変わり者
理解不能な人を
このカテゴリーに入れる
変わり者
理解不可の人を
このカテゴリーに入れる
変わり者
交わることを拒絶する人を
このカテゴリーに入れる
ふる里が 大好きだった男がいた
自腹を切って特産品を持ち歩き 全国を駆け回った
そこで出会った文化人やボランティアに
おもいとともに 直接手渡した
その人柄に惚れて 熱い志に惹かれて
辺地のふる里に 著名な人たちが自弁で駆けつけた
ふる里に 一流の文化人が招かれ 子どもたちと 直接触れ逢った
全国でも 地域づくりに奔走した先駈けの一人となった
オホーツクの町役場の吏員だった
いつも 年休(有給年次休暇)と給料は 使い果たした
あるとき 職場に戻った時には 机が別の部署に移されていた
奇想天外な 愉快な男であった
人懐っこい 憎めない男であった
仕事のできる 有能な男であった
語ると熱く フットワークは軽い男であった
市町合併後 男は市役所職員になった
そして ふる里の支所長になって戻って来た
異動に異議ある心ない者は 陰口を叩く
正当に評価されることは 稀である
羨望ややっかみ中傷は 世の常とあしらい
男は ふる里でまた息を吹き返すだろう
その期待感を抱かせるに足る 人財が帰ってきた
変わり者の男が何をしても
許される キーワード「変わり者」
変わり者の男だからできる
ワクワクする ふる里づくり
変わり者の男になってこそ
魅了されて 人が集まり育ちゆく環境づくり
変わり者の男の本懐を継ぎし
次代の人財を育てる 土壌の耕し
男を変わり者のカテゴリーに まだ入れし者は
ただただ 無駄に傍観するのみ
男を変わり者のカテゴリーから 外してみると
きっと その男を知り価値観が変わる
変わり者のカテゴリーを 広げてみると
あなたも ふる里を熱くする人となる
〔2020年2月24日書き下ろし。19日オホーツクにいた。旧友が彼のふる里の支所長になっていた。電話口で元気な声を聞き、次代を育ててほしいと切に願った〕