生まれてきた理由

The two most important days in your life are the day you were born
and the day you find out why.   by Mark Twain

人生で一番大切な日
生まれた日と
生まれた理由(わけ)がわかった日

生まれなければ 永遠に存在しない
生まれることで 奇跡の命を授かる
生まれたことで 人として生きる

幽遠な宇宙の摂理は 地球に生命を宿す
悠遠の彼方から 連綿と命の鎖を繋ぐ
唯一無二の存在を 尊厳するに充分な根拠

人として 命あるかぎり生きる
人ゆえに 人と社会に生きる
人として 四苦八苦に翻弄され生きる
人ゆえに 幸福を求め願い生きる

あらがい苦渋する
虐げられ苦悲する
卑しめられ苦辛する
憎み合い苦悩する
生きるに なんと苦悶苦闘することか

人柄を尊ばれる
能力を認められる
善行を称えられる
喜怒哀楽を分かちあう
生きるに なんと歓天喜地することか

今生に生を得た理由を知るには
残された時間は ごくわずかだ
解を求めるには 自他との真摯なかかわりしかない 
生きるとは なんと味わい深いおもしろきものなのか

※四苦八苦(しくはっく):〘仏〙 生老病死の四苦に、愛別離苦(あいべつりく:愛する者との別れ)・怨憎会苦(おんぞうえく:うらみにくむ人に会う苦しみ)・求不得苦 (ぐふとくく:求めても得ることのできぬ苦しみ)・五陰盛苦 (ごおんじょうく:人間のからだや心を形成する五つの要素から生じる苦痛や苦悩のこと。「五陰」は「五蘊ごうん」と同じで、色しき(物体)・受じゅ(感覚)・想そう(表象)・行ぎょう(意志)・識しき(認識)のこと)の四苦とを併せたもの。人間のあらゆる苦しみ)を加えた生きる苦しみ。

〔2021年3月11日書き下ろし。震災の日ふと立ち止まり、その理由を考える。いまだ解が見つからず四苦八苦している〕