阪野 貢 のすべての投稿

五輪に揺れる世相を見る

悪事千里(あくじせんり)を走る
いやはや千里どころか 世界中にIOCの悪巧みが知れ渡る
IOCの敵は 日本国民なり
なぜか日本人が身を慎むのは 本末転倒か
一毛不抜(いちもうふばつ)の利己主義者を 許すまじ

夏下冬上(かかとうじょう)
炭を熾(お)すのに 夏は火種を炭の下に冬は上にするとよい
東京五輪の火種は 下からは燃え上がらず燻(くすぶ)り続ける
北京五輪の火種は 号令一下上から燃やすしかない
どちらも先見之明(せんけんのめい)を誤るは 必須なり

悪木盗泉(あくぼくとうせん)
いつまでやせ我慢が続くのか 限界が来ている
五輪開催のレガシーを捨てれば みんな楽になる
巷では緊急事態宣言の規制を破らねば生きてはいけぬ
そもそもの悪の権化は IOCなり

首尾一貫(しゅびいっかん)
『美しい国へ』を提唱した誰かさんに 加担した
五輪をやると決めたら 猪突猛進(ちょとつもうしん)
民の命を山ほど犠牲にしても 一命は賭けない 
IOCに「何と我慢強いのでしょう」って言われてる場合か

人間青山(じんかんせいざん)
どこで死んだっていいじゃないか
日本までやってきて そうも言い切れません
ワクチン打ったから大丈夫との保証はない
自己責任? コロナで死ぬのはご免だな
アスリートの声も聞こえてきます
濃厚接触するボランティアも危ないぞ!

惰気満満
LGBT法案 今国会不成立の情勢となった
性的指向と性自認を理由にした差別は 許されない
でも 自民党から反発が噴き出したんだとさ
差別を容認する議員たち 秋には居残りできるかな
危険な五輪は黙認して 馬耳東風と決め込む輩に
LGBT法に 因循姑息の旧態依然とした自民党の正体見たり

一喜一憂(いっきいちゆう)
五輪開催の世論の反対と世界の批判報道
世界と国内のコロナの感染者数の変動と死者の増加
医療機関の体制と重症ベッドの確保数
ワクチンの供給状況と接種の体制 接種者の増加数
五輪不参加の国や 不安を抱くアスリートの動向
つまびらかになる五輪予算の執行状況と無駄金
先憂後楽を旨とすべし
いまさら無理難題か 五輪を私物化する方たちには 

右往左往(うおうさおう)
国会に集う二束三文の輩は 我田引水に走り
大事を前に 拱手傍観する
政治家としての矜持は すでに捨てられていた

※惰気満々(だきまんまん):惰気は、怠る心。 なまけ心。 惰気が満ちてしまりのないさま。やる気満満の反対。
※因循姑息(いんじゅんこそく):旧習を改めようとしないで,その場しのぎに物事をする・こと(さま)。
※先憂後楽(せんゆうこうらく):天下のことについて世の人に先んじて憂え,遅れて楽しむこと。常に天下の平安を心がけていること。
※拱手傍観(きょうしゅぼうかん):重大な事態に当面しながら,手をこまねいて何もしないでいること。

〔2021年5月31日書き下ろし。いまさらのことかと〕〕

渇望

生きていけるだけで よかった
食べていけるだけで よかった
ただそれだけでも 難しかった

つまらないと 疎(うと)まれた
役立たずと イジられた
そうされても 逆らわなかった

与えられたことは そつなくこなした
言われたことには 素直に従った
文句が出なければ それでよかった

生まれてきてこの方 
だれかのために とか
世の中のために とか
力が入ることは してこなかった

ただ静かに生きていたかった
他人と深くつきあうこともなかった
ただ穏やかな気持ちでいたかった
他人と諍(いさか)うこともなかった

渇望
それは安寧
そして平穏
さらに浄土か

〔2021年5月30日書き下ろし。いま人は何を渇望するのか。信仰は最後の救いになるのだろうか〕

めんこいしょ/鳥居一頼

『めんこいしょ』(原詩)

ぐずって 泣きそう 
泣き顔がはじけ 泣き声が発せられるこの一瞬
顔を崩して こぼれる涙顔
めんこいしょ

つぶらな瞳と にらめっこ
ジッと顔を見てて 泣くかなと思ったこの一瞬 
ニコッと まさかのほほえみ返し
めんこいしょ

おいでをすると ためらいがちに
ゆっくり両手を伸ばして からだを預けたこの一瞬
やわらかな 匂い立つ顔
めんこいしょ

スプーンを自分で持つと 強情(ごうじょう)はって
口のまわりに たくさん散らかすこの一瞬
してやったりと にたり顔 
めんこいしょ

ことばにならない 声を出し
指さす方に 目を向かせ
おぼしきおもちゃを 差し出すこの一瞬
いやいやと かぶりをふる不満顔
めんこいしょ

素っ裸 湯船で
お湯と戯れて おいたをするこの一瞬 
満面の笑みをうかべる 赤ら顔
めんこいしょ

めんこくて めんこくて
ただただ めんこくて
包み込まれる いのちのぬくもり
めんこくて めんこくて
ただただ ありがとう
包み込む 二人の深い慈しみ 

いのちの限り 共に歩まん

保坂美保子『めんけなぁ』

ぐずめで べっちょかいで
なぎべっちょかいで はちけるときのこの一瞬
つらっこくずして こぼれてくる涙のつらっこ
めんけなぁ

まんまるっこい目ど にらめっこ
ジッとつらっこ見てて あや なぐべがと思ったこの一瞬
ニコッと まさがのほほえみ返し
めんこいすべ

「こ」ってへば どしたもんだべがって
ゆ~っくり両方の手っこ伸ばして 抱がさってきたこの一瞬
やわらけえ かまりっこのするつらっこ
めんけなぁ

匙(しゃじ)自分でたなぐどって じょっぱって
口のまわりさ いっぺちらがすこの一瞬
おらもでぎるんでと にったり
めんこいすべ

ことばではねんども 声っこだして
指さすほうを みれってしゃべる
これだが?って おもちゃっこやるこの一瞬
んでねんでねって 首っこふってふぐれっつら
めんけなぁ

はだがっこで 湯船さはいって
湯のながで遊んで いたずらっこするこの一瞬
ほれがおもしぇどってわらって 赤(あげ)ぇつらっこして
めんこいすべ

めんけくて めんけくて
たんだたんだ めんけくて
包み込まれる いのちのぬぐもり
めんこいすべ めんこいすべ
ただたんだ ありがでぇ
包み込む 二人の深い慈しみ

いのちのあるかぎり 共に歩いていぐべし

〔秋田県大館市比内町在住の共同研究者保坂美保子さん(一般財団法人大館市文教振興事業団大館市立栗盛記念図書館館長)〕 

金澤昌子『めんけべしゃ』

ぐずって 泣ぐどご
泣き顔っこはじけで 泣き声出でくるこの一瞬
顔っこ崩れで こぼれだ涙っこ
めんけべしゃ

大きなま(・)な(・)ぐ(・)ど にらめっこ
ジッと顔見で 泣くべがと思ったこの一瞬
ニコッと まさがのほほえみ返し
めんけべしゃ

おいでってへば どだべがど
ゆっくり手っこ伸ばして 抱がさってきた この一瞬
ぽわぽわど あまいかまりの顔っこ
めんけべしゃ

匙(しゃんじ)たなぐどって 強順(ごんじょ)ぱって
顔っこ カマネゴになるこの一瞬
得意満足で にったり笑う
めんけべしゃ

ことばにならねばって 声だして
あっち見れって 手っこのべて
これがっておもちゃを とってやれば
いやいや ほれでねって頭っこふって ふくれがお
めんけべしゃ

裸っこになって 湯さ入れで
ちゃぽちゃぽ イタズラこの一瞬
にっこにこの 赤(あげ)え顔っこ
めんけべしゃ

めごくて めごくて
ただただ めごくて
包み込まれる いのちのぬくもり
めごくて めごくて
ただただ ありがとう
包み込む 二人の慈しみ

命の限り 共に行くべし

※カマネゴ:顔に食べ物をいっぱい付けた状態。地域でもほとんど使われていない様子。
※「めんこいしょ」を「めんけべしゃ」「めごいごどだなぁ」「めんこいすべ」と地域でのバリエーションも多彩。替えるとニュアンスも変わるかと(金澤)

〔秋田県大館市在住の金澤昌子(かねざわしょうこ)さん(一般財団法人大館市文教振興事業団大館市立栗盛記念図書館館司書)〕

棟方梢『めごいべぇ』

ぐずって 泣ぐべが
泣ぎそうなつらっこがら 泣ぎ声ででくるこの一瞬
つらっこくずいでまって 涙っここぼれでくる涙顔
めごいべぇ

でったらなまなぐど にらめっこ
じたっとつらばみでで 泣くべがど思ったこの一瞬
ニコッと まさがのほほえみ返し
めごいべぇ

おいでってへば どんだべがって
ゆったらど両手ば伸ばして 抱がさってきた この一瞬
やわらけぇ かまりっこするつらっこ
めごいべぇ

しゃんじばじぶんでもずって じょっぱりはって
つらっこのまわりさ いっぺつけでまるこの一瞬
すげえべぇって にたっとしたつらっこ 
めごいべぇ

こどばさなねばって 声さだして
あじだって むがへで
こいだべがって思うおもちゃば とってやるこの一瞬
ちがうって あだまばふって不満だつらっこ
めごいべぇ

裸さなって 風呂っこで
湯っこで遊んで いだずらするこの一瞬
にたらっと笑っう あげえつらっこ
めごいべぇ

めごくて めごくて
たんだたんだ めごくて
包み込まいる いのちのあったかさ
めごくて めごくて
たんだたんだ ありがでな
包み込まいる 二人の深ゖ慈しみ

命の限り 一緒に行くべし

(共同研究者の青森明の星短期大学棟方梢先生。ちなみに、先生の出身地は青森県五所川原金木町、太宰治の故郷です〕

野間晴美『かいらしおすやろ?』

ぐずぐずゆうて 泣かはりまっせ
顔がはじけて 泣き声ではる とおもたとたん
顔を崩して こぼれる涙
かいらしおすやろ

つぶらなお目めと にらめっこ
じーっと顔見て 泣くやろか とおもたとたん
ニコッと まさかのほほえみ返し
かいらしぃなあ

おいないすると ちょっとためろうて
ゆっくり両のてえのばして からだをあずけはった とおもたとたん
やらかい におい立つお顔
かいらしおすやろ

スプーンをもつんやて ごんたゆうて
口のまわりに ぎょうさん散らかさはるわ とおもたとたん
ほれやったったと にたり顔
かいらしぃなあ

ことばにならへん 声だして
指さす方に 目を向かせ
おぼしきおもちゃを さしだそう とおもたとたん
ちゃうちゃうと かぶりをふって ふくれっつら
かいらしおすやろ

素っ裸 湯船で
お湯とほたえて てんごしゃはるとおもたとたん
満面の笑みをうかべる 赤ら顔
かいらしぃなあ

かいらしぃて かいらしぃて
ただただ かいらしぃて
包み込まれる いのちのぬくもり
かいらしぃて かいらしぃて
ただただ おおきにどす
包み込む 二人の深い慈しみ

いのちの限り 共に歩まん

〔共同研究者京都華頂短期大学名賀亨先生が依頼した、華頂短期大学附属幼稚園教頭野間晴美先生の作品〕

『や~らしかやろー』(佐賀弁)

ぐずー ぐずーいうて 泣くとやろうか
泣き面(つら)のうっかんげて 泣きじゃーた そん時
つらば よんごひんぐになゃーて こぼらかす涙のつらは
や~らしかやろー

こまーか めんこんたんと にらめっこ
ジーとつらば 見よっぎんた 泣くかにゃーと思うた そん時
ニコって ほほえみばかえすこんなんてん
や~らしかやろー

きんしゃい きんしゃいばすっぎ ちゃーがつかごとして
ゆっくらーと両手ばのばゃーて ごちゃあば なんかけた その時
やわらかか においのしてくっつら
や~らしかやろー

スプーンば自分で持っぎんた 強かふいして
くちんまわりい どっさい散らきゃーて そん時
どうじゃって ニタッてすっつら
や~らしかやろー

ことばにならん 声ばじゃーて
指ばさすとこば 見んしゃいて
こいかにゃーて思うごたっおもちゃば さい出す そん時
いんにゃ いんにゃ かんぶいかんぶいすっ ぶっちょうずら
や~らしかやろー

すっぱだきゃーで ふろんなかで
お湯とぞうぐいして いたずらばすっ そん時
つら中笑うたごとなって まっきゃきゃのつら
や~らしかやろー。

や~らしゅうして や~らしゅうして
ほんなごて や~らしゅうして
ひっこまるっごと いのちのぬっかった
や~らしゅうして や~らしゅうして
ほんなごってー ありがとうない!
だっこだっこすっ ふちゃあのふかーか やさしさ
いのちのあっかぎい いっしょに歩こうない!

〔友人の佐賀市社協桑原直子さんが依頼した、佐賀弁で演劇をしている方の作品〕

須々田秀美『めごいなぁ』

えへで 泣ぐんたな
泣き顔(つら)くぁして 泣ぎ声(ごえ)ば出すこのいっとぎ
顔(つら)こひしゃげで 流す涙顔(つら)こ
めごいなぁ

ちっちぇーまなごど にらめあい
じへっど顔(つら)こ見でれば 泣ぐべがど思(おも)たこのいっとぎ
にまらっと わいはのほほえみけし
めごいなぁ

こちゃこいってへば どすべがど
ゆったど両手ば伸ばし 抱(だが)さってきたこのいっとぎ
やっこして 香(かま)りっこえー顔(つら)っこ
めごいなぁ

さじば自分(ふとり)で持づど ごんぼほって
口(くぢ)のまわりば のったど散(ち)らがすこのいっとぎ
どだばど にったどして
めごいなぁ

何(なだ)がさわがね 声っこ出して
指(ゆび)っこさす方(ほ)さ 目っこ向かせ
こいだなっておもちゃば 取(と)てやたこのいっとぎ
んでねんでねって 頭(あだま)っこふるふぐれっ顔(つら)っこ
めごいなぁ

裸(はだが)っこで 湯(ゆ)こさ入って
湯(ゆ)こかまして 悪(わる)さばするこのいっとぎ
にまにまど笑う 赤(あげ)ぇ顔(つら)っこ
めごいなぁ

めごくて めごくて
たんだたんだ めごくて
包(つづ)みこまれる 命このぬぐだまり
めごくて めごくて
たんだたんだ ありがてなぁ
包(つづ)みこむ 二人(ふだり)の深(ふけ)ぇ慈しみ
命こあるうじ 一緒(いしょ)じに行くべ

〔白神山地ブナ林再生事業に取り組む日本山岳会青森支部の須々田秀美氏は、青森県平川市に在し弘前弁で表現する〕

宮城葉子『肝愛(チムガナ)さぬ』(ウチナーグチ)

肝(チム)ぬままならん 泣ちがーたー
泣顔(ナチガウ)ぬ にじら らん
泣(ナ)ち声(グィー)ーぬ出(ン)じたる
くぬ はっとぅま
顔(カウ) わじゃまち
涙(ナダ)落(ウ)とぅちゃる 顔(カウ)
肝愛(チムガナ)さぬ

目(ミ)ーまってん 目(ミ)ーぐゎーとぅ
みぃーくぅーめぇー
みぃーちきてぃ 顔(チラ)ぐゎー見(ン)ーちょうてぃ
くぬ はっとぅま
ニコッんでぃち まさかぬ
見(ミ)ーぐゎー笑(ワレェ)ー返(ゲェ)ーし
肝愛(チムガナ)さぬ

くぅーわっ! んでぃち さくとぅ
ちゃーすがやーんでぃち思(ウム)やがなー
ようーんなー たーちぬ手(ティー)
伸(ヌ)ばち 身体(ドゥー) あじきたる 
くぬ はっとぅま
やふぁってん ぐゎーとぅ
かばさ だちゅる顔(カウ)
肝愛(チムガナ)さぬ

サジ 自分(ドゥー)し 持(ム)っちゃくとぅ
がーはてぃ くちぬまんまーるや
いっぺー 散(チ)らかちゃる
くぬ はっとぅま
しーやんてぃ 目(ミ)ー笑(ワレェ)ー顔(ガウ)
肝愛(チムガナ)さぬ

くぅとぅばにならん 声(クィ)ー出(ン)じゃち
指(イービ)さする とぅくるんかい
目(ミ)ー向(ン)けぇーらしみてぃ
くりやんでぃ 思(ウ)まーりーる イーリムン
取(トゥ)らちゃる くぬはっま
ンパーンパーんでぃち
頭(チブル)ふる 肝(チム)ふがん顔(ガウ)
肝愛(チムガナ)さぬ

まる裸(ハラカ) 風呂(ユフル)桶(ウゥーキ)んじ
湯(ユー)とぅ がんまり遊(アシ)びし
痛(ヤマ)ちゃる 
くぬ はっとぅま
肝愛(チムガナ)さぬ

肝(チム)がなさぬ 肝(チム)がなさぬ
どぅく どぅく 肝(チム)がなさぬ
抱(だ)ちくだる
命(イヌチ)ぬ 温(ヌク)むい

肝(チム)がなさぬ 肝(チム)がなさぬ
いっぺー いっぺー ニフェードォー
抱(だ)ち込(ク)みたる 二人(タイ)ぬ母子(ファファクッ)ぬ
志情(シナサキ)ぬ深(フカ)さ 肝愛(チムガナ)さぬ
命(ヌチ)ぬあるかじり
いちまでぃん 共(トゥム)に 歩(アユ)まな

〔沖縄市在住の友人木下義宣氏の紹介で、童唄研究家の宮城葉子先生のウチナーグチ(沖縄語)での訳詩をいただいた。過去に「方言札」という「日本語の標準語激励の強硬手段としての罰札」により、貴重な言葉と文化を失った歴史があることを知った。先生は幼児教育の指導者教育に長年携わりながら、うるま市田場の古民家「沖縄のわらべ唄 民謡の里・田場ぬてぃーだぬ家-」を拠点に、現在も文化継承活動をされておられる〕

『かわえげな』(出雲弁)

ぐじって ほえそ
ほえがおがはじけ ほえごえがでてくー 
このえっしゅん
かおをめぐほど ぼろけるなんだがお
かわえげな

ちぶらな瞳と にらめっこ
じっと顔をみちょって ほえーかなと思った
このえっしゅん
ねこっと まさかのほほえんがえし
かわえげな

おいでをすーと こまったげに
ゆっくー両手をのばいて からだをあじけた
このえっしゅん
やおい ねおいたつ顔
かわえげな

さじをわでもつと えじはって
口のまわーね よーけちらかす
このえっしゅん
まいことやったと おれしげに
かわえげな 

ことばねならん 声だいて
指さす方に めーみかしぇ
おもったおもちゃを 差し出す
このえっしゅん
やだやだと あたまをふてぶー不満顔
かわえげな

まっぱだか いぶねで
おいとつばえて えけずすー
このえっしゅん
かおじーの笑みをうかべー まっかな顔
かわえげな

かわえげで かわえげで
ただただ かわえげで
つつんこまれー えのちのぬくもー
かわえげで かわえげで
ただただ だんだん
つつんこむ ふたーの深いえつくしん

えのちのかぎー えっしょにえかこい

〔共同研究者山本寿子先生が友人の出雲市在住の堀内クミさんに依頼し、さらに出雲弁の研究をされている方にお願いして訳していただいた〕

沈黙の価値

沈黙は 
美徳である
傷ついても 傷つけることはない
虐げられても 我慢すれば足りる

沈黙は
自己責任である
思考を 放棄する
結果を 甘受する

沈黙は
自己犠牲である
自由を 封印する
自律を 拒絶する

沈黙は
生存欲求である
悪意を 黙認する
正義を 不問とする

沈黙は
判断停止である
強権が 支配する
意思を 焚殺(ふんさつ)される

沈黙は
生き延びる術(すべ)である
無関心に 徹する
無抵抗こそが 絶対服従となる

沈黙を我慢できなくなったとき
恐怖を覚えるのは誰か
沈黙が破られるとき
驚愕(きょうがく)するのは誰か
沈黙が強権から解き放されたとき
何をかいわんや

〔2021年5月30日書き下ろし。沈黙は生存を賭けた覚悟により破られるのか〕

オリンピック愛ランド

東京五輪は 国民の中止の声を振り切った
IOCは 批判をよそに 緊急事態宣言の最中に強行した
競技場では トップアスリートたちが熱く競い合う
まん延するコロナウイルスを遮断(しゃだん)した貴賓席
権力と富が偏在する階級社会の象徴の座
五輪貴族ファミリーは かしづく東京人を尻目に 
コロセウムで死闘を観戦するが如く
優雅にワイングラスを傾ける
おもてなしの43億円は 飲み干されて消えてゆく

至極の刻は 流れていった  
IOCは アルマゲドンは起こらなかったと
世界に 開催の正当性を主張した
IOCに支配された 五輪後の惨(みじ)めな姿を
世界は 冷笑をもって報道した
IOCの面々が いくら儲けたのかは
世界に 驚きをもって知らされた
IOCが 五輪後の惨禍(さんか)に責任を負うことなど
世界は 誰もが即座に否定した

オリンピック愛ランド
All Japanの衰退は 目を覆うほど痛ましかった
All Japanを掲げて 血税は桜の如く見事に散った
All Japanが残した遺産は 命を賭けた大罪だった

オリンピック愛ランド
東アジアの黄金の国Japanは 
来日者の封じ込み作戦が失敗し 国力の衰退を一気に進めた
東アジアの黄金の国Japanは
IOCから国権を奪われた世界で唯一の民主国家となった

世界は オリンピックを誘致しようとは
おくびにも出さなくなった
オリンピックの価値を貶(おとし)めた
IOCの特権意識と強欲な組織の衰退に
All Japanが貢献した そのことだけが
多くの尊い犠牲と併せて 歴史にしるされた
「IOCの横暴を許し搾取された無抵抗で我慢強いおもてなしの国Japan」

〔2021年5月28日書き下ろし。緊急事態宣言延長の記者会見。開催のエビデンスも示せずはぐらかすいつもの問答に苛立ちながら、開催後の日本の国の最悪の事態を想い憂う〕

虎からき狐に

タレントもどきの 甘いマスクと若さが魅力だった
タレントみたいで オバさまには人気を博した
タレントにはない別世界で 力を誇示した

コロナと戦う勇猛果敢な虎だと 周りに思わせた
優しく甘い声を聞くだけで フアンはとろけた
でも虎の威を借る狐の正体を いつかさらした

GW前後から感染者が急増し 手の施しようがなくなった
巷(ちまた)では 見かけ倒しだとバレてしまった
若い世代には 見事にそっぽを向かれてしまった

フアンは 引いた
淡い期待は 急激にしぼんでいく
好感度は 不信感に比例して低下していく 

説得力を欠いた言動は 凋落への道筋となる
寛容だった道産子も 忍耐の限界を感じてきた
トライアンドエラーは 許せなくなっていく

威風堂々としたベンガル虎が好きだ
鋭く異彩を放つ眼光は 未来を見すえる
苦海に生きる者たちへ 勇気と光明を与える
虎もどきを装う者たちは 精彩を欠き私欲にまみれる
我慢を強いられた者たちが 私憤を増幅させる

〔2021年5月27日書き下ろし。未来(希望)を見せることが政治家に与えられたミッションである。IOCも国も五輪開催だけが目的の金と権力の亡者たちで、地方の希望の光を遮断する〕

付記
知事のコロナ対応、評価下落 本紙5月ネット調査 感染拡大影響か
北海道新聞社が19~23日に行った全道のインターネットモニターを対象にした新型コロナウイルスなどに関する意向調査で、鈴木直道知事の対応について「大変良い」「まあ良い」と答えた肯定派が48・1%と、4月の前回調査から27・6ポイント下落した。1年前の調査開始以来初めて50%を切り、過去最低となった。大型連休やその後の感染拡大を防げず、緊急事態宣言が発令されたことなどが影響したとみられる。
調査は9回目。肯定派の減少に対し、「あまり良くない」「全く良くない」の否定派は43・4%と前回から27・5ポイント増えた。否定派は全年代で増え、29歳以下が37・6ポイント増、30代が31・2ポイント増など若い世代の増加が目立った。
(北海道新聞2021年5月25日)

禍福はあざなえる縄のごとし

五輪の開催は IOCの至上命令である
五輪を開催しなければ IOCの恫喝(どうかつ)が続く
五輪で私腹を肥やすIOCに 狩り場を潔く提供しよう

五輪が終わるまで 声をひそめていよう
五輪を終わらせなければ IOCの呪縛から逃れられない
五輪が終われば きっと世の中は好転する

五輪の受け入れ準備は 知らされずに着々と進む
五輪で失敗しても 誰も責任は〈絶対〉負わない 負えない
五輪が頓挫することは アルマゲドンでも起こらぬ限りありえない

五輪のおもてなしに 43億円と赤い絨毯も準備した
五輪の選手のために コンドーム15万個も周到に用意した
五輪の組織委員会は 世論よりIOCにおもねて忖度を続ける

五輪開催で代々木公園の樹木が 悲鳴を上げる
五輪開催のあおりで マチは厳戒体制が敷かれる
五輪開催の余波は 青息吐息の者たちへトドメを刺す

五輪まで 力なき貧しき者たちは寡黙でいよう
五輪が終わっても ワクチン打つまでは寡黙でいよう
総選挙まで 息を殺して静かに生息していよう

禍福はあざなえる縄のごとし
次に福が来るとは 限らない
禍が来る準備だけは しておこう
総選挙で福を呼んだら 思いっきり叫ぼう
「人権回復の時が来た!」

※禍福(かふく)はあざなえる縄(なわ)のごとし:災いと福とは,縄をより合わせたように入れかわり変転する。

〔2021年5月27日書き下ろし。IOCディック・パウンド委員「私たちが予測することもできない〝アルマゲドン〟を除けば、大会は成功する」。アルマゲドンとは最終戦争や人類滅亡を意味する言葉。どんなに日本で感染状況が悪化しようとも、人類が滅亡しないかぎり東京五輪の開催は強行するという意味か。仮に菅首相が「中止」を求めたとしても、「それはあくまで個人的な意見に過ぎず、大会は開催される」とまで言われて、菅首相はきっと「コメントする立場にはありません」と答えるだけだろう。一国の代表のガキの使いを見せつけられた」

今朝は快晴なり

今朝は1行も書いていない
早くにプラゴミを出しに行く
昨日とうって変わって 
爽やかな風を顔にまとった
透けるような青空に深呼吸した

庭に出た
1週間前に蒔いた枝豆の芽が4つ
土を押しのけ芽を出していた
ホッとするのとなんか嬉しかった
ビニールでぶざまに囲われたゴーヤーは
新芽の横からか弱そうな蔓(つる)を巻いていた
ボッコを立てネットを張る準備をするか
トマトもそろそろボッコにくくらねばならない
2坪農民の畠は 心地よい朝に吉報をもたらす

ブルーベリーは小さな釣り鐘のような白い花を
いまを盛りに鈴なりに咲かせている
シャクナゲはその枝先に幾多の葉を開いて
空のエリアを開拓するのに忙しい
5種類の紫陽花はまだ葉を競って育てる
でもその1本にはもう花の芽を葉に包んでいた

名を忘れた芝代わりのハーブも
ピンクの花をいっぱいに咲かせる
芝草を根こそぎ剥いで 占領地の拡充を図る
これから咲くラベンダーは 古株の枯れかかった枝から
縦横無尽に柔らかな新緑を吹き出す

何かいいことがありそうな穏やかな一日の始まり
そう思うだけで 何か得したような気分だった
書けずに悶々としていた目覚めから いま解放された

〔2021年5月26日書き下ろし。昨夜からテーマが浮かばず、今朝の目覚めも悪かった。昨日の不愉快な世情が原因だった。澄んだ天気と爽やかな風に救われた朝となった〕

粛々と待つだけ

24日札幌でも 75歳以上の高齢者のワクチン接種が始まった
18日377人(532) 19日381人(603) 20日394人(681) 
21日426人(726) 道内の感染最多を更新
22日408人(657) 3日連続で全国最多
23日401人(605) この日道内の死者は千人を超える
24日194人(366) 道内の使用病床数が1012床で過去最多更新
札幌はヤバいです 使用病床が実質満床の状態 ※括弧内は全道の感染者数
道知事は 聖火リレーはやるという 

21日IOC副会長コーツ
「開催期間中に緊急事態宣言が発令された場合大会は開催されるのか」
「答えはイエスだ」
23日IOC会長バッハ
「われわれは犠牲を払わなければならない」
批判されれば どんな言い訳も許される
誰が「犠牲」になるのか 高みの見物をするのは誰だ!

この国の生命・財産保護決定権をIOCに明け渡し 五輪開催が強要される
アジアの一国が発出している緊急事態宣言の重みなど あろうはずもない
アジアの一国の国民の生命を危険にさらしても その責任など取るはずはない
IOCの支配者は 常に万全なセキュリティーで保護され身を守る
欧州の傲慢強欲な覇権主義の歴史は いまも地下水脈として流れる
物言えぬこの国の権力者たちは 周章狼狽しながら姑息に走る

米疾病対策センター(CDC)が粛々と日本への渡航禁止を勧告した
「(新型コロナの)ワクチン接種を完了した旅行者でも変異株に感染し、拡散するリスクがあるかもしれず、日本への全ての旅行を避けるべきだ」
安心安全な五輪の開催を信奉する者たちは
世界を納得させるだけの科学的裏付けを何も示せず
勧告にどう対応するのか 粛々と見ることにする

いまはただ 羊の如く従順な者たちが 粛々と列に並ぶ
私憤を捨てて 粛々と接種を受ける
IOCやら政府やら道やら市やら その失政どうでもいい
混乱なく粛々と済ますことしか 脳裏にない
犠牲にならぬよう 自己防御できれば御の字である 

受けてしまえば 東京五輪 我関知せず 好きにして
それとも盛り上げ役に 接種の恩を返しましょうか
それとも総選挙には しっかり恩を返しましょうか
その時には 皆さん同様粛々と小心に従います

〔2021年5月24日書き下ろし。接種の通知が来るまでは羊の如く粛々と文句もたれず待つしかない。緊急事態宣言の延期と五輪中止の判断も迫ってきている〕

追記
米、日本への渡航中止を勧告 コロナ状況理由に、五輪に影響か
米国務省は24日、日本での新型コロナウイルスの感染状況を理由に、日本に対する渡航警戒レベルを4段階のうち最も厳しい「渡航中止・退避勧告」(レベル4)に引き上げた。これまでは「渡航を再検討」(レベル3)だった。
7月開幕予定の東京五輪に米国選手団を派遣するかどうかの判断に影響する可能性もある。今回の渡航警戒レベル引き上げは、米疾病対策センター(CDC)の疫学的分析を反映。CDCはホームページで「(新型コロナの)ワクチン接種を完了した旅行者でも変異株に感染し、拡散するリスクがあるかもしれず、日本への全ての旅行を避けるべきだ」と警告した。
(共同通信社2021年5月25日)

ホラーの再演か

死人が甦(よみがえ)る
おどろおどろしい舞台が用意された

主役は 嘘つきが病因の奇病を発し病死した
その怨念が怨霊と化し 黄泉の国から逃げ出す

現世を支配し者は その言動を信ずるに値しなかった
コロナ禍で苦しむ者たちよりも 五輪開催に血眼になっていた

やる事なす事みな外れ その間隙をぬって
いたこに口寄せされた死人が甦る
魑魅魍魎(ちみもうりょう)の世界が再生された

現世は嘘偽りだけの 虚構な世界へと再び戻る
意気揚々と支配への階段を登り カムバックの舞台に立つ
未来は 破壊と破滅しかない地獄への扉が不気味に開かれる

〔2021年5月23日書き下ろし。毎日新聞世論調査で管内閣は31%の支持率と不支持率59%。五輪開催反対40%、延期23%だった。なぜ開催に頑ななのか理由がわからない。コロナ対策を優先してこその政治である。ひたひたと自然の魔手が伸び万全はなりえない〕

付記
中国、クロカンで20人死亡 天候急変、1人不明
中国甘粛省白銀市で22日開かれた100キロクロスカントリー大会の最中、天候の急変で気温が急降下するなどし参加者20人が死亡、1人が行方不明となった。8人が軽傷を負った。中国メディアが23日報じた。
クロスカントリーは22日午前に開始。午後から天候が極端に変わってひょうが降り、強風が吹き気温が急降下した。参加者は低体温など体の不調を訴え、一部は連絡が取れなくなったため大会を中止した。当局は一時、700人態勢で行方不明者の捜索に当たった。
大会は白銀市政府などが主催し、172人が参加した。(共同通信社 2021年5月23日)