ボランティアコーディネーターの現在地

かけ声ばかりの地域包括ケアシステム
課題は在宅福祉を支えるボランティア
目論見は大きく外れて取らぬ狸の皮算用

地域で戦力になる人がそもそも少なくなった
高齢化が進みボランティアされる側になる
おもいはあっても身体がついていけなくなった
年金支給まで現役を続けなければならなくなった
若い世代や中年世代も時間にお金に余裕はなくなった
家計の足しにとパートで頑張る人も少なくない
他人の事より我が暮らしが優先される

世間体など気にしてられない
体裁などつくろうのもバカらしい
見栄を張ってもすぐに剥がれる
気苦労ばかりで見返りもない
世間体など一銭にもならない

ありのまんまで暮らすのが一番
他人と関わらなければ妬まれることもない
他人の面倒に巻き込まれることもない
他人に口出しされてもほっとくしかない

ボランティアコーディネーターは
打開策もなくボランティアを募集する
仕事だから仕方なくボランティアを募集する
イベントは福祉団体と老人クラブに動員かける

ボランティアコーディネーターは
現状を嘆くだけで動くことはない
福祉へのビジョンもなくおもいもない
地域の人を惹きつける魅力もない
コーディネートする力量がそもそも欠けている

ボランティアコーディネーターは
ボランティア研修会を企画した
講師の講話を退屈そうに見ていた

〔2022年1月15日書き下ろし。ボランティアコーディネーターの現在地、心当たりは?〕