阪野 貢 のすべての投稿

この子はきっと政治家になる

子どものうそはかわいい
すぐにバレてしかられる
でもバレないとさらにうそをつく
おもしろがってもっとうそをつく
でもだまされたふりしてみていた
この子はきっと政治家になるって

ヤバいことはみんながかくした
ひとをだますことがうまくなった
バレてもみんながかばってくれた
ひとのだまされたかおが気もちよかった
まわりはいさめることをあきらめた
この子はきっと政治家になるって

うそもほらにかわるとかわいくなった
まわりはおもしろがってはやしたてた
うそとほらをまぜあわせておおきくなった
まわりはにわかにほっとけなくなった 
おおぼらになると気が大きくなってきた
この子は政治家にしかなれないって

ヤバいことはだれかのせいにすればよかった
まわりはだまされたフリしていい気にさせた
うそもひゃっぺんいえばほんとになった
まわりはだまされたフリしてみこしをかついだ
おだてられはやしたてられその気になった
この子は政治家になった

詭弁は生きる知恵となった
詭弁は護身術となった
詭弁は地位と金をうんだ

なぜこれまでに詭弁を弄してきたのか
いまようやくわかった
おれはひとを信じることが出来ないのではない
ひとがおれを信じていないのだ
もっとも おれはおれを信じてはいない

〔2021年3月2日書き下ろし。政治家にしかなれないと老母がこぼした。確かにうそしかいえない男だった。家業が政治家でよかった〕

傘寿プラスワン

去年3月 傘寿を迎え自分史『邂逅』を出版した

5月 2度目の脳梗塞は1ヶ月で快復した
退院後 右手の感覚に違和感を覚えた
筆をとり「検証」と書した
納得しないまでも 次の本の内表紙を飾った

6月 今世紀最大のパンデミックの渦中で
老人福祉の現場は いかに感染を防いでいるのか
厳しい環境下に晒されながら 奮闘する介護職員
コロナ禍に挑む いのち護る者たちが
どのように いまを乗り切ろうとしているのか
ドキュメンタリー風に描き その取り組みを検証した
そこには リスクゼロに挑む職員の真摯な姿があった 
老人たちに 誠心誠意尽くす笑顔と思いやりがあった
感動と感謝を込め 10月『検証』を発刊した
妻の傘寿に間に合ったことが 嬉しかった

9月 施設の中庭に地蔵菩薩を建立した
コロナ収束の願いと 職員への激励と感謝を込めて
「和顔愛語地蔵」と命名した
浄土真宗の僧として「南無阿弥陀仏」と念仏し開眼した
いま雪を載せた笠をかぶり 静かに見守る
その地蔵の柔和な表情に ただただ癒やされる

今年1月 最初に開設した盲老人ホームが50周年を迎えた
児童施設から老人施設への転職は 未知の世界だった
全盲の女性を指導員に据えて 1から共に暮らすことを学んでいった
当たり前の暮らしの実現に ひたすら尽力した
利用者の施設内結婚も 普段の暮らしの風景に過ぎなかった
石狩川が氾濫した二度の大水害は 悲惨な経験を無理強いした
支援ボランティアの存在は 終生忘れることができなかった
だから 施設を拠点とした地域福祉と福祉教育に邁進した
市民を巻き込んだ 新たな福祉の世界を切り拓いていった

1月末 次年度の法人の運営体制について抱負を語った
法人50周年を迎える来春 次世代への継承を決めた
どのように これからの厳しい時代を乗り越えていくのか
福祉の理念として抱いてきた「和顔愛語の心」を視座に据え
今までの法人経営のあり方をふり返り 次の50年を見据える
来春『希求』と題して 世に問うつもりだ
 
激動の1年だった
これから1年 まだ為すべき事がある
「わがはからいにあらず」(なるようにしかならない)
「しかし おのずと必ずなるべきようになるのだ」
老いを甘受しながら「南無阿弥陀仏」と念仏する
「他力本願」(他人依存ではない)の真の力を解す

3月3日 81歳を迎える

〔2021年3月2日書き下ろし。師の誕生日に贈る。その後ろ姿を追いながら同行したい〕

地域の課題に取り組む―サービスラーニングを理解する―

出所:地域の課題に取り組む―サービスラーニングを理解する―/スクールボランティアサミット 2013/認定NPO法人さわやか青少年センター、2013年8月2日。
謝辞:転載許可を賜りました原田正樹先生と認定NPO法人さわやか青少年センターに衷心より厚くお礼申し上げます。さわやか青少年センター理事長の有馬正史さまには格別のご支援をいただきました。記して感謝申し上げます。

ICF視点での福祉教育実践を展開していくために

出所:ICF視点での福祉教育実践を展開していくために/福祉教育実践講座/京都府社会福祉協議会、2014年3月5日。
謝辞:転載許可を賜りました原田正樹先生と京都府社会福祉協議会に衷心より厚くお礼申し上げます。京都府社会福祉協議会の渡邊一真さまには格別のご支援をいただきました。記して感謝申し上げます。

信と不信

わたしを信じるか信じないかは
世間が決めること
あなたが信じなくても構いません
でも事実は変わりません

わたしの失敗を許すか許さないかは
世間が決めること
あなたに許しを乞う必要はありません
でも事実は変わりません

わたしの嘘が見破られるかどうかは
世間が決めること
あなた如きに分かるはずはありません
でも事実は変わりません

ただ無知な世間は相手にしやすいのです
だからわたしは世間に信を問います
あなたが不信をつのらせても大丈夫
でも世間の風向きが変わると怖いです

世間に幅をきかせて生きてきました
思い上がりが鼻についてきたようです
信が不信の二字に変わる予感がします
私欲は隠しようがありません
世間は潮時を告げようとしています

世間が求める三つのこと
詭弁を弄せず 事実を明らかにすること
虚言を恥じて 事実を素直に受け止めること
虚勢を捨てて 事実を正しく認めること

さらに為すべきひとつのこと
己に誠実に生きるということ

〔2021年3月1日書き下ろし。政治家や官僚の往生際の悪さが目につく。家族も辛い。世間を蔑ろにしたしっぺ返しはコロナのリバウンドで勢いを増すだろう〕

旅立ちの日

たった一度の人生に
生きてく不安と苦痛が ダブルで襲った
いじめられて こころが折れた
たまんないほど こころが砕けた
のびのびと こころ呼吸したかった
苦く辛いおもいは 過去に捨て 
望んで挑む 自ら求めた道へ
さあ旅立とう

できもしないくせにと 笑われようと
怯むことなく 正直に生きたい
理不尽なことに こころが萎えぬよう
野に咲く花のように こころに強く根を張りたい
希望のひとかけらを握りしめ 歩き始める
めざすのは 人としてありたい自分
いま旅立つ

学校や級友という まとわりつく悪しき集団
その呪縛から 解放される日
自らの人生を生きると 覚悟した日
いまを生き明日をつくる 主人公になる日
待ち遠しかった 旅立ちの日

こころから 卒業おめでとう

〔2021年3月1日書き下ろし。辛く悲しいおもいを背負ってきた子らの旅立ちの日に〕

島根県知事の涙

カネの切れ目が 縁の切れ目
カネがないから 支援は打ち切り
カネでしばるのは もう無理です

野となれ山となれ
野垂れ死にしようがしまいが
好きにするしかないでしょ

国の懐あてにせず
客の懐あてにして
営業するしかないでしょ

一見さんは無理でしょ
常連さんに泣きついて
どうぞ経営努力してください

運転資金貸し付けてます
もう借り入れ無理だって
そんなら助けようがありません

これからは五輪にシフトします
もう飲食店など構ってられません
生き残るなり潰れるなり
ご随意にどうぞ

〔2021年2月27日書き下ろし。五輪に前のめりになっている政権に、丸山達也島根県知事が涙して苦境を訴える。その姿に地域経済の切迫した危機を痛く感じる〕

付記
消える支援金 不安濃く 札幌時短終了 「客足戻るとは…」
新型コロナウイルスの感染対策で、札幌市内全域の飲食店などに出ていた道の営業自粛要請が3月1日に解除される。営業制限の全面解除は約4カ月ぶりとなるが、札幌・ススキノの飲食店主からは「客足が戻るとは思えない」とため息が漏れた。同居人以外との飲食自粛などの要請は続く一方、営業自粛の協力支援金はなくなる。「歓送迎会の人出も見込めなくなる」と冷ややかな受け止めも広がった。
「さあ3月からという期待は、とても持てない」。ススキノで居酒屋を経営する木村正美さん(58)は嘆いた。異動期の宴会需要は見込めず、「支援金はなくなり、厳しい現実だけが残る」とこぼした。 (北海道新聞2021年2月27日)

かるいとおもい

なんてかるいんでしょ
まるでシャボン玉のよう
すぐにかぜにとばされます
あなたのことば

なんておもいんでしょ
まるでおもしのよう
すぐにはかつげません
あなたのおしごと

なんてかるいんでしょ
まるで鳥のはねのよう
すぐにおそらにまいあがります
あなたのおしり

なんておもいんでしょ
まるで気がしずんだよう
すぐにはもどせません
あなたのせきにん

なんてかるいんでしょ
あなたのことばとおしり
なんておもいんでしょ
しごととせきにん

かるさもおもさもかみしめて
まじめにはたらいています
かるさもおもさもわきまえて
それなりにくらしています
かるさとおもさをちがえれば
もうたべてくことはできません

かるくとも
おもくとも
正しいことをするだけです

〔2021年2月26日書き下ろし。見たくないものを見せつけられる官僚たちの醜聞劇場。自律心のなき者たちの哀れな顛末。それでも生き残る魔界を見る〕

続ミャンマー22222

ミャンマーの民は勇敢に銃口の前に立つ
無念にも命を奪われた犠牲者へ哀悼の意を表したい

不服従せよ
敵は軍事クーデターで民政を揺るがす国賊だ
敵は民意に背く許しがたき叛逆者だ
敵は私欲を貪る由々しき犯罪者だ
救国の民は平和的デモに参加する
救国の民はゼネストで軍政を追い詰める

不服従せよ
民は正義なり
選挙で選ばれた文民政府を支持せよ
軍部の偽りの民主主義を排除せよ
不当に権力を得た者たちを糾弾せよ

心ある軍人よ 服従せよ
民意を疑うことなく信じて従え
民と共にこの難局に立ち上がれ
銃を捨てデモに参加せよ
悪魔の命令を放棄せよ

軍人も不服従せよ
その前に一人の優しき民なり
境遇への慈悲と情をかけよう
家族への中傷と差別は許さない
寝返りへの良心の呵責は真なり

民政に服従させよ
ミャンマーの国は民政によって統治する 
軍司令官を追放せよ
ミャンマーの国は民政によって正される
軍司令官を法廷で裁け
ミャンマーの国益は民政によって守られる
軍司令官の資産を凍結没収せよ

不服従運動が全国に広がる
国民に向けられた銃口は静かに下ろされる 
軍政は内部からも崩壊していく
指揮した者たちは厳しく弾劾される
真の民主主義を実現するために
選ばれし民政は混乱を鎮め
仁政を国内外に示さねばならない

そうあってほしいと強く願わずにはいられない
道遠しといえども希望への一歩はここに始まる

〔2021年2月25日書き下ろし。ミャンマーの軍事クーデターに立ち向かう国民の民主主義を死守しようとする覚悟とその先にある希望に託す〕