「鳥居一頼の世語り」カテゴリーアーカイブ

検察の検察たるを示せ

ようやく訪れたおらが春
この人事 受ける方に非はありません
ならば堂々と お受けなさい
命令権者の意のままに 検察が歪められるのを
傍観 若しくは指揮するならば
当然の報いは 覚悟してもらいましょう

内閣は永遠には続かない
そのお先棒を担ぐ者たちの一人に
成り下がる品位が 問われています
断り切れない 己が出世へのたぎる渇望
私欲に見事に刺さりこみ 生き恥さらすこととなる
当然の報いは 覚悟してますか

正義とはなんぞや
公正とはなんぞや
幸福とはなんぞや
それを身勝手な価値観や倫理観で
ご都合主義の政策掲げ 破壊続ける権力に
身を委ねることを 愉しみなさい
検察の歴史を 汚点に変える人となる
当然の報いは 覚悟の上でしょう

さあさあ 気持ちよく その意向受け取りなさい
いままでほしかった椅子が 目の前にぶら下がっているのです
それを拒む理由は 何一つありません
あなたが慕ってきた方からの 最上のプレゼント
一度はあきらめかけたその椅子は いま手の届くところにあるのです
国会では法相が 答弁に誠意をこめて援護しています
ものは言わねど 人間の強欲を 見事に見せてくれています
罪人も質は違えど 強欲の根は同じと心得て
捜査に 私情を隠さず 意向をはさむ人となる
だから 罪人と同等に報いを 受ける覚悟もおありでしょう 

その覚悟が おありなら
おなりさない
おすわんなさい
その地位で 賢い頭でよくよく考えてみてください
内閣のパラサイトに なりますか 
それとも 世の中の不正をただす「時の人」になりますか 
民は 固唾を呑んで「正義はなされる」ことを信じたい

〔2020年2月12日書き下ろし。ここまで批判されてまで、どうして断らないのでしょうか。本当に人を操り、その気にさせることに長けた権力者です〕

なりふり構わず

なりふり構わず よくやるね
どんな悪さを したのやら
尻尾を つかまれそうになったなら
のらりくらりと 見せといて
裏であくどく しばきする
数に頼りし権力の やりたい放題 好き勝手

なりふり構わず よくやります
どんな悪さも これからは
尻尾を つかまれても大丈夫
お庭番が捜査して ヤバいときにはすぐ中止
猫に鰹節 証拠隠滅 お手のもの

なりふり構わず よくやるね
バレても平気 どうということもない
いままでのことは ほんのさわりで些細なこと 
これからが いよいよ本番 覚悟せよ
行政も 立法も 思いのままに操って
いよいよ本丸 司法を牛耳る準備はできた

なりふり構わず よくやりました
褒めてください おじいちゃん
ここまで来ました 三権ゲット
美味しい権力 継続の手立ては 準備周到整えた
座を狙う者たちを 早め早めに見事に叩き
批判する輩は 検察に暴いてもらい 
社会的制裁与えて 厳罰喰らわす
これまでの既得権 ロシアのプーチンもどきで だれにも渡さぬ 
よいしょする輩は ペットもどきで 尾を振り続ける

なりふり構わず 功を奏してよくなります
NHK大河ドラマ『麒麟がくる』は 視聴率好評ゲット
独裁者に刃向かう 末路の明智光秀 見るがいい
検察も我が身を追求できぬよう すでに手回し終えた周到さ
一億五千万円 惜しくない
徹底的に叩くときには 笑いながら刺客を送る
真っ向から不満は言えぬ 小賢しい小心者たち
いつか我が身に降りかからぬよう 姑息な態度をひけらかす
明智光秀の反逆は 決して許さず その芽は瞬時に断つ 
その崇高な志と企てなくば 一国の独裁者に君臨できぬとしるべし

なりふり構わず 我が身大事によくなります
歴史に名を残すことは たやすきこと
どんな不名誉も すべて功績に評価され 書き継がれていくのです
だから 歴史に裁かれることのないよう いまから手立てを尽くします
人生に悔いを残さぬよう 私事の大義を果たします
憲法改正 簡単です
反対者は 強く取り締まるよう お庭番に指示します
思想転向すれば 何の心配もありません
だから 現世に明智光秀が現れることなど 期待しないでください
現れても 無駄死にするだけです

えっ恐怖政治って 何ですか?
笑止千万! 
お隣の国々よりも かなりゆるいです

※お庭番(おにわばん):江戸幕府の職名。将軍の命を受けて諸国大名の動静、老中以下諸役人の風聞、世間の雑説などの情報収集を行う隠密御用を勤めた。

〔2020年2月11日書き下ろし。検事総長の就任問題。ただ事ではありません。注視してください〕

飛沫飛ぶ

飛沫飛ぶ
第一次世界大戦
アメリカが隠蔽工作したが結果の
スペイン風邪の大流行
米兵の弱点 敵に知られぬようはかったが
その戦略が 大凶と出て
世界に蔓延したインフルエンザ
いまだ大国 その流行に悪戦苦闘の惨状なり
中国を非難するその口は
その卑劣さを 歴史に学ぶ心なし
アメリカ一番と うそぶく男の支配の中で
民も企業も軍隊も 正義と良心 金に置き換えて 
世界を歪めているだけか

飛沫飛ぶ
コロナウイルスの防疫の果てに 監禁状態となりし民
起こりうるリスクは 想定済みか
船内感染進む中 幼き子らの一命も危うし
先に救うべき命を なぜ放置してきたのか
後手後手にまわるお粗末 披瀝して
船内の民の不安をただ煽り 言い訳だけは上手くなる
いまごろようやく緊急搬送とは 情けない 

飛沫飛ぶ
観光立国 存亡の危機
中国からの観光客が いかに日本の経済を潤してきたのか
ホテルの倒産の危機もささやかれ 
沈静化の気配なければ 関連倒産起こってこよう
IR推進法案論議しようと てぐすね引いてお持ちの方々
要はこうなると 危機感持って臨みなさい
あぶく銭を稼ぐつもりが 
飛沫が飛ぶと一瞬に 経済回らぬ緊急事態
そんな危うい政策の上に乗せられた 暮らしのあることを
見事に証明して見せました

飛沫飛ぶ
消費税で落ち込んだ経済活動
追い打ちかけて 飛沫が飛んだ
30年までに 消費税15%のアップをしなければ 
財政持たぬと IMFの提言踊る
いつまでも つまらぬことを隠し続ける 小っ恥ずかしい内閣は
老害と自己保身だらけの輩と取り巻きを頼りに
それにつながる官僚たちと 
スローガンしかない政策掲げて 飛沫を飛ばす
日本丸は 船内感染をさらに拡大させ
もう防塵マスクすら 通用しない
民は 無残にも防御を解かれ 裸体を飛沫に晒す 

飛沫は 毒性をさらに強め 無差別に攻め
日本の経済を 深刻な事態へと追い詰めていく  

〔2020年2月11日書き下ろし。検疫体制の問題も今回露呈した。観光立国はウイルスで瓦解していく。その脆弱さをIMFに指摘された〕

付記
「新型肺炎、日本経済のリスク=消費税15%への上げ提言―IMF」
【ワシントン時事】国際通貨基金(IMF)は10日公表した日本経済に関する年次審査報告書に関し、新型コロナウイルスによる肺炎感染の拡大は「新たな景気へのリスク」と警戒感を示した。高齢化による社会保障費増大で財政悪化が深刻になると懸念。消費税率を2030年までに段階的に15%へ引き上げるよう提言した。
審査担当のポール・カシン氏は、新型肺炎の感染拡大で中国との間で貿易や投資が冷え込む可能性を指摘。「訪日客数の落ち込みで観光や小売りが打撃を受ける恐れがある」として、日本経済への影響を注視すると説明した。
報告書は、財政赤字が膨れ上がる中で「債務持続性のリスクを減らすため、緩やかな消費税増税」を求めた。消費税率を30年までに15%に引き上げれば、財政赤字が国内総生産(GDP)の2.5%分減ると試算。社会保障費削減などと組み合わせることで、赤字は最大6%減らせるシナリオを示した。(時事通信社2020年2月11日) 

ブリコルール

ブリコルールとは 
ありあわせの物を用いて
工夫して 何かをつくる人のこと
冷蔵庫にある残り物をあさって
うまいおかずに変える人
といったところか

国会にある 与党という冷蔵庫に
何年も賞味期限の切れた議員が 閉じ込められていた
そこからいつも食材を見繕って 料理する
うまい物ができるとは 断定不能 
つくる料理人は 皆目わからない
なにせ 人格音痴のブリコルールなのだ
だから まずいものが無造作に食卓に並ぶ
それでも 官僚は嫌な顔一つせず 美味しそうにいただく
それが 国の生き残りをかけた 国政忖度食堂
時々食あたりしたら いつも食材のせいにされ
料理人は 決して罰せられることはない

桜の園に集まった宴会のことなど
民は 決して口にしてはならない
それ以上に 決して口にはできない
もし口にしたとしたら 決して口外してはならない
すでに吐き出したとは 決して言えぬ
料理人の配下の 法の番人たちが
民を取り締まるために 密かに動き出すから

もう これ以上書けぬ

〔2020年2月10日書き下ろし。コロナウイルス対策は中国の政治体制の歪みを露呈したが、いまの料理人は国会で民をあきあきさせる見事な戦略で、政治と暮らしを分断する〕

知の佇まい

2月3日午後から 吹雪き出した
北のリゾート地 富良野にいた
北海道上川管内は 北から南まで400キロメートルある地域
9日管内の江丹別では ー36.0度まで下る
国内でー35度以下になるのは 19年ぶりだ
旭川市を除いた 3市13町1村
民生委員児童委員初任者研修で 
170名が 集まった

ワークショップは 
3年前に この地域を襲った暴雨水害を彷彿(ほうふつ)させる
詩『わたしがここで暮らす理由』の朗読からスタートした
昼食後の眠気を まず覚ました
グループでの 詩の朗読や話合いが進むにつれ
徐々に打ち解け合い 笑い声や拍手の音も強くなってきた
大きな不安と小さな不満を抱きながら 参加した研修
終盤に 手持ちの資料の色を使って意思表示させる 
簡単なアンケートを実施した
「腹をくくってやるしかない」と 
前向きに考え始めた人が多かった
不安は なかなか払拭できないだろう
それでも「来たときよりも 元気をもらった」
現任は「新任のときに こんな研修を受けたらよかった」 
別れ間際に お礼を言われた

参加者は会場を後に 吹雪く中帰路につく
無事の帰宅を 祈った
富良野支部長は 玄関口で見送る
タクシーに乗り込む 道民児連職員と私を追って
降りしきる雪の中に立ち 最後まで見送ってくださった
他の会場ではなかった その人柄が滲み出た温情だった

彼女のさりげない知の佇(たたず)まいを 静かに感じた

※『わたしがここで暮らす理由(わけ)』:鳥居一頼の世語り(26)2019年8月11日投稿 から引用する

〔2020年2月8日書き下ろし。14支庁の半分の研修を消化した。会場を担当する地元に感謝しながらも、このような見送りにこころ和み温まる。私もまた旅人なり〕

アメリカの脆弱さ

2月1日 
1500万人が罹患 14万人が入院 8200人の死者が出ていた
2月8日
2200万人が罹患 21万人が入院 死者1万2000人に増えていた

コロナウイルスの防疫の初動を誤ったと
世界から 批判される中国首脳たち
アメリカは インフルエンザ流行に対処してきたのか
コロナウイルスの比ではない この異常な数値の上昇
大統領に振り回され 国を二分化されたなかでの
最悪になると予測された防疫体制は 一体何なのか

「他人(ひと)の振り見て 我が振り直せ」
米大統領には 通じるコトバではないし 通じることはない
権力欲に支配された己の姿しか映さぬ エゴイスチックな鏡には
魔女の呪文が かけられた
「インフルより優先するのは 大統領選挙だ」

米国は 貧富の格差社会をさらけだし
予防体制の脆弱さも 大流行の要因か
ウイルスは 貧しい者たちを無差別に襲い 犠牲を強いる
貧しき者たちは 防ぐ手立てもなく 罹患すれば重篤に陥る
ウイルスは さらにその周りに蔓延していく悪循環
富みし者たちは 健康診断怠りなく 予防接種は万全に 
罹ればタミフルを服用し 早期快復はかるだろう

この事態を承知の上で 
10月から4ヶ月間 流行を止められず
沈静化するどころか 被害は拡大するばかり
アメリカンファーストと 世界を混乱させて気取る者たち
犠牲者をどれだけ出せば ディールに見合うのか
数でしか見ない者たちは 死んだ一人ひとりの人生に
見合うだけの国づくりをしてきたのか 教えてほしい

えっ 製薬会社がガバガバ儲けて 収益はうなぎのぼり?
えっ 大統領選挙の軍資金に 回収されるって!
風吹けば桶屋が儲かるのは 世の仕組み
だから 沈静化の対策は いまはできません
そんな推察も できないわけではない 
深刻な政治がらみの事態を 否定できますか

アメリカの国民よ 自らを防衛せよ
日本もいまだ アメリカのくしゃみで風邪を引く
日本の国民よ 自らを防衛せよ

〔2020年2月8日書き下ろし。インフルエンザの流行は決して油断できない。流感予防対策を万全に。日米の政治の動向にも注目を〕

付記
「米国でインフルエンザ猛威 死者1万2000人」
【ロサンゼルス=上塚真由】中国・武漢市で発生した新型コロナウイルスが猛威を振るう中、米国ではインフルエンザが流行している。米疫病対策センター(CDC)は7日、最新の推計値を発表。2019~20年のシーズンで患者数は2200万人に上ったとし、さらに拡大する恐れが指摘されている。
CDCの推計値では、1日までの1週間で患者数は300万人増加し、昨年10月以降の累計で2200万人となった。インフルエンザのために21万人が入院し、死者数は1万2千人に達したとしている。今年は子供の症状が深刻化するケースが多く、すでに小児の死者数は78人となった。
米国ではインフルエンザが原因で毎年少なくとも1万2千人以上が死亡。とりわけ感染が深刻だった17~18年のシーズンには患者数は4500万人に上り、6万1千人が死亡した。インフルエンザ感染は例年10月ごろに始まり、5月ごろまで続く。米国立アレルギー・感染症研究所(NIAID)は、19~20年は過去10年で最悪規模になる可能性があると予測している(産経新聞2020年2月8日)

雪の朝の訪問者

雪降る朝
キレンジャクが 十数羽群れて舞った
頭部の短い冠羽(かんう)は 風に小さく揺らぎ 
尾の先の黄色のラインが 認識票だった
向かえの庭の木の 小枝に残る赤い実に
とりついてついばむ 可愛い姿
スズメ大の 茶系色の丸っこい姿
冠羽の下は 歌舞伎の隈取りしたような 精悍な目

ここに住まいして30年近く
初めて訪れた 冬の贈り物
妻と二人 室内からのバードウオッチングと洒落込んだ
国道12号線を走る車の音は 消された
街中に生まれた静寂な世界は
キレンジャクの突然の飛来で 別世界へと誘(いざな)い 
冬景色に趣(おもむき)を添え 一体化していった

札幌は 今冬初めての大雪の朝 
昨夜戻った長旅での疲れた身体を
いともたやすく 癒やしてくれたキレンジャク
雪の降りが強くなったその瞬間 
一斉に枝を離れ 放物線を描くように
群れて 雪空に消えていった
つかの間の 感傷に浸りながら
穏やかなこころ模様に 不思議を覚えた

〔2020年2月6日書き下ろし。自然の予期せぬ贈り物。厳寒の地で生きる小鳥たちの姿にこころ惹かれた〕

旧交を温める

久しぶりに雪が降ったという 少ししばれた函館の夜
その地に住まう 中学高校時代の友を
数年ぶりに 呼び出して
寿司屋で 語り合う

酒の飲めぬ友は お茶を飲みながら近況を語る
互いの健康チェックから始まって
家族の動向や 仕事の話と尽きない
共通の友の名を出しては その消息を確かめる
もう50年近くも会っていない 級友たちの懐かしい名前
同窓会にも 出席したこともなく
若き時代の友の消息を知る手立ては 年賀状だ
あいつ山登りを始めたらしいぞ 元気だな
退職後故郷に戻って 実家で母親の世話を始めたとか 老老介護大変だな
市議会議員をリタイヤして ようやく自分の時間が持てたんじゃないか ご苦労さん
福岡に移住したって 老いると気候温暖の方がいいよな

悪い噂話は 聞こえてこない
青春という時間(とき)を刻んだ 代え難い時代
高度経済成長のど真ん中から社会に出て
いいときも悪いときも 果敢に人生を生き抜いてきた級友たち
想い出は 二人の胸中を駆け巡る
ただそこに留まることを よしとはしない二人だった
過去をふり返るよりも これからどうするのか
明日を考える喜びを 共に語り合うことが一番だった
夫婦で内地に旅行に行くこと
息子が旅行に関係する仕事をしていて 手配をしてくれたこと
コロナウイルスの流行が気にかかるが 楽しみにしていること
日常の中にある非日常性が こころをときめかす

6時間のバス移動で疲れた体が 癒やされた2時間
また会うことを約束して 別れた
送ってくれた彼の伴侶に 旅行の無事を伝えながら
友に明日の鋭気をもらったことを 感謝した

時間軸の中で 出会った友たちとの関わりの濃度を
確かめ合う貴重な機会を噛みしめながら
人の幸せを祈ることの喜びを 思う存分味わいたい
明日を語ることの歓びを 思う存分書き続けたい
いまの立ち位置に 安堵している自分がいた

〔2020年2月5日書き下ろし。3年ぶりに函館に来て友と再会。ブログの愛読者。褒められると素直に嬉しい。身近に感じていたことが互いの心の距離を埋めていく〕

16歳の少年

大望もなく
その日暮らしで 時間を潰す
もてないと 悩みながらも
頭と顔に なにやら液体をぶっかけて
気取ったふりして 粋がって
お洒落に時間と金をつぎ込む 16歳

勉強も 赤点取らなきゃまず安泰
家でやるのは ゲームだけ
反抗期だと 母親の愚痴は煙たがり 金の無心はお手の物
友だちと マチで遊びを覚える 16歳

この先の行く末は なにも見えない 決められない
親は大学進学も お前次第だと言うけれど
何をどうするかもわからぬままに 大学決めて何になる
もう少し高校時代を楽しみたい 中途半端な 16歳

高校に ただ行ってるだけで 
親は 子どもの教育をちゃんとしてると
それで 世間体は立つのです
親は 世間体を気にかけつつ暮らしています
稚気な世間知らずは どこ吹く風と呑気に暮らす 16歳

高校には行かず アルバイトで稼ぐ
中学を卒業してから バイト先は6つ目
早朝から出勤 大人に混じって対等に働く
早く稼ぎたかった 
社会は そんなに甘くない
自分に見合ったバイト先を見つけるまでが 苦労した
それでも そこそこで辛抱しながら頑張った
いのちの時間を削って 
夢を叶えるために 稼ぐことを決めた 16歳

親に依存することなく
早く18歳になって 自立したいと自らに檄を飛ばす
世間に依存することなく
早く18歳になって 学歴妄信の世間の空気を吹き飛ばしたい
学校に依存することなく 
早く18歳になって 同世代の者たちの甘ったれた言動を否定したい

だからいま 前を向いて自分の足で歩くことの厳しさを学んでいる
失敗を笑われようと 俺は俺の力で歩いていることを信じてひたすらゆく
16歳の誕生日 中卒を世間のさらし者にして喜ぶ輩に恩返します
16歳の誕生日 親への感謝の気持ちを大切に 心の痛みを学びます
16歳の誕生日 少し大人になった自分を ほめてあげます
そして16歳の誕生日 自分を信じる力をもっとつけるよう 社会で学びます  

〔2020年2月5日書き下ろし。4日16歳になった中卒の少年の胸に去来する覚悟とは何か。嘲り笑う者たちへのしっぺ返しはつまらぬ小事。大志に生きよう〕

鵡川の若き語り部

1月苫小牧で 鵡川高校3年生に 出会った
胆振東部地震で 人生の道を見つけたという

地震の朝 家族4人 外に飛び出し 無事を確認した
家の窓ガラスは割れ 室内は家具が倒れ モノが散乱していた
大きな余震が来るという フェイクニュースが流れた
だから 車内で4日間暮らした
親戚知人から 食料が届けられた
人の恩にすがるありがたさを しみじみ知らされた

町の復旧作業が進んでいった
高校生といえども やるべきことがあった
コミュニティビジネスに 惹かれ参加した
町を復興させる一つの手立て
産業振興が これからの鵡川に必要だと考えた
1年経って 進学を決めた
選んだ学部は まちづくりに関わる地域振興

淡々と話した
初めて震災からの心の内を 他の町の人に聞いてもらった
自分の人生を決めた経緯を 気負いなく語った
その語り口が 聞く者たちのこころに素直に響いてきた
そして 迷うことなく 将来を語った
大学で学んだあと 故郷に帰ることを 決めていた
若者のその清々しさに こころが洗われた

震災から1年4ヶ月
この高校生の純な決意を もっと早く知りたかった
彼の決意が きっと多くの人の希望となるだろう
飾らない語りが 共感を呼ぶ 
こんな子が ふるさとの明日を救う

〔2020年2月4日書き下ろし。胆振東部地震で被災した若い人たちの声を、丁寧に聞き取ることをしてきただろうか。金や物品をつぎ込むだけに終始する復興以上に、若者の声に耳したい〕
 
付記 
コミュニティビジネスとは
「コミュニティビジネスとは、地域の課題を地域住民が主体的に、ビジネスの手法を用いて解決する取り組み」と捉えています。近年、“ソーシャルビジネス”という言葉が使われるケースが増えていますが、“ソーシャルビジネス”が社会的課題全般の解決を目指すのに対し、“コミュニティビジネス”はそのうちの地域的な課題に特に着目しています。従って、“ソーシャルビジネス”は“コミュニティビジネス”を包含する概念ということもできます。
コミュニティビジネスの組織形態・活動分野とも特に決まったものはありません。組織形態では、NPO法人が比較的多くを占めますが、個人、会社組織、組合組織等、様々な形態が存在します。また、活動分野としては、まちづくり、環境、介護・福祉、IT、観光、地域資源活用、農業、就業支援等、あらゆる分野に活動が拡がっています。形・数などの定量的側面ではなく、地域課題解決というミッションを第一義に活動していることが、コミュニティビジネスたる所以です。
コミュニティビジネスの効果については、地域課題解決のためのビジネスの場を形成することで、地域における創業機会・就業機会を拡大する効果が望まれます。また、地域住民自らが主導し実践することによって、地域社会の自立・活性化、地域コミュニティの再生などの効果が期待されると同時に、活動主体たる地域住民にとっては、社会活動へ参画することで自己実現を図ったり、生き甲斐を得る機会となります。(「経済産業省関東経済産業局」ホームページから引用)