つまずきの詩

浅はかさだった
そう気づくには 遅すぎた
もっとこうすればよかったと
分かるには 若すぎた

無頓着だった
そう気づいたのは 後の祭りだった
こんなに迷惑をかけるなんて
分かって 唇をかんだ

無能だった
そう気づいたのは 慢心だった
それほど自信たっぷりだったなんて
分かって 鼻を折られた

失敗だった
そう気づいて 後戻りは無理だった
それだけ甘くみていたなんて
分かるまで 時間がかかった

つまずくのは 誰でもある
だから 後悔先に立たずと 慰める
つまずいたのは 自分のせいだ
でも 納得できないもう一人の自分がいる
つまずいたのは 仕方ない
なぜか 諦めきれないもう一人の自分がいる

いい子ぶらずに 悔しいと素直に吐けばいい
体裁なんか気にせずに 畜生って叫べばいい
体面なんてくそ食らえ ダメなやつだって泣けばいい

つまずきはきっと
自分を見つめ直す チャンスかも
つまずきはもしかして
自分を変える チャレンジかも
ただ 人とのつまずきは
自分の人生の ダメージかも

自分のせいなら乗り越えられる
人のせいなら…後に引く

〔2020年11月23日書き下ろし。つまずくにはわけがある。自分のせいなのか誰かのせいなのか。ただつまずいたことには変わりない。問題は、人生をやり直すには、時間の猶予がなくなったことかも〕