戊辰戦争
東北の武士は
最後まで 官軍に抵抗して戦った
山形鶴岡庄内藩に
官軍薩摩藩兵が攻め込んだ
大将西郷隆盛の前に 降伏した
敗軍を丁寧に扱い
死者を弔い 経済的な支援もしたという
長州藩は 会津若松城を攻め落とした
死者の埋葬すら許さず 晒(さら)したという
蛤御門の変の 遺恨を晴らすべく
死者に鞭打つ むごい仕打ちだった
長州の地に生まれし者
長州人であることを自負した
ローカルな郷土心の塊だった
政敵は決して許さず 金で叩く
政敵は立ち向かわぬよう 金で潰す
政敵は刺客を差し向け 金で落とす
西郷隆盛の慈政を 顧(かえり)みることもなく
コロナ禍で苦しむ者を救う手立ては 迷走しきり
世に混乱と貧困を さらにもたらす
新しい国づくりに 歴史の批判を恐れず戦い抜いた
長州人の志は すでに廃れた
国家の大事に 奔走(ほんそう)する姿なく
姑息と意固地を 身に纏(まと)う
長州人の血を受けし者
天下国家を語るに 敗者の弁は知らず
ただ 黙するだけ
ただ 身を隠すだけ
ただ ガードを堅くするだけ
そして 時の過ぎるを ただ待つだけ
〔2020年7月20日書き下ろし。7月の毎日新聞世論調査での内閣不支持率60%、朝日新聞世論調査での首相の指導力「発揮していない」が66%、なにをか語らん〕
付記
安倍首相、1カ月間会見なし 委員会も出席せず 感染再燃、GoTo方針転換
安倍晋三首相が通常国会閉会翌日の6月18日を最後に1カ月間、記者会見せず、国会の閉会中審査にも出席していない。この間、首都圏を中心とした新型コロナウイルスの感染再拡大や、政府の観光支援事業「Go To トラベル」の方針転換など大きな課題が浮上したが、説明責任を果たさない逃げの姿勢が浮き彫りになっている。
首相は「Go To トラベル」で東京発着の旅行を対象外としたことについて、16日に「現下の感染状況を踏まえて判断があった」と述べただけ。追加の質問には答えず、17日も質問を受ける場面はなかった。
首相は国内で新型コロナ感染が拡大した2月以降、9回記者会見したが、国会閉幕を受けて行った6月18日を最後に途絶えている。現在、首相の説明は官邸の出入りなどの際に記者団が質問を投げかけ、応じる場面にほぼ限られる。答えることもあるが、一方的に話して立ち去ることも多い。
通常国会閉会後、東京など首都圏を中心に新型コロナ感染者が増加に転じ、今月17日には東京で過去最多の293人に上った。道内でも札幌・ススキノのキャバクラでクラスター(感染者集団)が発生するなど、政府が進める感染防止策と社会経済活動の両立に不安と関心が高まっている。
だが、首相は記者会見に加え、週1回のペースで開かれている国会の委員会の閉会中審査にも出席していない。政府・与党が拒んでいるためで、さらに首相は周辺に「秋の臨時国会は開きたくない」と漏らす。コロナ対策などを巡って求心力のさらなる低下がささやかれる中、できる限り説明の機会を少なくすることで野党などの追及を避けたい思惑が透ける。(北海道新聞2020年7月19日)