「鳥居一頼の世語り」カテゴリーアーカイブ

やめられない

福祉に生きた師の生涯
二人で毎週語り合い ようやく脱稿
4ヶ月近い日々
なんと 充実した時間であったことか
出版までの時間が 待ち遠しい

終わった途端に
また新たな取り組みを 二人は考えた
やらなきゃならないことを 
置き忘れていることへの悔しさ
やり切れていないことへの口惜しさ
新たな課題へ挑む やめられない面白さ

きっと そうするだろう
きっと そうしなければならないだろう
きっと かなり愉しいだろう

今度の課題は 師が運営してきた老人施設の この十年間の経営検証
介護保険制度導入以降の老人施設の経営は
規模によっても 人材確保においても 厳しい状況に置かれてる
手強そうで 手応え充分
門外漢の素人が どこまで書けることなのか
まずは 当たって砕けろの 心・意気
二人で望めば 願いは叶う
二人で臨めば 怖くない
二人で語れば 文字になる

やめられない 仕事の面白さ
じっくり 味わい尽くすまで
まだまだ続く 気の抜けない緊張感
それが 二人が生きる実感そのもの
それは これからの老人福祉施設のあり方を問う問題提起
書き終えるまで 二人の昼にパンと牛乳は欠かせない

〔2020年1月13日書き下ろし。あります。施設経営者と共に、過去十年の検証を通して今後の展望を考えてみたい。パンと牛乳の昼食、これからも続きます〕

1・17以降に備える

阪神淡路大震災から25年
今年も 霊を悼み 静かに合掌する

地震 台風 暴風豪雨 酷暑と大雪の異常気象
家屋倒壊 地崩れ 堤防決壊 水害 停電 交通網の寸断
震災以降毎年 被害甚大な自然災害が
日本列島に 容赦なく襲いかかってくる

ダムも堤防も 役には立たない
過去のデータは 次々と書き換えられた
今まで何事もなかった地域に
満遍なく 見事に 
予想を超えて襲来し 民の暮らしを非情に叩く

ローンの残った家屋の水没 損壊
道路 橋 堤防 河川 農工業用地の 破壊と破損
農業地域は作物壊滅と 異常気象による生産ダウンを余儀なくされる
漁業地域へ流木・泥などが海へ流出 港湾や養殖施設が破壊される
工業地域の生産ストップ 生産縮小を強いられる
流通ルートが寸断され 被災地への供給が遅滞する
日本の全産業と国民に ダメージ与え続ける災害は
国の防衛体制不備のまま 今年も予告なく何度も襲来するだろう

予算超過の東京オリンピックの開催年
金儲けしか頭にない輩の 災害リスクは二の次
浮かれる前に 都市機能が低下する 最悪の事態を想定すべきだ
開催中 東京だけで1千万人を越えると予想される
海外からの観光客を いかに安全に避難させるかは
東京都民も承知しなければ 事は悲惨な事態となる
ボランティアにも 充分な学習機会が必要だ 
避難場所の確認や 水・食料の確保
近隣県への協力要請 交通機関の確保などなど
都も国も シミュレーションしておく重要事項
訪日する観光客にも 自分で自分の身を守るよう
リスクの伴う訪日を プレゼンしなければ 片手落ち
おもてなしとは 安全を保障することが 大前提で最優先
肝に銘じて 札幌に押しつけられた競技を楽しむことにする
 
〔2020年1月12日書き下ろし。自然災害は避けようがないが、二次災害を避けるためにも充分な備えが必要だ。ただどのタイミングで逃げるかも想定したい〕 

痛みなきゲーム

子どもらは ゲーム機もって時間を潰す
兵士らは 値の張るゲーム機持たされて
いつでも 正確無比に攻撃できるよう
シミュレーションで 時間を潰す

本番の指令が 飛んできた
心うきうき 作戦開始
飛ばした無人攻撃機を
ターゲットに向かわせる
宇宙から監視衛星で追跡し
撃ての命令 スイッチオン
見事攻撃成功 小躍りしながら 高揚する
作戦見事に的中し
敵陣は 幾多の屍が折り重なり 
阿鼻叫喚(あびきょうかん)の巷(ちまた)と化す

阿修羅道に踏みいれし者たちは
戦争ゲームに 夢中です
敵を殺戮(さつりく)する快感は
ミサイル着弾の瞬間に わきあがる
倒れし生身の人間の 一人ひとりの死にゆく苦悶の表情は
誰ひとり想像できない 仮想世界の出来事なのです
遠くにありて 仮想世界の出来事にしか過ぎないのです

痛みなき戦争ゲームに参加する
主導する者も 命令される者も
みな他人の死に対し
無慈悲無感覚となるのでしょうか
自らの最期の刻を迎えたときに 
よき人間だったと
よき人生だったと
みな神に召されていくのでしょうか

その墓には きっと花よりもゲーム機が似合います

※阿修羅道(あしゅらどう):仏法の守護神とされる一方、六道の一として人間以下の存在とされ絶えず闘争を好む阿修羅が住む争いの絶えない世界。

〔2020年1月11日書き下ろし。痛みの伴わない殺戮が繰り返されている。核兵器のスイッチは誰が押すのか。安全に厳重に管理されていると何を根拠に信じているのか。世界はいつでも狂気を満たす準備を整えていることを想像しよう〕

殺せ!

ターゲットは
モニターにあった
「殺(や)れ」
命令一下
兵士はボタンを押す
遠方から 命中のシグナル受信する
ハイタッチし歓喜する アメリカ軍
命令下せし張本人
座して してやったりのしたり顔
敵の攻撃未然に防ぐ 国家テロ
正義の鉄槌くだしたと
公然と冒した殺人 無罪なり
殺した兵士らは 英雄なり

緊迫した状況
モニターで 敵機だと確信した
「撃て!」
命令一下
兵士はボタンを押した
ミサイルは 見事敵機を撃墜する
歓喜したイラン軍
その後 民間機だと判明
意気消沈のイラン軍
まずは 撃墜を否定する
証拠を出され すごすご認知
誰がどう判断し命令したのか
調査の上で 処分する
兵士らは 犯罪人となる

その前に ミサイル攻撃したその朝に
なぜ 事前に運航禁止しなかったのか
最大の防御は 民間人をいかに守るか
低レベルの防衛能力と無策を露呈する

176人の 還らぬいのちと人生に
人的ミスしました すみません
これでチャラにしようとするのが
戦争という魔物が支配する残忍な世界
その原因をつくった者たちは
今夜も枕を高くして 寝つくことだろう
犠牲になった人たちの冥福を祈りつつ
家族の悼みに添う 想像力を絶やしてはならない

戦争の代償は いつも罪なき人たちに払わせる
勝ち誇る者は 征服欲に満たされ さらに傲慢となる

〔2020年1月11日書き下ろし。やり切れなさが続きます。176人方々のご冥福を祈りつつ、残酷な現実を決して忘れぬようにしませんか〕

付記
イラン、ウクライナ機の撃墜認める 人的ミスとおわび
イランの首都テヘランでウクライナ国際航空機が墜落して176人が死亡した事故について、イランの統合参謀本部は11日、イランメディアを通じた声明で、撃墜を認めた。「人的ミスだった」としている。ザリフ外相も同日のツイッターで撃墜を認めた。イランはこれまで、ミサイルによる撃墜を否定していた。
統合参謀本部は声明で、イランが8日に米軍の駐留するイラク軍基地をミサイル攻撃した後、「イラン軍は高い警戒レベルにあり、米国の戦闘機が我々を標的にしていると報じられるなど敏感な状態だった」と釈明。「(ウクライナ機が)イランの精鋭部隊・革命防衛隊の軍事拠点の方角に向かうなどしたため、不注意で撃墜した」と撃墜を認めた。同本部は、犠牲者への追悼と謝罪も表明した。
墜落により多数の自国民が犠牲になったカナダのトルドー首相は9日、「イランの地対空ミサイルによって撃ち落とされた」と指摘していた。(テヘラン=杉崎慎弥/朝日新聞デジタル版/2020年1月11日 13時20分)

裁かれるわたし

相模原やまゆり園事件の裁判始まる
1月9日 社説に見る個々と社会の責任を問う論調
「一人ひとりの、そして社会の深淵のある差別に向き合い、問い続ける」(朝日)
「障害者が地域の一員として暮らせるように社会全体で取り組む必要がある」(毎日)
「決して植松被告も強者ではないのに、弱者の排除に回るのはなぜか、誰もが自問自答しつつ、現代の病理の本質に迫らねばならない」(東京新聞)
「被害者だけではなく、社会全体の意識が問われていると捉えるべきだ。私たち一人一人が差別を生む土壌を変えていく決意が求められよう」(道新)

この世に生を受け 生きていく 
一人ひとりのいのちの尊さは
地球の重さに等しい 
美しいコトバ
きれいごとの建前論
知ってなおかつ そうあるように
理想の福祉社会を創る努力こそ
いま生かされている者たちの この世の責務

本音と建て前 総論と各論
さもわかったかのように 嘯(うそぶ)くところこそ
糾弾されなければならない
そこには 社会の意識変革をくじき
現状をただ憂うふりをした者たちが 群れ集まる 
結果 何もしない 何も起きない 何も変わらない
一人ひとりが 醒めていく
そしてまた 事件が起こり 同じ口調で論じ合う

差別の負のサイクルを 食い止める
そこに 名もなき弱き者たちが 
いま 裁きの場に立つ
裁かれるのは 被告だけではない
わたし自身の沈黙と怠慢 そして本音である

〔2020年1月11日書き下ろし。裁判を通して、《わたし》という存在を問われる場をとし考えていきたい〕

美帆という名

相模原やまゆり園で 45人が死傷した裁判が始まった
横浜地裁は 一人を除いて被害者を匿名で審理する
母は「甲1」と呼ばれることに 納得できなかった
「美帆」と呼ばれることを希望した
でも フルネームでなければ認められなかった

この国の人権侵害は ハンセン病問題と同根
ハンセン病家族訴訟も 家族は実名公表を避けた  
参議院議員選挙がなければ 国は上告し
勝訴を勝ち取るまで 家族の苦痛は続いたはず
国家ぐるみの人権侵害 
厚労省 文科省 法務省 そして国会議員
不作為を放置した責任は いまも何も果たされてはいない
裁判に勝訴したからとて 差別と偏見はなくなるはずはない
被害者に その壁を破るだけの余力は ない
実名がわかればすぐに 心ない歪んだ輩が拡散し
非難 中傷 差別 蔑視 嘲(あざけ)り尽くし
社会的制裁を 卑劣に繰り返す
だから 被害者は沈黙を強要され続けるのだ

老人施設が措置の時代であった頃
「劣等処遇の原則」がまかり通った
生活保護者もシングルマザーも
一般社会の生活レベルよりも 常に低く
社会に哀れみをかけられて 
養われていることを 肝に銘じ
黙って従い 物言うな
強迫じみた 沈黙の劣等処遇
いまも 社会の根底に脈々と流れている
払拭できない不当な差別と強い蔑視感

障がい者も 病者も 年寄りも
社会ののけ者 忌み嫌われ者
生きたくば 名前は入らぬ
甲乙番号だけで充分だ
地域社会に それ以上求めるなかれ
隔絶された世界で 
生きながらえる 衣食住があるならば
甲乙番号だけで充分だ
地域社会に それ以上求めるなかれ
人権を侵されようと なにされようと
生かされたくば 沈黙こそ処世術
地域社会は それ以上何も求めない

歪んだ鏡に映る 自分の姿を見て思う
みんなと同じ 五体満足ってなんて素敵なんだろう
歪んだ鏡に映る 自分の心を見て思う
みんなと同じ なんて思いやりに溢れているんだろう
歪んだ鏡に映る 世の仕組みを見て思う
みんな平等 なんて使い勝手がいいのだろう
歪んだ鏡にしか映らない 世の正義を見て思う
みんなと一緒に 異質な者を排除するのは快感です
それが 暗黙の了解 世の習い
社会の歪みは放置され さらに歪みを増して
沈黙の劣等処遇を強化する

いま美帆という名で その沈黙を破る闘いが始まった
 
〔2020年1月10日書き下ろし。相模原事件に注目してください。関心を強く持ってください〕

若者を危険に晒す

12月20日イランのロウハニ大統領と会談
自衛隊派遣について 理解を得たつもりでいた

サウジアラビア UAE(アラブ首長国連邦) オマーン
3カ国を歴訪する
その口乾かぬ翌8日 事態急変
イランがイラク国内の 米軍駐留基地をミサイル攻撃
迅速な判断 中東歴訪の中止発表
自衛隊の情報収集よりも 中東3カ国に出向いた方が
事態の収拾を 世界に発信できるのに
なんとも 覇気なき撤退か
アメリカとイランにいい顔できると自認して
仲を取り持つ努力は口先だけで 何もせずに終わります
ただただ 危険地帯に行きたくない
リスクを恐れ 安全地帯で様子を伺う
アメリカのご機嫌伺い 丸見えで 
中東諸国は それ見たことかとあきれ顔

でも自衛隊は大丈夫 
こんな事態だからこそ 派遣に前のめり
「海上警備行動」の発令で 武器の使用が可能です
ここぞとばかりに 集団的自衛権をお見せします
同盟国の得点稼ぎに 若者たちを危険に晒(さら)す

「今年は戦後外交の総決算に挑戦し 新たな外交の地平を切り開いていきたい」
ロシアとの北方領土も 北朝鮮との拉致問題も
韓国や中国との外交・経済問題 
行き詰まり どん詰り 
滞(とどこお)って 何ひとつ解決してはいない
事態の悪化を招いた外交 どんな総決算になるのやら
新たな外交の地平は 見事に8日
その視界を自ら遮(さえぎ)り チャンスを逃す
挑む前から白旗あげる 前触れか

アメリカの大義のプロパガンダが 動いています

※「大義のプロパガンダ」をテーマにした、「鳥居一頼の世語り」(117)/2019年11月9日掲載の「子どもにも分かる嘘」をご覧ください。

〔2020年1月8日書き下ろし。ガソリンが150円以上になりました。灯油の値段も厳冬期の北海道ではヤバイです。自衛官も道内から派遣されます。家族の不安はいかばかりか。偉いお方は、暖かい部屋で相談ぶって命令すれば済むことです〕

一攫千金の夢

はっさん 宝くじどうなった

どうもこうもない 
今年は運が向いてくるなんて 辻占いに言われて
買ってはみたが 全然ダメ
あの辻占いに そそのかされました

当たるも八卦 当たらぬも八卦 
宝くじとて同じ事
もぅ一つ 今年運気があるということは
まだ捨てたもんじゃない
くじを買ったのは 去年のこと
今年の運気で 買ったわけじゃないからね

さすが大家さん よくぞ言ってくれました
その言葉を信じて 今年はもっとくじを買いましょう
一年後 どうぞお楽しみ

おやおや ずいぶん待たせるね
家賃だけは 待てませんよ

一攫千金(いっかくせんきん)の夢を追う 
どこにでもありそうな世情です
でも 博打(ばくち)ともなれば 人も豹変します
カジノを含む総合型リゾート(IR)
運営事業者の選定基準を盛り込んだ基本方針決めるという
博打好きのアメリカさんの肩入れで 
あぶく銭を巻き上げる 一大国家プロジェクト
金儲けしか頭にない輩たちは
こぞって誘致話に 現金抱えてあの手この手で懐柔策を弄する
新年早々ケチがつき 議員の逮捕者出る中で それでも方針変えません 
政権は 無視を決め込み 木で鼻をくくる 
今年も そのおぞましさは変わらない 

いま号外が出た!
イランがアメリカへの報復作戦開始
イラクの米軍駐留基地をミサイル攻撃!

トランプのテロ 
人命を顧みない 身勝手卑劣きわまる大博打
その責任を だれが取るのだ!

〔2020年1月8日8時52分号外! 世界は博徒が闊歩する。体裁繕う政権は終末期を露呈する〕

ふがいない

大家さん 聞いたかい
あの夫婦 別れたと思ったら
また一緒になんちゃら 言い出して
周りの迷惑かえりみず 
ふっつく相談 ぶってんだってさ

はっさん それでどうなった

どうもこうもありゃしない
俺の言い分聞くなら 一緒になってやろうって言い抜かして
あんたの言い分聞いてたら とても一緒になれませんて言い出す始末
双方なかなか 折り合わない

これで何度目だい ふっついたり別れたり
ほんとに呆れかえるね

犬も食わない夫婦げんかとはいうものの
退屈しきった世間様
どんな始末がつくのやら 高みの見物してたけど
今じゃあきれて 世間の関心薄れるままに 
当人同士で つばぜりあい
やっぱり 見ててアホらしい
やってられるか 好きにしてっていうところ 

だから世間は 背を向けたってわけかい

少しは 面白くなるかなと期待した分
こりゃどうにもならないと
みんなも悟った次第です

そもそも ふっつこうというのは 互いの打算
思惑外れりゃ それは無理ってもんだろう
まあまあ 世の中変えるわけでもあるまし
好きにするといい
 
細かいところが気になって
大事なところが見えないこのふたり
寄り合えないじゃ仕方ない
復縁も つぶれるのは道理
はじめから分かっていたことなのに
何を考えているのやら 
事の大事の道筋を つけられないふたりでは
大同団結なんぞ 最初からできるはずはない

ほんとに ふがいないふたりだね

落としどころもない話
落ち度を 責め合うふたりでは
周りはとうてい 落ち着かない
問題は 次の選挙で落ちぶれるかどうか
落ち目の回避だけのこと

これじゃいつまで経っても 意地の張り合い 痴話げんか
内閣の支持率低下の このチャンス
こんなレベルじゃ野党さん 民は愛想尽かしています
この体たらく いつまでさらしているのでしょう
せめて通常国会までに シャキッとしてはいかがです

期待薄…

〔2020年1月6日書き下ろし。野党の共闘この期に及んでまだ寄り合えない体たらく。民心は遠のくばかり。言ってもせんないか〕

ふくしとは

「ふくし」とは
「ふだんの・くらしの・しあわせ」

冬休み 元気に過ごしているかな
給食がないけど 三食きちんと食べている
今日も 子どもだけでお留守番
お母さん 朝から晩まで頑張って働いているんだね
昼ご飯 一人で支度できるようになったんだ
下の子に ちゃんと食べさせなきゃね
偉いぞ

とても寒いね
暖かいかっこうしてるかな
寒い部屋にいないかな
風邪引いていない
えっ 咳してるの 熱はないかい
下の子熱があるから 氷枕で冷やしているのか
病院には 行ってないの
そうだよね 母さん仕事でいないから
お正月だし 病院にも連れて行けないんだね
風邪引いても 買い薬飲んで 我慢して寝るしかないのか
お母さんも心配で 辛いね
何かあったら 連絡できる人はいるのかい
そうか あんまり迷惑かけたくないか
暖かくして やわらかい温かいものと水分だけはとってね
看病してるって 偉いな

今年のお正月も どこも遊びに行けなかったんだね
お年玉を もらうこともなかったんだ
でもなに
お母さんが 新しい服を買ってくれたの
お正月の朝起きたら 枕元に置いてあって
前からほしかった服だから すごくうれしかった
よかったね
お母さん 喜んでくれることが 一番
また頑張って働こうって 元気がでるみたい
今度の休みにその服を着て みんなで買い物に行くって
お母さんと約束したんだ
だから 早く風邪を治してあげたいんだ
やっぱりきみは すごく偉いな

ただね
靴が小さくなって
歩くと少し痛い

ないものねだりせず
わがままもいわず
身を粉にして
いまのくらしを 子どもとまもる

「ふくし」とは 母と子の
「ふだんのくらしのしあわせ」づくり

〔2020年1月5日書き下ろし。「物質的剥奪指標」から母子家庭の貧困について考えてみた。幼気(いたいけ)な子どもたち、母ちゃん、ガンバレ!〕