東京在住の最後の教え子 大井浩平君
子どものために いまを生きる大人としてやるべきことがあると
30年ぶりに再会したときの話題が カタチになっていた
悠久の宇宙にある小さな太陽を公転する 命の惑星「地球」
そこに生きる様々な命の営みに 危うさを感じてひとり動き出す
NPO法人づくりへの一歩を印す 優しさと心意気に溢れたメッセージ
五輪開催とコロナの感染拡大で 辛辣になっている心が和んだ
事はひとりから始まる ひとりからしか始まらない
そのはじめの一歩を 彼の旧友たちと共有したい
地球の上で生きているってこと
「地球」と聞いて 何をイメージしますか
宇宙から見た 青い丸い地球を思い浮かべますか
太陽系の中の一つの惑星の 地球を思い浮かべますか
地球を遠くから見たら きっとただの球体です
近くから見れば どこを見ても同じ景色はありません
いろいろな自然があり いろいろな景色があり
いろいろな植物たち いろいろな動物たち
いろいろな昆虫たち いろいろな微生物たち
いろいろな細菌や いろいろなウイルスたちだって生きています
いろいろな人間たちも
「地球」という一つの家の中で みんなが共に生きている
でもいまは ひしめき合い窮屈そうに 互いに攻撃しあって生きている
同じ家に住みながら いつも喧嘩が絶えず ときに命を奪い合う
知恵を手に入れた人間たちは 自分たちが住みやすくなるように
科学や技術をすさまじい勢いで進化させて テクノロジーが巨大なものになった
人間たちは 地球の命の糧を我がもの顔で奪い合う
より多くの有益を貪欲に求めて 必要以上に自然を破壊してきた
数千年を経て 人間たちは住みやすい環境を手に入れた
しかしそれは 他の住人を怒らせた
自然が怒っている
住んでいる「地球」が怒っている
人間は自ら自分の首を絞めていることに どれだけの人が気づいているのか
気づいていても 何もできないのかもしれない
もうこれ以上の技術革新は要らない もうこんなにも必要ない
イヤホンを刺して歩いていたら 隣の人の悲鳴が聞こえるかい
マスクをしていれば 真実は見えにくい
イヤホンもマスクも 自分だけの世界に閉じ込める
我がもの顔で生きるって それでいいのかい
ウイルスがなんだ
ウイルスだって生きている 共存するんだ
体を丈夫にしよう 抗体力をつけよう
そうすれば ウイルスとも共存できる
いつか 口元を覆い隠すマスクを外して
人間らしい笑顔をみせて歩きたい
そんなおもいが 日々つのる
そこで気づいた
この奇跡の惑星「地球」で生きる私たちには 大きな果たすべき役目がある
未来を生きる子どもたちが 明るく健やかに育つ世界になるように
大きく深呼吸しても 息苦しくないように
社会の動きを緩めて「いま」を見つめなおそう
子どもたちの感性を豊かに育もう
どうか急がないでゆっくり周りを見ながら 歩いてください
たくさんの命との響き合いを確かめながら 歩いてください
その歩みが 未来になる
「いま」が未来になるのだ
「いま」を大切にするんだ
「いま」の笑顔が未来の笑顔になる
「いま」を見つめなおそう
「地球」に住む全てのものにやどる命を 大切にしよう
「街」で行き交う全ての命とその存在を 大切に生きていこう
大きな未来が待っている 子どもたち
その未来が 命の輝きに満ちるように
子ども時代にしか 味わうことのできない
様々な機会を与え 生の経験をさせたい
一人ひとりの感性を刺激して 色あせない豊かな心を育みたい
地球環境や福祉に目を向け 涸れることのない好奇心を育みたい
体の健康 心の健康 地球の健康を学ぶことで
自分を他人(ひと)に接するように大切にして
他人を自分のことのように大切にできるような
まごころをしっかりと育みたい
おもいのある仲間たちと 協力し合うことの大切さを知り
社会や人 そして地球とコミュニケーションする力を身につけ
自分も周りの一人ひとりも 地球社会の一員であり
尊い存在であるという自覚と 広い視野と実行力を育みたい
そんなおもいを託した「NPO法人」を立ち上る
〔2021年7月18日書き下ろし。昨夜浩平君からメールがきた。嬉しくなって、今朝、彼の純朴な思いを早来小の旧友たちにも伝えようと電話して承諾を得た。すでに子どもの「かけっこ教室」を主宰し社会教育に飛び込んでいるのも頼もしい。心から応援したい〕