えらそうだな
正義感ぶって
さもさもらしく 世の中批判して
一席ぶってる お前って何ものなんだ
よくもそう言えるな
たかが ただのじいさんが
大したことのない人生語って いい気になるな
なんの功績もなかった お前って何ものなんだ
わかったふりすんなよ
浅い知識をひけらかす
三流大卒の学歴しかない その程度の身分で
さも見識ぶってる お前って何ものなんだ
他人(ひと)の生き方 くさすなよ
力ある者に こびへつらい へりくだる
嘘くさいって よくも言えたものだよな
そうして生きてきた お前って何ものなんだ
俺って 何ものなんだ
書けば書くほど ジレンマに襲われる
己の過去の過失・失敗・失言も 全て引き受けながら
なおも書かねばならない 衝動にかられ
いまも葛藤しながら キーを打つ
俺って 何ものなんだ
他人や世の中を批判する 何ものも持たぬ
何ものでもない己に
今をただ 恥じぬよう生きたいと欲した
俺って 何ものなんだ
静かに退場することも 一つであり
やかましく 吠えることも 一つである
市井に生き暮らす 民のひとりとして
批判を甘受しながら
民に許しを請いながら
いまの時代の不条理を 言葉に書き綴る
それが いまの俺なのかもしれない
〔2019年11月12日書き下ろし。120回綴ってきた。己の傲慢さをいさめることも肝要かと。己の立ち位置を見失わぬよう、ときどきふりかえってみたい〕