命を絶つ子たち

世をはかなんで 命を絶つ
どんなに辛い思いで 生きてきたのだろうか
まだまだこれからの人生に
自らピリオドを打つ

教師からの 性被害にあった
教師は信頼につけこみ 豹変した
噂は 同級生の中で広まった 
心を病んで 自分を責めた
立ち直れない 自分を嘖(さいな)んだ
卒業しても
病んだ心は 元には戻らなかった
家族の存在も だんだん重荷になっていた
死に神は 手招きしていた

その原因を作った者たちは 
大手を振って生きている
勝手に悩んで消えたのは
弱いあいつのせい
俺にはなんの責任もない
言いがかりはよしてくれ

学校という聖域のなかで 繰り返される 
教師による 残酷な刑事事件
性に関わる問題は 子どもの将来を考えて
表に出ることはなく 隠蔽される
むき出しの性欲が 子どもを殺す
死んだのは 俺のせいじゃない
いまさらどうのこうのと
言われる筋合いはない

いじめに加担した教師も
指導という名の罰を加えた教師も
わいせつ行為で済まされぬ犯罪を冒す教師も
表沙汰にならない限り
きょうも本性を隠し教壇に立ち
生け贄(にえ)の子どもを探す

〔2020年11月29日書き下ろし。沖縄の場合、市教委が「できる限り対応した」とは在学中のことで上手に責任回避。セクシュアルハラスメントは被害者が告発しにくいことに男はつけいる。特に子どもには声を上げることもできない。性被害はトラウマになって一生を嘖む〕

付記
教師わいせつ、生徒は1年後に自殺していた 中学で数カ月にわたり被害
那覇市立中学校で、部活動の副顧問をしていた40代男性教諭からわいせつ行為を受けた当時3年生の女子生徒(15)が、高校進学後の2014年12月29日に自殺していたことが25日までに分かった。市教育委員会が明らかにした。
市教委によると、わいせつ行為が発覚したのは13年11月14日。教諭が高校入試対策で開いた勉強会に1人で来ていた生徒にキスをした。事情を聞いた生徒の友人の話から同日中に学校側も事案を把握し、市教委に報告した。翌日、校長らが生徒の自宅を訪れ謝罪した。学校が実施した事情聴取では、教諭が生徒を膝に乗せて後ろから抱きついたり、スカートの中に手を入れたりする行為が数カ月にわたり繰り返されていたことが発覚。教諭は14年3月に懲戒免職処分となった。市教委は「教員の行為は事実であり、重く受け止めている。女子生徒に対する精神的ケアを第一として、学校と一丸となって、でき得る限りの対応をしていた」と説明した。(沖縄タイムス2020年11月26日)