阪野 貢 のすべての投稿

媚(こ)びよう

媚びるのはわけない
志を捨てればいい
そんなもんは 端っからないか

媚びよう 媚びよう
好き嫌いなんて二の次 どうとでもなる
自分だけ我慢できりゃ この世は極楽

媚びるのに 後ろめたさなんか何もない
相手の懐に入れば 上出来御の字
後は甘露をたっぷり味わうだけのこと

媚びよう 媚びよう
競争相手は 情け無用に蹴落として
自分だけに 浴びようスポット
すっぽと収まりつけば 向かうところ敵無し

媚びるのに 注意事項はただ一つ
凋落には 決してつき合わない
察知したら すばやく乗り換える
この不義理と決断が いのち綱
このスリリングさが たまんない

媚びよう 媚びよう
裏切り 寝返り 叛意(はんい)
なんでもありの この世界
ないのは〈信〉の一文字 この世界

媚びるだけでは 自分が誰だか 
行方不明と相成ります
たまに集(たか)らず 自前で遊ぶ
自由を満喫しながら 己を取り戻す 

媚びよう 媚びよう ドンドン媚びよう
知力・体力・忍耐力 底知れず
パワーのもとは 自己愛そのもの

今日も 生きながえたことへ感謝して
媚びて得た成果を 残高見ながら確かめる

〔2020年6月14日書き下ろし。正直者は媚びずに生きる。ただそれだけのことです。政権にまとわりつく疑惑の数々、ただただ恐ろしい闇世界〕

根比べ

まあ頑固な子だった
言ったら聞かない
強情張って 意地を通す

まあ口達者な子だった
ああ言えばこう言う
屁理屈こいたら 太刀打ちできない

まあ尊大な態度の子だった
上っ面を撫でられただけでも
恐れをなして ひれ伏した

まあまあ逃げ足だけは速い子だった
知らぬ存ぜぬと逃げ口上
取り巻きは その口裏を合わすしかなかった

まあまあ何事にも懲りない子だった
やる事なす事 批判を浴びても
へっちゃらな顔して 煙に巻いた
 
みんなまた 根負けしてしまった
その気を察して 
してやったりと にたりと笑う子だった 

〔2020年6月13日書き下ろし。総額31兆9114億円の今年度第2次補正予算が12日、参院本会議で与野党の賛成多数で可決、成立した。様々な疑問を残しながら、幕引きを急ぐ〕

丸投げ

ピッチャー振りかぶった
大きく弧を描いて 超スローボール
〈丸投げ〉です
審判は手を強く挙げて ストライクの判定
バッター三振
監督がダッグアウトを勢いよく飛び出しました

こちらから見ても
明らかなボールです
監督の抗議は正当ですが
どうしたんでしょうか?
監督がすごすご戻ります
審判はマイクを要求しました
無観客の客席に向かって 何か説明するようです

「ただいまの判定について、ご説明します。
〈丸投げ〉の場合は、国会答弁でも問題なく
すべてストライクとなります。
なお、ピッチャーは経産省、
キャッチャーは電通に、限定されております。
〈丸投げ〉は、このバッテリーにしか適用されません
経産省ルールブック付録第1条〈丸投げ〉に、明記されています。
文句のある方は、ご確認ください」

審判の的を射ない説明に 納得せざるを得ませんね
後付けルールが たくさん出てくる内閣ですから
皆さんも安心して このゲームをお楽しみください
いま経産省のスポークスマンから 緊急通告が入りました
持続化給付金の支給は 至急にならず
大幅に遅滞するとのことです
なにか〈丸投げ〉に対して クレームがつけられたようです
余計なことをする人がいるようですね
関係者の皆様には くれぐれも落ち着いてお待ちください

突然ですが この番組はただいま打ち切られました
「一般社団法人サービスデザイン推進協議会」の
提供でお送りしました
皆様 ごきげんよう さようなら

一瞬で テレビの画面が 黒一色に変わった

〔2020年6月12日書き下ろし。新型コロナウイルス対策の持続化給付金の事業を請け負った「一般社団法人サービスデザイン推進協議会」と電通、発注側の経済産業省との親密な関係、なんだこれ? 国会を早く閉会しなきゃ、闇には葬れない〕

コロナ禍で頑張る民生委員児童委員

道内の感染拡大の大きな山は 4月だった
14支庁でゼロだったのは 日高だけだった
GW後の波も起こり 非常事態宣言の解除も遅れた
それでも 胆振・渡島・留萌・宗谷・十勝・根室はゼロ
日高・檜山・上川・釧路は1人だった
多くは石狩管内262人(内札幌222人)だった

東北6県と新潟県の面積に匹敵する北海道
5月の感染の中心地は札幌だった
それでも非常事態宣言を続けた
多くの管内では 身近な地域に感染者がいなくても
学校は休校 観光業界も接客業界も閑古鳥が鳴いた

民生委員や児童委員も 
市町村からの対応要請を受け
活動の自粛を余儀なくされた
「みつける・つなげる・みまもる」
基本的な活動にも 大きな影響を与えていた
三密を避けるために
定期的な会合も研修も 中止や延期をするしかない
だから余計に 委員間の情報交換が必要となった

感染へのリスクを減らし 活動を維持することが求められた
訪問して 通常通り活動の出来たところは幸いだった
訪問できず 電話などでの対応を強いられたところは
特に新任委員には 大きな試練ともなった
顔の見えない電話だけでは 状況の把握力は低下する
それでも 定期的にかけ続けなければならない
電話代も バカにならない

外出自粛の影響か
地域包括支援センターへの相談では 
高齢者虐待の問題が増えた地域もある
独居老人が倒れて 室内で発見され入院措置をとる
親族がすぐに 内地から駆けつけることが出来ない事態も起こっている
休校中だったことで 家庭での児童虐待も見過ごされた危険性もある

コロナ禍で 個々のニーズが抱える地域課題に寄り添い
従来通りにはいかない支援の手を どう差し伸べていくのか
これからも 新しい支援のあり方を探る 試行錯誤が続く

単位民児協や民生委員・児童委員の皆さんにより
いのちと暮らしを守る活動が続けられている
がんばってほしい!

※単位民児協(たんいみんじきょう):すべての民生委員・児童委員は、市町村の一定区域ごとに設置される「民生委員児童委員協議会」(略称:民児協)に所属し活動をしている。この市町村の一定区域ごと(町村は、原則として町村全域で一つの区域)に民児協を設置すべきことは民生委員法に規定されていることから、この民児協を「法定単位民児協」と呼ぶ。一方、市、区、郡、都道府県・指定都市の段階にも民児協組織は設置されている。その範囲は法定単位民児協の区域よりも広域であり、その域内にある法定単位民児協の連合組織であることから「連合民児協」と呼ばれている。

〔2020年6月11日書き下ろし。道内180市町村で札幌市を除き一万人近い委員が委嘱されている。単位民児協の数は420に及ぶ。気くばり目くばりの日々が続く〕

バイト漬け

高校に入ってから
平日3日 土日もシフトをもらい
月3万円ほどの バイト代を稼いだ
楽しみは バイトが終わってから
友だちと携帯でおしゃべりすること
バイト代は 携帯代で消えた
目的は 携帯で友だちと夜遅くまで
おしゃべりすること?
なんだか可笑しい

高校は バイトが禁止されていた
でも 隠れてやった
帰宅部だから 遊ぶ金がほしかった
親には バイトしてることは内緒だった
適当に遊んで 適当に成績も取る
親には 進学すると言ってあるから
それなりに 金の工面もするはず?
それなりの 大学に入れるだろう
なんだか可笑しい

夜22時までしか 働けなかった
2年間 毎日バイトした
母の稼ぎでは 高校止まりだ
懸命に 進学資金を貯める
母には これ以上負担をかけたくない
下にはまだ幼いきょうだいもいる
中学では 部活はできなかった
母がフルタイムで働いていた
だから 保育所の迎えがあった
高校では バイトの合間に 
仲のいい友だちとだべるのが 唯一の楽しみだった

コロナ禍が 生活を一変した
バイトも ままならなくなった
進学資金を貯める計画も 危うい
無理なら卒業後に バイト漬けになって
死に物狂いで 進学資金を貯めよう
1年延びても 夢はあきらめない
夢がなければ 青春はゼロになる
そう腹をくくる

〔2020年6月9日書き下ろし。困窮した生活の中でも夢を追いかける子どもたち。バイト漬けになりながら、人生を切り開こうとする子どもたち。そんな想像を巡らしながら、コロナでその夢が挫折することのないように祈りたい〕

負けには賭けまい

米MGMリゾーツ・インターナショナル
米ラスベガス・サンズ
香港のギャラクシー・エンターテインメント・グループ
みなみな 業績悪化のせめぎ合い

IRの誘致に乗っかった カジノ(博打)経営会社
事業者の資金調達は厳しい
コロナ禍で 日本を相手の博打から 降りるだろう
負けが見えてる博打は 端っから打つ気はない
あぶく銭を搾(しぼ)り取って なんぼの世界
寺銭の上がらない IRの誘致計画頓挫の気運
横浜からは 
サンズは撤退
ギャラクシーも再考を余儀なくされる

トランプの思惑に乗った日本進出
あきらめてください
業績悪化のIR業界の力を借りて
観光事業で 地域再興とは片腹痛い
安倍政権の この計画は潰れていい
計画の先に見えた 博打でまみれたくそ社会
回避できるだけでも ありがたい
不幸の再生産だけは 未来に禍根を残す

これ以上 日本の未来と人心を汚すことなかれ
政権のなすべきことは
普通の生活を 一刻も早く取り戻すこと
博打で 地方経済を復興させることでは 決してない

問題は 
いまも政治の世界で 
博徒の如く 国の命運を賭けて
サイコロ遊びに 興じている者たちかもしれない

〔2020年6月8日書き下ろし。コロナ禍でIRの誘致計画が頓挫しそうだ。是非チャラにしてほしい。中止を即断せよ〕

バラード「男の子守唄」

母をなくした
この子が不憫(ふびん)
父の背中で
だはんこく(ぐずる)

この子よく泣く
なんとしようもない
母を慕いて
求め泣く

働き疲れて
子を抱しめる
今宵もまたかと
気が滅入る

ようやく寝付いた
かわいい寝顔
鼻水たらして
泣き疲れ

母の残り香
嗅ぐ子に添って
メロディーあやしき
子守唄

〔2020年6月7日書き下ろし。父子で生きなければならない日々が始まった。男もつらい〕

暮らしが崩れる

崩れるのは 一瞬だった
昨日までの暮らしが 一変した

男は ホテルマンだった
コロナ禍で 道内への観光客は一斉にいなくなった
入国規制で インバウンド(訪日客)の需要が激減した
まざまざと 中国人や韓国人の観光客で潤っていた現実を突きつけられた
需要回復には 1~2年かかるという
観光事業者は 先行きの不透明さを切実に訴える

3月末 ホテルは営業を一時クローズした
男は レイオフされた
妻と二人の子との ごくごくありふれた暮らしは
次第に行き詰まっていった
住宅ローン 去年購入した新車のローン
そして税金が 追い打ちをかけ
雇用調整助成金では足りなかった

奈落に落とされた気分だった
世界最大級とぶち上げている 国の緩慢な支援 
四人分の40万円も まだ手元には届いてはいなかった
男には 焼け石に水のように思えた
男は 歯ぎしりするしかなかった

男は 切羽詰まっていた
知人に社協を紹介された
生活福祉資金の相談をした
社協すら知らなかった男が
福祉の世話になろうとは 想像すらもつかなかった
溺れる者は藁をもつかむおもいで 申請をした

6月1日 道の緊急事態宣言が解除されたが
観光客は まだまだ戻ってはきていない
男は レイオフの解除を いまは辛抱強く待つしかなかった
資金繰りに頭を悩ます日々が 当面続く

〔2020年6月6日書き下ろし。生活福祉資金(緊急小口資金)の相談と申請が激増した。派遣や個人事業者だけではなく、ごく普通の暮らしを営んでいた人たちからの相談も今回の特徴だという。災害時のように、社協の相談対応は続く〕

社協が危ない

社協が危ない
自主財源づくりが 大ピンチ
事業も 延期か 縮小か
はたまた 中止を余儀なくされている
福祉でまちづくりが 行き詰まる

春4月以降
緊急事態宣言の中
社協の会費は お願いできない
いまだ経済が回らず 切迫した事態が続く
今年は無理と あきらめるしかない

夏のビールパーティー中止
コロナの第3波がきたらひとたまりもない
福祉教育の出前授業
学校は休校後の学習の遅れを取り戻すのに精一杯
中止を余儀なくされる

地域福祉の事業は 軒並みダウン
小地域ネットワーク事業
地域住民懇談会
地域サロン
地域会食会
福祉活動体験事業
社会福祉大会 
各種研修会 などなど

10月共同募金 集まるかな
次年度の自主財源の確保は 難しい
12月歳末助け合いも 難しい
おもいがあっても
経済の復興は 未知数だ

手持ちの自主財源を取り崩すことのできる社協は
まだ持ちこたえられるかも知れない
すでに枯渇している社協は
行政に頼るしかない 
事業は頓挫するだろう
職員の処遇すら 不安定になる社協も出てくるだろう

地域住民の近いところで
福祉事業を展開する社協が危ない
社協のセーフティネットが 
破けそうなマチがある

社協が機能不全を起こしてはならない
社協の置かれている実情を そして覚悟を知ってもらおう
社協の踏ん張りが しばらく続く
持ちこたえてほしい
ガンバレ! 社協!

〔2020年6月6日書き下ろし。地方の社協の置かれている実情を把握しなければならない。厳しい運営に直面する社協がこれから増えるのではないかと危惧している〕