阪野 貢 のすべての投稿

役立たずの人材論

人手不足がいつも話題になった
若者の定着率の悪さが話題になった
どこもかしこも喉から手が出るほどほしがった

コロナ禍の不況と労働環境のデジテル化は
人手が余って早期退職を募集する
大手の体のいい首切りだ

ここは頭数は揃っていた
正職は半分にも満たなかった
あとは派遣か臨職だった

代わり映えのしない事務をこなせばよかった
与えられた仕事をそつなくするだけだった
競合する相手がいない分上司からのノルマはなかった

頭数が揃っていても役に立つ人材は何人いるのか
役に立たなくても組織のバックがあればよかった
役に立とうと無理しても見返りはたいしてなかった
役に立つフリだけの処世術を身につければ事足りた

社会的使命感など持ち合わせてはいなかった
社会的責務すら求められてもいなかった
社会的評価が低くなってもさほど問題なかった

こんな働き方をしてませんか?
心当たりのある方はまだ良心が残っています
心当たりのない方はどっぷり浸かっています
心当たりがあっても御身大事が優先します

人に関わる仕事ならどうしましょう?
心当たりがあれば相手は近寄ってはこないでしょう
心当たりがなければ相手にされていないでしょう
心当たりがあっても組織が責任をとってくれます

〔2022年1月14日書き下ろし。行政や福祉そして教育に関わる人材って? 役立たずが役立たずのままに居座っていることの社会的損失はいかばかりかと〕

トンガ沖で海底火山大噴火

「1783年に起きたアイスランドのラキ火山などの大噴火では、火山灰が北半球に広がり、世界中が低温状態に陥った。欧州大陸では穀物の不作が続き、89年のフランス革命の遠因になった、との研究がある。影響は日本にも及び、天明の大飢饉(ききん)(82~88年)の被害に拍車をかけたといわれる」(朝日新聞2022年1月16日「地球冷却化」を懸念する人々)

「1991年のフィリピン・ピナトゥボ火山の噴火と似ている。噴火規模を0~8で示す火山爆発指数(VEI)も同じ6程度の可能性がある」と指摘した。ピナトゥボ火山の噴火では、噴出物が成層圏に大量に放出され、太陽の光が遮られて世界的に気温が下がった。2年後には記録的な冷夏となり、日本では米が大凶作となってタイ米を緊急輸入する事態になった」(朝日新聞2022年1月16日)

真夜中携帯のアラームで眠りが妨げられた
津波警報が太平洋沿岸に発令された
15日13時トンガ沖で海底火山が爆発したニュースが流れた
気象庁は津波などの影響は低いと判断していた
瞬時に1960年のチリ沖地震を想い出した
幌別(登別)の浜まで友だちと見に行った
二階の家屋を越し破壊する津波の凄さを間近に見て恐怖を感じた
近所の一つ上の小学六年生の男の子が巻き込まれて死んだ
南半球の地震が北半球まで影響するとは驚愕だった

朝ネットで気象衛星ひまわりからの写真に見入った
高く上がった噴煙は大規模な噴火を物語っていた
吹き上げられた火山灰は成層圏に達していた
数年後地球を冷やし穀物の不作を招くだろう

不作で飢饉を誘発する事態を想像すると空恐ろしい
世界は2年経ってもコロナウイルスに痛めつけられる
日本は正月明けから第六波が襲い急速に列島を席巻する
トンガの海底火山の噴火が追い打ちをかけるかも知れない

地球は何の前ぶれもなく突然牙をむく
防ぎようのない自然の気まぐれに翻弄される
畏敬の念を失った人間の傲慢さへの裁きなのか

いまも津波警報は解除されることなく
1メートル越の津波が東北沿岸に押し寄せる
NHKは実況報道を続け注意を喚起する
明日は1995年に発生した阪神淡路大震災の日
自然の戒めを強く心にとめていきたい

〔2022年1月16日書き下ろし。不穏な空気を感じた。地球は一つである〕

ボランティアコーディネーターの現在地

かけ声ばかりの地域包括ケアシステム
課題は在宅福祉を支えるボランティア
目論見は大きく外れて取らぬ狸の皮算用

地域で戦力になる人がそもそも少なくなった
高齢化が進みボランティアされる側になる
おもいはあっても身体がついていけなくなった
年金支給まで現役を続けなければならなくなった
若い世代や中年世代も時間にお金に余裕はなくなった
家計の足しにとパートで頑張る人も少なくない
他人の事より我が暮らしが優先される

世間体など気にしてられない
体裁などつくろうのもバカらしい
見栄を張ってもすぐに剥がれる
気苦労ばかりで見返りもない
世間体など一銭にもならない

ありのまんまで暮らすのが一番
他人と関わらなければ妬まれることもない
他人の面倒に巻き込まれることもない
他人に口出しされてもほっとくしかない

ボランティアコーディネーターは
打開策もなくボランティアを募集する
仕事だから仕方なくボランティアを募集する
イベントは福祉団体と老人クラブに動員かける

ボランティアコーディネーターは
現状を嘆くだけで動くことはない
福祉へのビジョンもなくおもいもない
地域の人を惹きつける魅力もない
コーディネートする力量がそもそも欠けている

ボランティアコーディネーターは
ボランティア研修会を企画した
講師の講話を退屈そうに見ていた

〔2022年1月15日書き下ろし。ボランティアコーディネーターの現在地、心当たりは?〕

ボランティアの勘違い

ボランティアが好きだった
ボランティアは喜びだった
ボランティアに期待された

忘れることができなかったあの日
失態だったと自分を責めた
大丈夫と背中に触れた手があたたかかった

あなたにとってよきことと思って動いた
思い違いから始まった
あなたが遠慮しているものと思って動いた  
はやる気持ちが空回りした
あなたの困った顔も気にかからなかった
ひとり合点と気づいたときは遅かった

思いやりを行動に移すのがボランティア
あなたをわかったつもりで動いた
困っている人に手を差し伸べるのがボランティア
あなたが受け入れたと思って動いた
できることをしてあげることがボランティア
あなたに確かめもせず走ってしまった

あなたに学んだ
一方的に助けられるのは辛いことだと
あなたに教わった
一方的に求められるのは哀しいことだと
あなたに支えられた
一方的に事を進めるのはボランティアではないと

気落ちした背中に添えられた手のぬくもり
あなたの優しさに助けられた
あなたの寛容な心に慰められた
あなたはわたしと痛みを分かち合った

〔2022年1月13日書き下ろし。過去の自分の失態を想い出す。ボランティアするからこそ相手から学ぶことの大切さを知らされた。共生とは何かを〕

生かされて生きよ

智慧ある子に育ってほしい
さらなる願いは幸せになってほしい
他に何も求めることはない贅沢な願い

野に咲く花のように可憐だった
芯はブレずに逞しかった
愛する人ともようやく出逢えた

我信じる道に生きてゆく
背中に痛む人のおもいを負って
いま為すべきことにベストを尽くし懸命に働く

のんびりする時間はこれからもきっとない
凜として求める人たちの苦痛に添う
真心こめてその辛さと痛みに向き合う
すべては信頼を得てはじめて事は成される

優しさと強さを辛き者たちに注ごう
さりげない一言が心をつなぐ人となる
信じることが人間力を育ててゆく
屈しない精神力が勇気を与える

尽きない熱いおもいがいまを変える
予期せぬ事態に遭遇しても乗り越えよう
苦楽をともにするパートナーに支えられ
生かされて人とつながって生きよ
気持ちよく心豊かに生きよ
よかれとおもう自分を精一杯生きよ

〔2022年1月13日書き下ろし。我が子の誕生日への祝詩。親バカである〕

雪が舞い風が吹く

11日から12日道内一円暴風雪が吹き荒れた
札幌では太い街路時がぶっ倒れた
湿った雪が電線を切断し停電が起こっていた
今朝にかけて湿った雪が駐車場を覆った
愛車に綿帽子のように積もった雪を払う
除雪車が入る時間を見計らって移動する
近くの店の駐車場をいつものようにタダで利用する

所用があって車を出して市中まで国道12号線を走った
北海道の大動脈12号線でさえ除雪はままならない
道はザクザクでハンドルを取られ二車線が一車線化する
左に寄れば融けた水が逃げ場を失い水しぶきをあげる
凍った雪にタイヤがブレて対向車への危険を増す
いつもなら30分でいける市内でも1時間なら御の字だった
ノロノロ運転で神経を使って疲れが倍加する

仕事を終え戻りは南郷通に変えて車を進めた
路面はまだ12号線よりかましだった
渋滞は時間の経過と共に長くなってゆく
どんなに先を急いで追い抜いても長い列に引っかかる
そんな車を右手に見ながら無駄なあがきと笑ってみた
南郷18丁目で三車線にようやく出られた
12号線への合流口までもう一息だった

強い風が車体を揺らす
相撲中継していたラジオから突然臨時ニュースが流れた
岩見沢と美唄の高速道路の閉鎖がいま解除されたと
札幌放送局が全国中継に割って入る
JRは当然のように間引きか運転見合わせが続く
新千歳空港も朝から離着陸ができない状態だった
道内の交通網は一気に遮断されていた

家に戻ると駐車場ではまだ除雪車が動いていた
あきらめてタダの駐車場まで車を運んだ
1時間後除雪車の音がやんだ
駐車場のいつもの場所に愛車を戻した
風はさらに強くなりマスクを飛ばす
明日は旭川までバスで移動の予定だが
果たして天気はどうなることやらお手柔らかに願いたい
北での移動の予定は決定にあらず冬はいつも未定なり

〔2022年1月12日書き下ろし。12月末までの穏やかな冬は血相を変えていつもよりも力を増して北の暮らしをオミクロン株を伴って厳しく打ち付ける。負けないぞ!〕

ことばはわたし

ことばが生まれた
ことばはあなただった
ことばでわたしは幸せだった

ことばが伝わった
ことばはわたしだった
ことばがあなたを包んだ

ことばが甘えた
ことばはあなただった
ことばでわたしは抱っこした

ことばが甘かった
ことばはわたしだった
ことばがあなたを安心させた

ことばがたどたどしかった
ことばはあなただった
ことばでわたしは戸惑った

ことばがつまった
ことばはわたしだった
ことばがあなたを不安にさせた

ことばが多くなった
ことばはあなただった
ことばでわたしは動かされた

ことばが喜んだ
ことばはわたしだった
ことばがあなたと強くつながった

〔2022年1月11日書き下ろし。言葉を覚えてゆく幼子との親子のあたたかい会話。コロナ禍で出会った母子の会話にほっこりした〕

変化を求めず

世の中が移り変わっても
人の情けが薄らいできても
為すべき事は変わらなかった

複雑になる福祉の問題にも
重複する問題を抱えた当事者にも
為すべき事は変わらなかった

変えてこなかったことが継承された
変えられなかったことで継承された
為すべき事を担う人が確保された

変えなければならないと知ってはいた
変えてはいけない声にいつも押された
為すべき事を変えてはならなかった

変えると負担が増えてゆく
変えるがゆえに学ばなければならない
為すべき先を考えなければならなかった

福祉は担い手の意識と行動によって変わる
旧態依然とした体制は変化を拒む
学校教育も地域福祉も変わらなければならない
負担を避ける懸念のブレーキを踏む
人と世の中の関わりを変えなければならない
他人事への干渉は出来るだけ控える

地域で福祉が進まぬ要因多々あり
変わることを求めず
変わることに対応できず
変わることは不満すら生む

〔2022年1月9日書き下ろし。行政も然り。教育も然り。社協も然り。福祉団体はいかがか〕

体力の限界

男はまだ70を超えたばかりだった
地域は古い市営団地が占めていた
エレベータは設置されていなかった
住民も年々高齢化が進んでいった
独り暮らしや高齢夫婦世帯が多くなっていた

団地には福祉の課題が凝縮していた
老老介護と認認介護の波が一気に押し寄せてくる
階段の上り下りも大きな障害となっていた
通院も思うようにならず我慢を強いられた
買物も重たいものを運び上げるのは苦役となった
家に閉じ籠もる人も増えてきた

団地が担当区だった
一日に何度も階段の上り下りをした
御用聞きで気にかかる人を回った
相談相手になることからつながっていく
困っている人を行政につなぐ重要かつ不可欠なお役目
大事な情報を伝えて安堵の顔を見た時は嬉しかった

膝の案配が気にかかった
階段の上り下りが苦痛になった
整形外科で診てもらった
薬も処方されたが痛みは消えなかった
そろそろ年貢の納め時かと覚悟した

気力は衰えてはいなかった
50代で民生委員になって4期目
団地の老朽化と一緒に住民の老化を見守ってきた
関わる人が年々増えてきた分やりがいは大きくなった
まさか老いが膝にくるとは思いもよらなかった
やりがいよりも体力勝負だと知らされた
12月の一斉改選まで任期を全うしよう
それまでに次の人を探してもらおうと
リタイヤすることを決めた

冷え込んだ今朝も
階段に一步足をかけた
いい子にしておくれ
膝にそう言い聞かせて踏み出した

〔2022年1月9日書き下ろし。どんなに崇高なおもいを持ってしても体力の限界があることを教えてもらった。無理をされている民生委員児童委員の方に敬意を払わざるを得なかった〕

相談される人の心の貧しさ

弱き人たちがいる
遠慮しつつ顔色を伺いながら
ボソボソと相談をする
機嫌を損ねたらどうしょう
ヒヤヒヤしながら相談する
本音は吐けないと用心深く
ドキドキしながら相談する
背いたらひどい目にあうかと
こわごわしながら相談する

弱き人と関わる人がいる
相談は我が事にあらずと聞き流す
事務的な対応に終始して事情は汲まない
一切情に流されず淡々と処理する
決して深入りせず責務を負わぬよう用心する

心貧しく関わる人がいる
やってる感が強くて押しつけがましい
思い込みが強く思い通りにならねばすぐ切れる
勝手な解釈で過ちは認めない認めたくない

聴き耳持たぬ人もいる
苦しみや悲しみを引き受けられない
考え方が違うとすぐに攻撃的になる
自己顕示欲が強く相手を威圧する
してやってる感が強く相手に感謝を求める

人はみな価値観が違う
人はみな人生観が違う
人はみな人間観が違う
人はみな暮らし方も違う

その違いに気づかぬまま
弱き人の前に立ちはだかる
自意識過剰の者たちが
福祉の世界を貧しくする
救われなければならぬのは
我が物顔の心荒んだ彼らか

〔2022年1月8日書き下ろし。福祉の窓口になる者たちの愚かさが、さらに弱き者たちを追い込む。オミクロンが主流に変わる第六波で孤立する人がなきよう願うしかない〕