誰がつく
だからおまえさんが嫌い

一発で世の中なんて変わらない
そもそも覚醒させる度胸もない
そんなおまえさんが嫌い

チャンスに凡打を繰り返す
先も読めないビジョンも乏しい
なおさらおまえさんが大嫌い

居座り続けて檄飛ばす
心に響かず反感招く
いまさらやっぱり嫌いなおまえさん

〔2021年9月15日書き下ろし。嫌いなおまえさんって誰かって? 誰かな?〕