阪野 貢 のすべての投稿

ことの始まり

ことは始まりがなければ 終わりはない
ことの経緯がなければ 広まらない
唐突に 出現しスピード感を持って拡散し
人類の生命を 脅かしているウイルス
自然の驚異は 水害や地震以上に
病原菌が その感染力を常に蓄え
一気に出現する 不気味な怖さ

ことは一からしか 始まらない
ことは 一のままでは決してない
甘い防疫体制を 簡単にすりぬけ
日本でも 初めて死者が出た
誰も想定しない事態に遭遇 
対策の抜本的な見直しを迫られ
緊急予算が組まれた
ホテルの部屋には 観光客が使ったであろう
解熱剤の袋が 捨てられていたという

ことの始まりには 原因がある
ことの原因を見落とすと 暴走し手に負えなくなる
目に見えないウイルスは 沈静化したとしても
誰かの体内に潜伏し 出現するチャンスをうかがう
人は 疑心暗鬼にかられ 不安を増幅させる
貧しき者は 生活苦にのしかかる 更なる脅威にさらされる

ことを黙らせるには 口封じが第一だった
ことを治めるには 人民の沈黙が第一だった
危険な兆候をいち早く発した者は 
偽情報で 人心を惑わした罪に問われ 捕まり処分され 
挙げ句の果てに ウイルスの感染症で亡くなった
人心を乱す者は 容赦なく断罪してきた思想統制国家
ウイルスは その体制も人民も 容赦なく叩いている
ウイルスは 指導者たちのふがいなさを 暴露した
ウイルスは 基盤の経済成長を 見事に潰した
ウイルスは 国家体制の治世の限界を 明らかにした
ウイルスは 香港の街を 一時強制的に沈静化する
ウイルスが 人民の不満の起爆剤にならぬよう 警戒を強化する

ことは前触れなく 世界中の国に出現する
ことは静かに 世界中に人を介して忍び寄る
北朝鮮は箝口令をしいて 情報管理を徹底する
アフリカには エジプトに侵入したという
どの国も 医療体制が不整備なところは 
いつも 貧しき者たちが犠牲を強いられる

ウイルスよ
無差別な自然の驚異と化して 人間の傲慢さを叩く  
ウイルスよ 
せめて貧しき者たちを 回避してほしい
ウイルスよ
その正体を 研究者の前に明らかにしてほしい

〔2020年2月15日書き下ろし。コロナウイルスの流行と重症化が止まらない。日本も一から防疫体制の見直しが求められた。頼みの綱は病原菌研究者、ガンバレ!〕

閣議決定

桜で妻は 友だちもどきを勝手に招待
公私混同叩かれれば すぐに夫は動きます 
出しゃばる妻に 手を焼きながらも
最高権力者の伴侶の立場は いつも安泰 
コロナウイルス防疫以上の厳戒態勢
国家に守られ 私人だと決定する茶番劇
前代未聞が 通常化する閣議決定  
もりかけ続きの桜の案件
年明け国会論議 事実隠蔽で終始する
疑問は深まるばかり 埒明かず 

中東へ トランプさんの意向受け
情報収集活動へと 無駄な自衛隊派遣
とりあえず 閣議決定
国会の承認 いりません
心配しないで 行ってきてください
何かあったら その時考えましょう
国会は休みで 機能不全中の脱法行為

検事総長に据えるため
規則の変更いたします
閣議決定 有効活用
だから 大丈夫
心配しないで その気になって
辞令の交付 待っててください
国会の論議なんか なんの意味もありません

閣僚・官僚尽くすのは 国民ではありません
任命権者のあなたに 一命委ねます
だから閣議決定 バカげた案件でも
閣僚は 言われるままに 承認するだけでいいのです
官僚は 迅速に後始末できれば 評価されるのです

閣僚・閣僚が尽くすのは ただただ任命権者のあなたです
無能さを暴かれても その地位に 居座り続ける図々しさ
質疑応答できなくても 官僚火消しいたします
国民のために というコトバを吐くたびに
国民を欺くことを暗示して 裏切る覚悟で臨みます

だれも 逆らいません
だれも 物言いません
だれもが イエスマンで奉仕します
これからも 閣議決定で国の舵取りいたします
検察や警察の権力握れば もう怖いものはありません
脱法内閣 ここにあり

国政は 頭の賞味期限は当然切れる
そのタイミングだけが関心事 民は傍観し続けます
そこが狙いの権力者
民が 無意識に批判せず 何も言わずにいることが 
無言の承認得ていると 論理の飛躍は常套手段
操りやすい国民に 育っているのが
ただただ 嬉しいのです

国会軽視の閣議決定
次には どんな脱法を企てているのやら
議会民主制度の崩壊の兆しを 感じたときには 
時遅しかもしれません 
 
〔2020年2月15日書き下ろし。国会の答弁やその言質を聞くにつれ、この内閣の危うさが露骨に表出している。閣議決定のこれからの動きは不気味だ〕

検察の検察たるを示せ

ようやく訪れたおらが春
この人事 受ける方に非はありません
ならば堂々と お受けなさい
命令権者の意のままに 検察が歪められるのを
傍観 若しくは指揮するならば
当然の報いは 覚悟してもらいましょう

内閣は永遠には続かない
そのお先棒を担ぐ者たちの一人に
成り下がる品位が 問われています
断り切れない 己が出世へのたぎる渇望
私欲に見事に刺さりこみ 生き恥さらすこととなる
当然の報いは 覚悟してますか

正義とはなんぞや
公正とはなんぞや
幸福とはなんぞや
それを身勝手な価値観や倫理観で
ご都合主義の政策掲げ 破壊続ける権力に
身を委ねることを 愉しみなさい
検察の歴史を 汚点に変える人となる
当然の報いは 覚悟の上でしょう

さあさあ 気持ちよく その意向受け取りなさい
いままでほしかった椅子が 目の前にぶら下がっているのです
それを拒む理由は 何一つありません
あなたが慕ってきた方からの 最上のプレゼント
一度はあきらめかけたその椅子は いま手の届くところにあるのです
国会では法相が 答弁に誠意をこめて援護しています
ものは言わねど 人間の強欲を 見事に見せてくれています
罪人も質は違えど 強欲の根は同じと心得て
捜査に 私情を隠さず 意向をはさむ人となる
だから 罪人と同等に報いを 受ける覚悟もおありでしょう 

その覚悟が おありなら
おなりさない
おすわんなさい
その地位で 賢い頭でよくよく考えてみてください
内閣のパラサイトに なりますか 
それとも 世の中の不正をただす「時の人」になりますか 
民は 固唾を呑んで「正義はなされる」ことを信じたい

〔2020年2月12日書き下ろし。ここまで批判されてまで、どうして断らないのでしょうか。本当に人を操り、その気にさせることに長けた権力者です〕

なりふり構わず

なりふり構わず よくやるね
どんな悪さを したのやら
尻尾を つかまれそうになったなら
のらりくらりと 見せといて
裏であくどく しばきする
数に頼りし権力の やりたい放題 好き勝手

なりふり構わず よくやります
どんな悪さも これからは
尻尾を つかまれても大丈夫
お庭番が捜査して ヤバいときにはすぐ中止
猫に鰹節 証拠隠滅 お手のもの

なりふり構わず よくやるね
バレても平気 どうということもない
いままでのことは ほんのさわりで些細なこと 
これからが いよいよ本番 覚悟せよ
行政も 立法も 思いのままに操って
いよいよ本丸 司法を牛耳る準備はできた

なりふり構わず よくやりました
褒めてください おじいちゃん
ここまで来ました 三権ゲット
美味しい権力 継続の手立ては 準備周到整えた
座を狙う者たちを 早め早めに見事に叩き
批判する輩は 検察に暴いてもらい 
社会的制裁与えて 厳罰喰らわす
これまでの既得権 ロシアのプーチンもどきで だれにも渡さぬ 
よいしょする輩は ペットもどきで 尾を振り続ける

なりふり構わず 功を奏してよくなります
NHK大河ドラマ『麒麟がくる』は 視聴率好評ゲット
独裁者に刃向かう 末路の明智光秀 見るがいい
検察も我が身を追求できぬよう すでに手回し終えた周到さ
一億五千万円 惜しくない
徹底的に叩くときには 笑いながら刺客を送る
真っ向から不満は言えぬ 小賢しい小心者たち
いつか我が身に降りかからぬよう 姑息な態度をひけらかす
明智光秀の反逆は 決して許さず その芽は瞬時に断つ 
その崇高な志と企てなくば 一国の独裁者に君臨できぬとしるべし

なりふり構わず 我が身大事によくなります
歴史に名を残すことは たやすきこと
どんな不名誉も すべて功績に評価され 書き継がれていくのです
だから 歴史に裁かれることのないよう いまから手立てを尽くします
人生に悔いを残さぬよう 私事の大義を果たします
憲法改正 簡単です
反対者は 強く取り締まるよう お庭番に指示します
思想転向すれば 何の心配もありません
だから 現世に明智光秀が現れることなど 期待しないでください
現れても 無駄死にするだけです

えっ恐怖政治って 何ですか?
笑止千万! 
お隣の国々よりも かなりゆるいです

※お庭番(おにわばん):江戸幕府の職名。将軍の命を受けて諸国大名の動静、老中以下諸役人の風聞、世間の雑説などの情報収集を行う隠密御用を勤めた。

〔2020年2月11日書き下ろし。検事総長の就任問題。ただ事ではありません。注視してください〕

飛沫飛ぶ

飛沫飛ぶ
第一次世界大戦
アメリカが隠蔽工作したが結果の
スペイン風邪の大流行
米兵の弱点 敵に知られぬようはかったが
その戦略が 大凶と出て
世界に蔓延したインフルエンザ
いまだ大国 その流行に悪戦苦闘の惨状なり
中国を非難するその口は
その卑劣さを 歴史に学ぶ心なし
アメリカ一番と うそぶく男の支配の中で
民も企業も軍隊も 正義と良心 金に置き換えて 
世界を歪めているだけか

飛沫飛ぶ
コロナウイルスの防疫の果てに 監禁状態となりし民
起こりうるリスクは 想定済みか
船内感染進む中 幼き子らの一命も危うし
先に救うべき命を なぜ放置してきたのか
後手後手にまわるお粗末 披瀝して
船内の民の不安をただ煽り 言い訳だけは上手くなる
いまごろようやく緊急搬送とは 情けない 

飛沫飛ぶ
観光立国 存亡の危機
中国からの観光客が いかに日本の経済を潤してきたのか
ホテルの倒産の危機もささやかれ 
沈静化の気配なければ 関連倒産起こってこよう
IR推進法案論議しようと てぐすね引いてお持ちの方々
要はこうなると 危機感持って臨みなさい
あぶく銭を稼ぐつもりが 
飛沫が飛ぶと一瞬に 経済回らぬ緊急事態
そんな危うい政策の上に乗せられた 暮らしのあることを
見事に証明して見せました

飛沫飛ぶ
消費税で落ち込んだ経済活動
追い打ちかけて 飛沫が飛んだ
30年までに 消費税15%のアップをしなければ 
財政持たぬと IMFの提言踊る
いつまでも つまらぬことを隠し続ける 小っ恥ずかしい内閣は
老害と自己保身だらけの輩と取り巻きを頼りに
それにつながる官僚たちと 
スローガンしかない政策掲げて 飛沫を飛ばす
日本丸は 船内感染をさらに拡大させ
もう防塵マスクすら 通用しない
民は 無残にも防御を解かれ 裸体を飛沫に晒す 

飛沫は 毒性をさらに強め 無差別に攻め
日本の経済を 深刻な事態へと追い詰めていく  

〔2020年2月11日書き下ろし。検疫体制の問題も今回露呈した。観光立国はウイルスで瓦解していく。その脆弱さをIMFに指摘された〕

付記
「新型肺炎、日本経済のリスク=消費税15%への上げ提言―IMF」
【ワシントン時事】国際通貨基金(IMF)は10日公表した日本経済に関する年次審査報告書に関し、新型コロナウイルスによる肺炎感染の拡大は「新たな景気へのリスク」と警戒感を示した。高齢化による社会保障費増大で財政悪化が深刻になると懸念。消費税率を2030年までに段階的に15%へ引き上げるよう提言した。
審査担当のポール・カシン氏は、新型肺炎の感染拡大で中国との間で貿易や投資が冷え込む可能性を指摘。「訪日客数の落ち込みで観光や小売りが打撃を受ける恐れがある」として、日本経済への影響を注視すると説明した。
報告書は、財政赤字が膨れ上がる中で「債務持続性のリスクを減らすため、緩やかな消費税増税」を求めた。消費税率を30年までに15%に引き上げれば、財政赤字が国内総生産(GDP)の2.5%分減ると試算。社会保障費削減などと組み合わせることで、赤字は最大6%減らせるシナリオを示した。(時事通信社2020年2月11日) 

ブリコルール

ブリコルールとは 
ありあわせの物を用いて
工夫して 何かをつくる人のこと
冷蔵庫にある残り物をあさって
うまいおかずに変える人
といったところか

国会にある 与党という冷蔵庫に
何年も賞味期限の切れた議員が 閉じ込められていた
そこからいつも食材を見繕って 料理する
うまい物ができるとは 断定不能 
つくる料理人は 皆目わからない
なにせ 人格音痴のブリコルールなのだ
だから まずいものが無造作に食卓に並ぶ
それでも 官僚は嫌な顔一つせず 美味しそうにいただく
それが 国の生き残りをかけた 国政忖度食堂
時々食あたりしたら いつも食材のせいにされ
料理人は 決して罰せられることはない

桜の園に集まった宴会のことなど
民は 決して口にしてはならない
それ以上に 決して口にはできない
もし口にしたとしたら 決して口外してはならない
すでに吐き出したとは 決して言えぬ
料理人の配下の 法の番人たちが
民を取り締まるために 密かに動き出すから

もう これ以上書けぬ

〔2020年2月10日書き下ろし。コロナウイルス対策は中国の政治体制の歪みを露呈したが、いまの料理人は国会で民をあきあきさせる見事な戦略で、政治と暮らしを分断する〕

知の佇まい

2月3日午後から 吹雪き出した
北のリゾート地 富良野にいた
北海道上川管内は 北から南まで400キロメートルある地域
9日管内の江丹別では ー36.0度まで下る
国内でー35度以下になるのは 19年ぶりだ
旭川市を除いた 3市13町1村
民生委員児童委員初任者研修で 
170名が 集まった

ワークショップは 
3年前に この地域を襲った暴雨水害を彷彿(ほうふつ)させる
詩『わたしがここで暮らす理由』の朗読からスタートした
昼食後の眠気を まず覚ました
グループでの 詩の朗読や話合いが進むにつれ
徐々に打ち解け合い 笑い声や拍手の音も強くなってきた
大きな不安と小さな不満を抱きながら 参加した研修
終盤に 手持ちの資料の色を使って意思表示させる 
簡単なアンケートを実施した
「腹をくくってやるしかない」と 
前向きに考え始めた人が多かった
不安は なかなか払拭できないだろう
それでも「来たときよりも 元気をもらった」
現任は「新任のときに こんな研修を受けたらよかった」 
別れ間際に お礼を言われた

参加者は会場を後に 吹雪く中帰路につく
無事の帰宅を 祈った
富良野支部長は 玄関口で見送る
タクシーに乗り込む 道民児連職員と私を追って
降りしきる雪の中に立ち 最後まで見送ってくださった
他の会場ではなかった その人柄が滲み出た温情だった

彼女のさりげない知の佇(たたず)まいを 静かに感じた

※『わたしがここで暮らす理由(わけ)』:鳥居一頼の世語り(26)2019年8月11日投稿 から引用する

〔2020年2月8日書き下ろし。14支庁の半分の研修を消化した。会場を担当する地元に感謝しながらも、このような見送りにこころ和み温まる。私もまた旅人なり〕

アメリカの脆弱さ

2月1日 
1500万人が罹患 14万人が入院 8200人の死者が出ていた
2月8日
2200万人が罹患 21万人が入院 死者1万2000人に増えていた

コロナウイルスの防疫の初動を誤ったと
世界から 批判される中国首脳たち
アメリカは インフルエンザ流行に対処してきたのか
コロナウイルスの比ではない この異常な数値の上昇
大統領に振り回され 国を二分化されたなかでの
最悪になると予測された防疫体制は 一体何なのか

「他人(ひと)の振り見て 我が振り直せ」
米大統領には 通じるコトバではないし 通じることはない
権力欲に支配された己の姿しか映さぬ エゴイスチックな鏡には
魔女の呪文が かけられた
「インフルより優先するのは 大統領選挙だ」

米国は 貧富の格差社会をさらけだし
予防体制の脆弱さも 大流行の要因か
ウイルスは 貧しい者たちを無差別に襲い 犠牲を強いる
貧しき者たちは 防ぐ手立てもなく 罹患すれば重篤に陥る
ウイルスは さらにその周りに蔓延していく悪循環
富みし者たちは 健康診断怠りなく 予防接種は万全に 
罹ればタミフルを服用し 早期快復はかるだろう

この事態を承知の上で 
10月から4ヶ月間 流行を止められず
沈静化するどころか 被害は拡大するばかり
アメリカンファーストと 世界を混乱させて気取る者たち
犠牲者をどれだけ出せば ディールに見合うのか
数でしか見ない者たちは 死んだ一人ひとりの人生に
見合うだけの国づくりをしてきたのか 教えてほしい

えっ 製薬会社がガバガバ儲けて 収益はうなぎのぼり?
えっ 大統領選挙の軍資金に 回収されるって!
風吹けば桶屋が儲かるのは 世の仕組み
だから 沈静化の対策は いまはできません
そんな推察も できないわけではない 
深刻な政治がらみの事態を 否定できますか

アメリカの国民よ 自らを防衛せよ
日本もいまだ アメリカのくしゃみで風邪を引く
日本の国民よ 自らを防衛せよ

〔2020年2月8日書き下ろし。インフルエンザの流行は決して油断できない。流感予防対策を万全に。日米の政治の動向にも注目を〕

付記
「米国でインフルエンザ猛威 死者1万2000人」
【ロサンゼルス=上塚真由】中国・武漢市で発生した新型コロナウイルスが猛威を振るう中、米国ではインフルエンザが流行している。米疫病対策センター(CDC)は7日、最新の推計値を発表。2019~20年のシーズンで患者数は2200万人に上ったとし、さらに拡大する恐れが指摘されている。
CDCの推計値では、1日までの1週間で患者数は300万人増加し、昨年10月以降の累計で2200万人となった。インフルエンザのために21万人が入院し、死者数は1万2千人に達したとしている。今年は子供の症状が深刻化するケースが多く、すでに小児の死者数は78人となった。
米国ではインフルエンザが原因で毎年少なくとも1万2千人以上が死亡。とりわけ感染が深刻だった17~18年のシーズンには患者数は4500万人に上り、6万1千人が死亡した。インフルエンザ感染は例年10月ごろに始まり、5月ごろまで続く。米国立アレルギー・感染症研究所(NIAID)は、19~20年は過去10年で最悪規模になる可能性があると予測している(産経新聞2020年2月8日)

雪の朝の訪問者

雪降る朝
キレンジャクが 十数羽群れて舞った
頭部の短い冠羽(かんう)は 風に小さく揺らぎ 
尾の先の黄色のラインが 認識票だった
向かえの庭の木の 小枝に残る赤い実に
とりついてついばむ 可愛い姿
スズメ大の 茶系色の丸っこい姿
冠羽の下は 歌舞伎の隈取りしたような 精悍な目

ここに住まいして30年近く
初めて訪れた 冬の贈り物
妻と二人 室内からのバードウオッチングと洒落込んだ
国道12号線を走る車の音は 消された
街中に生まれた静寂な世界は
キレンジャクの突然の飛来で 別世界へと誘(いざな)い 
冬景色に趣(おもむき)を添え 一体化していった

札幌は 今冬初めての大雪の朝 
昨夜戻った長旅での疲れた身体を
いともたやすく 癒やしてくれたキレンジャク
雪の降りが強くなったその瞬間 
一斉に枝を離れ 放物線を描くように
群れて 雪空に消えていった
つかの間の 感傷に浸りながら
穏やかなこころ模様に 不思議を覚えた

〔2020年2月6日書き下ろし。自然の予期せぬ贈り物。厳寒の地で生きる小鳥たちの姿にこころ惹かれた〕

旧交を温める

久しぶりに雪が降ったという 少ししばれた函館の夜
その地に住まう 中学高校時代の友を
数年ぶりに 呼び出して
寿司屋で 語り合う

酒の飲めぬ友は お茶を飲みながら近況を語る
互いの健康チェックから始まって
家族の動向や 仕事の話と尽きない
共通の友の名を出しては その消息を確かめる
もう50年近くも会っていない 級友たちの懐かしい名前
同窓会にも 出席したこともなく
若き時代の友の消息を知る手立ては 年賀状だ
あいつ山登りを始めたらしいぞ 元気だな
退職後故郷に戻って 実家で母親の世話を始めたとか 老老介護大変だな
市議会議員をリタイヤして ようやく自分の時間が持てたんじゃないか ご苦労さん
福岡に移住したって 老いると気候温暖の方がいいよな

悪い噂話は 聞こえてこない
青春という時間(とき)を刻んだ 代え難い時代
高度経済成長のど真ん中から社会に出て
いいときも悪いときも 果敢に人生を生き抜いてきた級友たち
想い出は 二人の胸中を駆け巡る
ただそこに留まることを よしとはしない二人だった
過去をふり返るよりも これからどうするのか
明日を考える喜びを 共に語り合うことが一番だった
夫婦で内地に旅行に行くこと
息子が旅行に関係する仕事をしていて 手配をしてくれたこと
コロナウイルスの流行が気にかかるが 楽しみにしていること
日常の中にある非日常性が こころをときめかす

6時間のバス移動で疲れた体が 癒やされた2時間
また会うことを約束して 別れた
送ってくれた彼の伴侶に 旅行の無事を伝えながら
友に明日の鋭気をもらったことを 感謝した

時間軸の中で 出会った友たちとの関わりの濃度を
確かめ合う貴重な機会を噛みしめながら
人の幸せを祈ることの喜びを 思う存分味わいたい
明日を語ることの歓びを 思う存分書き続けたい
いまの立ち位置に 安堵している自分がいた

〔2020年2月5日書き下ろし。3年ぶりに函館に来て友と再会。ブログの愛読者。褒められると素直に嬉しい。身近に感じていたことが互いの心の距離を埋めていく〕