「鳥居一頼の世語り」カテゴリーアーカイブ

水をさす

オリンピックが 1年延期になった
ウイルス蔓延の影響は 計り知れず
いまや東京が 感染ゾーンに陥る危険性を孕(はら)む
経済の落ち込みは 予想以上に冷え込んだ
最低賃金で働く者の仕事を 容赦なく奪う
終息後は 経済をV字成長させると いつもの威勢ばかりが空回り
世界の経済も日本の経済も だれも成長するなど 信じてはいない
大国に追従しただけの経済政策に 振り回されてきただけのこと
1年延期しただけで 当面の課題の解決は いかなるものか疑問が生じる

延期で直面する課題を 羅列する
(「五輪延期 これほど早く決まるとは」朝日新聞3月25日朝刊から引用)
予算 追加費用はいくらか 誰が負担するのか
会場 五輪33競技分の再確保と施設維持費が必要 先約がある施設もある
組織委 人件費増 オフィスの確保も必要だ
選手村 大会後にマンションに改修 引き渡しが遅れ補償の可能性もある
ボランティア 延期後も約11万人を集められるか
チケット パラリンピックを含めて約500万枚を販売 払い戻しはどうなるのか
宿泊先 組織委が仮押さえした4万6千室や一般客が予約した分の大量のキャンセルのでる可能性
警備 警備員1万人以上を再招集できるか 計画の見直しも
バス 確保した約2千台を再び集められるか
新型コロナウイルス 収束しているか不透明 

かつ テロへの警備強化も含め 水際対策を強化できるのか
さらに 病的な異変が起これば 医療機関の確保と対策はどうするのか
などなど 課題は見事に膨張し 国挙げての横断的な組織体制づくりが急務となる

そもそも 経済が1年で回復するなど 単なる希望的観測に過ぎない
現実を直視してこそ すべての課題は収斂(しゅうれん)し そこから始まる
オリンピック精神を蔑(ないがし)ろにしてきた 金権主義が報いを受けた
その代償は あまりに重い
すでに 都は準備の4年で 1兆3700億円をつぎ込んだ
延期でさらなる負担が追加され 財政圧迫は必然と 誰もが知るところとなる 

東日本大震災の復興祈念とアピールし 誘致を決める
復興も道半ばでの状況で すでに目的は瓦解(がかい)した
名目だけで 花道を邪魔されることなく飾りたい
そのおぞましい個人の執念だけで 延期を勝ち取る
東京は 夏の選挙戦に向けて 裏の準備は整った
多くの課題を背負い込む 都政の舵取り選び
迷走しっぱなし 散らかしっぱなしの指導者に 
都民は どんな評価をするのやら
都民も 先行き不安を募らせる

はっきりしていること
開催前 すでに経済は 失速していること
延期で さらに景気は 失速していくこと
開催後 景気は V字にならず低迷するだけのこと
三度の経済的ダメージを負うことだけは 想像できる
いまそのことが 一番怖い

国民は 一過性のオリンピックの熱などすぐ冷めて
財政危機により いまより貧しい暮らしを余儀なくされる
痛みと想像力を欠いた指導者の 審判の日は決して遠くはない

〔2020年3月25日書き下ろし。昨夜延期が決まった。花道に首の皮一枚つながっただけのこと〕

遺書に名前があるか?

23日参議院予算委員会
安倍首相と麻生財務大臣
再調査するかを問われ すでに適切に処理されている
再調査はしないと答弁
さらに 赤木俊夫氏の遺書に私の名前があるかと
書かれていなければ 経緯がいかなるものであっても
私に責任はないと 首相は開き直る
野党の追及 新事実が出てきても 不甲斐ない感情論
準備不足で いつもの堂々巡り 成果なし

赤木氏の妻は コメントで訴える
「すごく残念で、悲しく、また、怒りに震えています。
夫の遺志が完全にないがしろにされていることが許せません。
もし夫が生きていたら、悔しくて泣いていると思います。
…二人は調査される側で、再調査しないと発言する立場ではない」

財務省で調査し 報告されているのが全て
関係者は 規則に則り処分後
適材適所で 要職に異動したのは問題なし
功労に報いる あからさまな人事は 
この強権内閣の 愚の骨頂を極める
喜んで拝命うける上級官僚 仁なくして誇りなし
続く下級官僚 出世競争の必勝法を学び続ける
近畿財務局で 共に隠蔽工作を指示され作業した者たちは
同僚を亡くすも 真実の声あげず 沈黙する
赤木氏の妻の憤怒と勇気ある行動に 声を出してほしい     

安倍首相と麻生大臣の
手前味噌の調査で よしとするその口に
二人こそ 調査される側の人間であると
妻は見事に 核心を突く 
だからこそ 隠し通すことに執着し 
二年経っても 人を食った答弁を繰り返す
野党も 低い調査能力で 追求不発の繰り返し
オリンピックが延期されれば 政局となる
だからいまが 野党の踏ん張りどころ
バラバラの思惑がからみ カタチばかり連携は
すでに見透かされていることを 肝に銘じて覚悟を示せ 

冷酷非情の政治の世界に 妻は果敢に闘いを挑む
思想的に傾倒した者や 内閣の熱烈な信奉者 
そして 罵倒中傷することに快感を覚える 心歪んだ匿名者
この世の憎悪が 一人の女性に集まることが 危惧される
ただただ身辺の安全を 護ってほしい
心ない非難と暴力を阻止できぬ国家は その誹(そし)りを免れない
権力者よ そうならぬよう心してほしい
民は 騙されぬよう 耳目を属す
 
※耳目を嘱す:耳をそばだて目を注いで見聞する。

〔2020年3月23日書き下ろし。正義の者が身の危険を感じる祖国は、なんと浅ましい国なのだろうかと、そうならぬ事を願う〕

反応と反動

森友学園を巡る公文書改ざんに
関与させられて追い詰められ心を病み 
2018年3月7日 自ら命を絶った
赤木俊夫氏の「手記」が明らかになった

疾病に基づく 発作的・衝動的な自死ではない
冷静な意識を 最期まで保ったままの覚悟の死
「憤死」と呼ぶしかない 凄まじい最期だった
そう論じる者もいる

麻生財務大臣の反応は
手記を見ることもなく 平然と再調査を拒否する
関係した閣僚たちは さしたる処罰も受けず出世する
隠しおおせたと思った一件が 暴露され
訴訟という手段で 法的に解明の道筋をつけた
不起訴と無罪放免した 忖度の疑惑の晴れぬ検察は
暴き出される事実を 誠実に検証できるのか
職務遂行が 正しく求められてこそ 法の番人となる

国民の奉仕者という上級公務員にこそ 求められる真摯さは
顧(かえり)みられることもなく 内閣の奉仕者にとその身を落とし 
財務省とトップ官僚自らが 民主主義を欺き 黒い歴史を刻んだ
内実の知る議員たちは 関係者は処分したから
この事案 力で押し切るしかない
臭いものにはすぐフタをして やり過ごしたいと
かかる火の粉を振り払い 選挙に向けた本音をもらす

政治は 力のバランス
一方に忖度して 偏った官僚政治は
いつの世も 元に戻ろうとする揺り戻しの反動に
抗(あらが)うことは許されず 自壊する
真実は 一方にだけ語られるものではない
法の前に 明らかにされてはじめて真実となる
国民の奉仕者を 二度殺めてはならない

〔2020年3月22日書き下ろし。赤木俊夫氏の奥様の英断に感謝したい。悪政が続く限り、誠実に生きた公務員の声を押し殺すことは、二度殺めることになることを肝に銘じたい〕

付記
学校法人森友学園(大阪市)への国有地売却と財務省の公文書改ざん問題で、自殺した財務省近畿財務局の赤木俊夫さん(当時54)の手記全文の一部を引用します。
「4. 決裁文書の修正(差し替え)」
本年3月2日の朝日新聞の報道、その後本日(3月7日現在)国会を空転させている決裁文書の調書の差し替えは事実です。元は、すべて、佐川理財局長の指示です。
局長の指示の内容は、野党に資料を示した際、学園に厚遇したと取られる疑いの箇所はすべて修正するよう指示があったと聞きました。
佐川理財局長の指示を受けた、財務本省理財局幹部、補佐が過剰に修正箇所を決め、補佐の修正した文書を近畿局で差し替えしました。
第一回目は昨年2月26日(日)のことです。当日15時30分頃、出勤していた統括官から本省の指示の作業が多いので、手伝って欲しいとの連絡を受け、役所に出勤(16時30分頃登庁)するよう指示がありました。その後の3月7日頃にも、修正作業の指示が複数回あり現場として私はこれに相当抵抗しました。
管財部長に報告し、当初は応じるなとの指示でしたが、本省理財局中村総務課長をはじめ田村国有財産審理室長などから管財部長に直接電話があり、応じることはやむを得ないとし、美並近畿財務局長に報告したと承知しています。美並局長は、本件に関して全責任を負うとの発言があったと管財部長から聞きました。管財部長以外にも、●●管財部次長、●●次長の管財部幹部はこの事実をすべて知っています。
本省からの出向組の●●次長は、「元の調書が書き過ぎているんだよ。」と調書の修正を悪いこととも思わず、本省の補佐の指示に従い、あっけらかんと修正作業を行い、差し替えを行ったのです。(大阪地検特捜部はこの事実関係をすべて知っています)
これが財務官僚機構の実態なのです。パワハラで有名な佐川局長の指示には誰も背けないのです。佐川局長は、修正する箇所を事細かく指示したのかどうかはわかりませんが、補佐などが過剰反応して、修正範囲をどんどん拡大し、修正した回数は3回ないし4回程度と認識しています。役所の中の役所と言われる財務省でこんなことがぬけぬけと行われる。
森友事案はすべて本省の指示、本省が処理方針を決め、国会対応、検査院対応すべて本省の指示(無責任体質の組織)と本省による対応が社会問題を引き起こし、嘘に嘘を塗り重ねるという、通常ではあり得ない対応を本省(佐川)は引き起こしたのです。
この事案は当初から筋の悪い事案として、本省が当初から鴻池議員などの陳情を受け止めることから端を発し、本省主導の事案で、課長クラスの幹部レベルで議員等からの要望に応じたことが問題の発端です。いずれにしても、本省がすべて責任を負うべき事案ですが、最後は逃げて、近畿財務局の責任とするのでしょう。怖い無責任な組織です。
○刑事罰、懲戒処分を受けるべき者
佐川理財局長、当時の理財局次長、中村総務課長、企画課長、田村国有財産審理室長ほか幹部担当窓口の補佐(悪い事をぬけぬけとやることができる役人失格の職員)
この事実を知り、抵抗したとはいえ関わった者としての責任をどう取るか、ずっと考えてきました。事実を、公的な場所でしっかりと説明することができません。
今の健康状態と体力ではこの方法をとるしかありませんでした。(55才の春を迎えることができない儚さと怖さ)家族(もっとも大切な家内)を泣かせ、彼女の人生を破壊させたのは、本省理財局です。私の大好きな義母さん、謝っても、気が狂うほどの怖さと、辛さこんな人生って何? 兄、甥っ子、そして実父、みんなに迷惑をおかけしました。
さようなら。(朝日新聞2020年3月18日)

聴覚の不思議さ

人は 不思議な音のセンサーをもつ
人は 必要な音だけを感知する
人は 何かに集中すると 音は消される

耳から入る情報を 瞬時に分析し 
要不要を選別し 不要なものは捨てる
その判断は 自己完結する
誤ったときには 生命の危険にも晒される
誤らないという保証は 何もない

まずは 聞き取る
聞き逃してはならぬかどうか 耳を傾ける
聞き間違うことのないよう 時には聞き返す
肝心なことは 聞き漏らさぬようにする
どうでもいいことは 聞き流す
誹(そし)りや卑(いや)しめには 聞く耳を持たない

男は 聞き心地がいい話だけに 耳をそばだてた 
男は 耳障りの悪い不快な事には 耳を塞いだ
男は 都合の悪いことには 耳に栓をした
男は 時に聞く耳をもたず 独断した
 
東京オリンピックの開催に
延期を求める 世界のアスリートたちの訴えは 
一時停止の赤信号を 点滅させる
聞けば聞き腹となるが
男は 確信もなく ただできると吹聴する
頼みにしていた友人は 自国で経済が自爆寸前
オリンピックどころではない
二人に共通しているのは 
嘘で固めた言動が 信じられぬだけのことだった

もりかけも桜の話も オリンピックも 真実を話さぬ限り
ウイルスで逃げおおせるとは ゆめゆめ思うことなかれ
民は 聞き耳を立てて 虚実を聞き分ける
民の聴力を 軽んじ侮(あなど)ることなかれ 

※聞けば聞き腹:聞いたが為に腹立たしくなる。

〔2020年3月22日書き下ろし。頼りの友人も窮地に陥る。ついこの間の完全実施は夢幻となるのだろうか。希望的観測ではない、正しい情報を丁寧に発信することこそ、国民を護る。それが一番苦手なことは誰もが承知しているが、やるしかない〕

味覚の劣化

盲養護老人ホームでのワークキャンプ学習
高校生にアイマスクで 食事をさせた
体験後 味気なかったと 多くが語った

高校生の味気なかったそのわけは
味覚ではなかった
視覚だった
見て味わう
小さな頃からの繰り返しが 味覚を鈍らせていった
盛り付けられた料理を 
まず視覚で うまそうまずそうと認知する
すでにそこで 舌の出番は半減する
うまければ 自分の視覚に自信がつき
まずければ 自分の視覚に納得する
見た目よりおいしいときは 裏切られたことを喜ぶ

視覚に頼る者たちは
食材を味わう舌の感覚を 鈍化させ喪失させる
見た目の心地よさに 気を惹かれた者たちは
ことの本質を見抜けず
状況の判断力を 鈍化させ劣化させる
目の前の 見えることに執着し
目の先の 見えることだけの対応で
生命維持の感覚を だましマヒさせる

時には目をつぶり ことの成りゆきを
心静かに 味わい考える
新コロナウイルスに立ち向かい
暮らしを取り戻す闘いは
いまそのときを迎えた

※ワークキャンプ学習:福祉施設での宿泊を伴うボランティア体験学習。

〔2020年3月21日書き下ろし。道の経済回復の手立ては国の指示待ち。中央志向の知事なら仕方ない。さてここまできたら腹をくくって、まずは腹ごしらえ〕

津久井やまゆり園死刑判決を考える

相模原市の障がい施設「津久井やまゆり園」で起きた殺傷事件
16日 横浜地裁は 元職員の植松聖(さとし)被告に 死刑を言い渡す
翌朝の4社の社説 日経は「不正入試」を取り上げた

[朝日新聞]
「子どもの存在は、私を含め周囲の人を人間的に成長させてくれる」
誰にもかけがえのない生があり、家族との幸せがある。
頭で理解していても、障がい者を差別し、過酷な境遇に置いてきた歴史が厳として存在し、その延長線上に事件が位置づけられると感じた人は少なくないはずだ
障がい者と健常者とを隔てる線をなくし、誰もが個人として尊重される社会をどうつくるか。ボールは、いまに生きる一人ひとりの手の内にある。

学校教育では 頭の理解しか求めなかった
歴然と障がい児を区別することで 暗黙の内に差別を助長してきた
センセーショナルな事件だから 世間の関心を呼んだ
手の中のボールは 一瞬留まり そしてポトリと落ちた
きっと コロナウイルス対策の陰で 忘れ去れていくだけのことか

[毎日新聞]
「意思疎通の取れない人は社会の迷惑」と繰り返した。
しかし、これほどの凶行に至り、人の命に格差があると言い続ける原因や背景は何だったのか、裁判で解明されたとは言い難い。
何の非もないのに名前を明らかにすることを避ける被害者や家族がほとんどだった。
その事実自体が偏見の根深さを示している
事件が起きた意味を社会で考え続けていく必要がある。

社会で考ようと いつもまとめられる一般論 
社会とは 虚実に満ちた 何と使い勝手のいい便利な言葉なのだろうか
殺意を抱いて実行するのは 偏見だけなのか
弱き者への優越感から生まれる
蔑視と差別 そして社会的排除 
いじめの本質と変わらぬ 冷酷性と残酷性
事件の原因や背景が解明されず 闇に葬られ
死刑という社会的制裁に加担して ジエンドとする人間の冷淡さ
繰り返される凶行に 社会は何をもって防御できるのだろうか

[北海道新聞]
「障がい者は生きている意味がない」
差別的言動の背景に何があったのか。障がい者への差別や偏見が社会に根深くあることの表れなのか。それを解き明かさなければ事件は終わらない。
匿名を望んだ家族には、障がい者への差別や偏見に対する懸念があったようだ。
事件を、被告一人の特異さによるものと片付けてはならない。
多様な存在を認め合う共生社会を担う私たち一人一人が、社会に潜む差別意識をいかに取り除くかが問われている。

生きる意味を 自分のスケールで計ることは
決して許されることではない
その傲慢さが殺意を生み 自己正当化を果たす
非情で凄惨な口撃を繰り返す 歪んだ心の匿名者たちは絶えぬ
しかし 殺意を抱いても 実行することは躊躇(ためら)うだろう
その境界線は 一体どこに引かれているのかわからない
その狂気は 社会が生んだと納得して
多くの人間は 平然と暮らし続ける

[東京新聞]
「意思疎通のできない障がい者は不幸を生む」「重度障がい者を育てるのは間違い」「事件は社会に役立つ」「人権で守られるべきではない」
今も社会にはびこる差別や偏見とどう関係するのか。
障がい者も人間であり、その権利を尊重するのは、社会の共通した価値観ではなかったか。
あるいは格差が進む日本社会では「人間は平等」「人権」という価値観も揺らぐのか。
事件はいまだ不可解である。

障がい者も人間である
この表現すら 受け止めがたい
そう押しつけてきた教育に 重大な誤りはなかったのか
北欧でノーマライゼーション運動が起こった 凄惨な福祉の現場
それすら 学ぶことなく 学ぶ機会さえなく 無知のままに暮らす
薬害エイズやハンセン病問題は 国の犯した甚大な人権問題である
それすら 一時のニュース報道でわかったふりをして 忘れる
優性保護法による 障がい者の断種や堕胎の人権問題も ようやくの日の目を見た
しかし 医学は妊娠初期の出生前診断を可能とし 障がい児の出生の是非が 
生きにくい社会の問題として提起されることと 裏腹の関係にあるのだ 
授かりし子に 母が父が語りかけることから 共育をスタートさせたい
関心を持ち続けることが 関心を呼び起こすことが
一人ひとりにできる 小さな一歩である

聖被告の父も母も きっとそう育ててきたに違いない
狂気に走った子を持つ親として いまも社会的制裁を受け続ける
ごくありふれた家庭で育てられた子どもであったことを 覚えておこう
社会規範を逸脱し その狂気を暴走させた生き様は
ごくありふれた子どもでも起こりうることを 覚えておこう 
刑務所に収監され 刑が執行されるまで
きっと生きることに 執着することだろう
そこで初めて生きるという意味を 見出すかも知れない
懺悔よりも 自己愛として生きることの無意味さを 噛みしめるかもしれない
人を殺めたことの罪と罰を 噛みしめてほしい

 
この判決の意味は 社会啓発として
まさに 市民福祉教育のなすべき課題として提起された
大人は 福祉課題と真摯に向き合い 暮らしの中で解決する力を
教える者は いのちと福祉の授業を構築する力を 
共生共育の実現に向けて 社会に満たし培っていかなければならない
そこに 障がい児者への差別や偏見を
社会的に撤廃する芽があるのではないか
 
犠牲になった人や家族の 生きることへの渇望が
心ある者たちに 強く刻まれていくことを信じてやまない
その実践こそが 尊い犠牲者への哀悼にしなければならない
人間として 一人ひとりに課せられている社会的責務そのもの
津久井やまゆり園事件を 決して風化させてはならない

〔2020年3月19日書き下ろし。市民福祉教育の為すべき課題が鮮明に浮かび上がっている。この判決を教材にして、授業に組み込む人はいるのだろうか? いてほしい〕

消費税10%撤廃!

意図的に 大胆な経済政策と 
先にメディアに流し リークさせ
世論の反応探るため
久々にメディアに登場 某議員

いつもと変わらぬ金のばらまきだけのこと
これで 民のご機嫌伺いしながら 黙らせる
支持層の維持と開拓の票読み お見通し 
スポークスマンの如く 小賢しく 
さもやってる感を アピールする  
得意げに語る表情に 不気味さがつきまとう

この非常事態に及んで 
この程度の政策しか 立てられないのか
これで大胆にとは 笑止千万

やるなら
消費税10% 景気回復まで撤廃!
これくらいの度量を 見せてごらんよ
それなら 歴史に名を残す

〔2020年3月18日書き下ろし。正式発表する前に必ずマスコミにリークさせる手法はいつものこと。民よ、惑わされる事なかれ〕

二本の矢

一本は 折れる寸前の経済成長だった
株価市場の世界的な暴落で 年金ファンドは危機に陥る
その場しのぎの税金ばらまき 火に油を注ぐ
残りの二本は 意地でも折られたくなかった
一本は オリンピックの開催
もう一本は 憲法改正

最後のあがきの 国会劇場
オリンピック中止も カウントダウンが始まった
憲法改正 どこの世界の話だと一笑にふされ
成果なき時代の終焉告げる ラストステージ
弄する詭弁も 同じフレーズ 聞き飽きた

晋の解字は かくの如し(「漢字源」から)
二本の矢が並んで 目標向かって突き進むさま
ずんずん伸びすすむこと

二本の矢を射る力は すでに残っていない
いままでやりたい放題 言いたい放題 
我が世の春を謳歌した そのツケが
見事に 己に突き刺さる

自分のおもいは叶わず 新コロナに負ける 
長い間政権執って 何の実績も人も残せなかった
歴史の評価に耐えぬ 公文書しか残せなかった
この情報化時代 関心は薄れ すぐに過去の人となる

晋の一字に刻まれし 己の目標(欲望)果たし得ず
退場の舞台は すでに忖度せし者たちが準備する
最後の教え 準備を怠れば政治にあらず
心のこもらぬスローガン 薄っぺらなキャッチコピー 
歴史には 最も言葉の軽い宰相と名を刻む 

〔2020年3月16日書き下ろし。近未来を描いてみた。彼の大きな成果は、政治家の言葉の劣化だけだった〕

東京オリンピック開催したい

東日本大震災。の復興をアピールすると
国と都が一緒になって 誘致を決めた
どれだけ余計な財源を投資しものか
当初予算を大幅に超過した 莫大な開催経費
計算するのも 恐ろしい
明細出すのは 恨まれる
桜のホテルの明細どころの 騒ぎでない

札幌にマラソン会場を移す決定したときに
都民の税金は 一円たりとも使いませんと
都知事が 啖呵を切ったその実は 
ふんだんに税金使った 後祭り
当たり前の発言に
都民も騙されやすいのか
よく言ったと称賛したとは あきれかえって声を失う

新コロナウイルス 世界に広がり
もう おもてなしどころでなくなった
延期か中止か IOCの判断に委ねるばかり
IOCはWHOの判断仰ぐと 責任転嫁の放言吐くが
開催可能な根拠も 日々弱まるばかりで不安が募る
オリンピック商業主義のリスクを背負い込み
都民も国も 丸呑みさせられるのに 
何の対策講じずに 他人事のように
都知事も首相も 開催すると虚勢を張る

何があっても開催しますと 予告宣言繰り返す
本望 開催します しなければ投資は無駄になります
希望 開催したい しなければ経済が失速して回復が遅れます
切望 開催してほしい しなければ選挙に負けます

タイムリミットが近づく中で
まずは 新コロナウイルス対策に 命運がかかっている
いまだ 失速している経済を 立て直すには時間がかかる
だから 新年度予算の見直しをしなければ 先には進めない

経済対策も その場しのぎの無為無策を棚に上げ
「次元の異なる対策」「未来を先取りする変革」「笑顔を取り戻したい」
歯の浮くようなメッセージ だれがまともに受け止めますか
世界の救難に立ち向かうべきリーダーシップなんか だれも求めてはいません 
この程度のつまらぬ原稿書いた裏方は だれもがうらやましい
本音ではイメージづくりも信頼も地に落ちたと だれかに教えてあげなさい

国の命運を 委ねることの危うさを 
民のいのちを削る 暮らしの不安を
「一気呵成に」と 言葉に酔うリーダーたちに 
あなたは 委ねることが出来ますか

オリンピックの損得勘定は すでに終わっている
開催するも 中止も 延期も 政治そのもの
誰もが リスクは 負わねばならない
開催したところで 
外国から人は来るの?
選手派遣は大丈夫?
防疫を誰に求めるの?
そして 経済は回復するの?

政局を迎える算段を怠らぬよう 周到に準備がなされている
すでに 都知事選も 衆議院の解散も 視界に入ってきた
だから 裏では議員もその秘書も 
選挙区に走り出す タイミングを計っている
その息づかいが 聞こえてきた

いま世論調査が ネットニュースで報道された
70%は 東京オリンピック開催無理だって!

〔2020年3月16日書き下ろし。オリンピックと政治の動向、併せてご注目〕

付記
「五輪開催できない69%」
共同通信社の世論調査によると、新型コロナウイルスの感染拡大を巡り、東京五輪を予定通り開催できるかどうかについて「できない」との回答は69.9%だった。「できる」は24.5%。(共同通信社2020年3月16日)

学童保育の実態は

全国の学校を休校させた
行き場のない低学年の子どもの受け皿に
放課後学童保育に丸投げされて 強制的に担わされた
青天の霹靂 
エビデンスの全くない独断
政策的な準備が 全くない 
鈴木道知事の思いつきのパフォーマンスに
遅れてはならぬと 飛びついた

あれから2週間余
学童保育の現場から 子どもが罹患したという情報はない
現場の指導員らの手によって
防疫の細かな努力がなされてきた この事実 
ただただ感謝の気持ちが わき上がる

ちょっと待ってよ
子どもの密集する 学童保育の施設の中で
なぜクラスターが 発生しないのか
それなら 広い校舎を持つ学校が
なぜ 集団罹患が発生するといえるのか
この矛盾に 誰が答えてくれるのだろうか

文科省よ
厚労省よ
専門委員の方々よ
この事態について 科学的根拠に基づいた説明を
なぜ いままでしないのか
学童保育は対象外としてきた休校処置が 
正しいと主張するなら
学童保育の現場の 罹患率ゼロのこの事態を 
納得できるよう 説明してほしい

子どもを守ると見得を切り
政治的な判断を下したその先の
感染予防物資の支給に どれだけ万全を期しているのか
学童保育の指導員の心労を どれだけ緩和しようとしているのか
子どもを守る最前線に どれだけ手厚いフォローをしているのか

実態を把握し 適時正しい情報を伝えることを 第一義にしてほしい
もうつまらぬ情報操作や隠蔽は この期に及んでやめてほしい
それが信を失った為政者の 最後の失地回復のチャンスと心得よ

[2020年3月15日書き下ろし。タイミングよく毎日新聞から記事が出た。遅きに逸する感もなきにしもあらず。そもそも子どもを学童保育に丸投げしてほっかぶり。厚労省の管轄には文科省はもの言わぬ縦組織の弊害から、教員も学童に関与せず。ここは取り組んでいる自治体をモデルにして、首長と教育委員会の自主的・自治的判断を急ごう]

付記
「学童保育学会が緊急声明 学校以上に感染リスク高い 予防物資の支給も要請」
児童福祉の研究者や学童保育関係者で作る日本学童保育学会は14日、新型コロナウイルス感染症対策の緊急声明を公表した。子ども同士が密接に関わる場所のため学校以上に感染リスクが高く、国や自治体に感染予防に必要な物資の支給などを求めている。
同学会によると、安倍晋三首相の全国一斉休校要請を受け、多くの自治体の学童保育では朝から児童を受け入れている。だが、消毒液などの物資不足で感染防止対策が十分に取れず、職員の不足や長時間労働も続いている。また、小学校教職員の支援があっても有効な連携が取れないなどの問題が生じているという。
声明では、マスクや消毒液などの物資の支給▽学校や公共施設の有効活用と学校教職員による協力体制の推進▽代替職員人件費などの増加を踏まえた国の交付金の見直し――などを国と自治体に求めた。
学童保育は共働きや一人親家庭の子どもの生活の場。国の補助事業で、自治体や自治体の委託を受けた団体などが放課後におやつを食べさせたり遊ぶ場を提供したりしている。補助事業の枠外で行う民間企業の学童保育も増えている。(毎日新聞2020年3月14日)